日常生活に入り込む「不審者」の恐怖

フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

この作品には伊岡氏が仕掛けた驚きの罠がある。クライマックスに差し掛かると、今まで見えていた景色がガラリと変わる。大どんでん返しに驚かずにはいられない。

なんとも暗くて、イヤな後味が残るけどドキドキが止まらない。そんな好みを持つ人にはど真ん中に刺さるミステリーです。

フリーランスの校閲者・折尾里佳子は会社員の夫・秀嗣と家族4人平凡な毎日を送っていた。だが、ある日、秀嗣がサプライズで家に招いた人物によって、平穏な日々は大きく変わっていく。その人物とは、夫の兄・優平。
久しぶりの再会を喜ぶ夫の一存で、優平は里佳子たちの家に居候することに。それ以降、里佳子の周囲で頻発する不可解な出来事……。
優平は一体何者なのか。何を目的に里佳子たちに近づいてきたのか。

正体不明の人物に付きまとわれるほど人間嫌なことはありません。

終始漂う不穏な空気。嫌〜な人間ばっかり出てきて。里佳子目線で、「何とかしなきゃ!」って焦りました。

伊岡流サスペンスの醍醐味は、作品全体に漂う「収まりの悪さ」にある。イヤミスとはまた一味違ったラストの衝撃を、是非味わって欲しい。

2回目読みました。2回目なのに、引き込まれて、最後までドキドキが止まりません。やっぱり、伊岡瞬さんだいすき❣️

小説の中でおきる出来事なので、実際に嫌な目に会うことはありませんが、尾を引くように残る嫌な後味が癖になりそうな作家です。

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