こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
番組制作者にとってネタの宝庫と言えるのが書店です。新聞と違って番組は先陣争いをしません。新聞や雑誌などに掲載された情報もパクって映像化するのをためらいません。
なぜなら、勝負するのは活字ではなく、映像や音声だからです。
街から本屋が消えています。人の流れが比較的多い都市部も例外ではありません。立ち寄っていた書店が消えるとネタの仕入れ先に戸惑うことになります。
知り合いの書店員に聞くと、取り分け深刻なのは、雑誌の売れ行き。雑誌やコミックなどに頼っていた書店ほど打撃が大きいのだそうです。
厳しい環境の中で、健闘が光るのが小さな書店です。小さな書店の主人は書籍に精通した人が多く、店に並んでいる本も並んでいる本を見ただけで選書のセンスがわかるのです。
本屋を憧れる人向けに書かれた本が出版されました。
Contents
街灯りとしての本屋 11書店に聞く、お店のはじめ方・つづけ方
あなたの街にある小さな本屋さんは、こんなにも面白い文芸誌『しししし』(双子のライオン堂発行)のメンバーが贈る、本屋の本。本屋をはじめるには?本屋を続けるには? 本に魅せられ、小さく小さくはじめた街の本屋11店舗の店主が、具体的な事例を交えながら、これまで、そしてこれからのことを語ってくれます。巻末には、開業までの流れ、物件の決め方、仕入れ、プロモーション方法、
参考資料などQ&Aでまとめたノウハウが満載。本屋をはじめてみたい人、本屋が好きな人、読書が好きな人に向けた一冊です。
日本各地で個性的な店づくりをしている書店を選び、写真と記事で構成した本です。書店という仕事の中身を、書店店主と編集者がまとめているため、若干書店経営の匂いが感じられます。
- えほんやなずな(茨城・つくば)
- クラリスブックス(東京・下北沢)
- 敷島書房(山梨・甲斐)
- 書肆スーベニア(東京・向島)
- せんぱくBOOKBASE(千葉・松戸)
- ひなた文庫(熊本・阿蘇)
- 双子のライオン堂(東京・赤坂)
- Cat’s Meow Books(東京・世田谷)
- H.A.Bookstore(東京・蔵前)
- Readin’ Writin'(東京・田原町)
- SUNNY BOY BOOKS(東京・学芸大学)
量販店にはない本に出会うガイドブックとしても活用できるので、ビブリオマニアにもお勧めします。
週刊エコノミスト
2019.08.13、20号 話題の本
- 長期停滞の資本主義:新しい福祉社会とベーシックインカム
- 言葉の服
- カジノミクスの賽は投げられた 開帳日本は「東洋のラスベガス」になれるか
- 大阪 ──都市の記憶を掘り起こす
長期停滞の資本主義:新しい福祉社会とベーシックインカム
経済と社会の「二重危機」に対するリベラルな民主的代替戦略とは?長期停滞のもとでのネオ・ファシズムの台頭、雇用と社会保障の劣化、地方衰退にどう立ち向かうか。100年を超える歴史的視野から現状を分析し、左派による日本型ベーシックインカム論を提示する。
言葉の服
私たちはいま、どのような服を着ているのか。そして、服とは何から生まれるのか。私たち自身の日々の生活を見つめ直すことで、いつしか忘れてしまった「日本の美意識」に気づくことができます。気鋭のファッションデザイナーが紡ぐ、服と生活を考えるための哲学的エッセイ集。
カジノミクスの賽は投げられた 開帳日本は「東洋のラスベガス」になれるか
ギャンブルは、武器や暴力を介在させない、現ナマの争奪戦である。その点ギャンブルも、飽くなき利益を追求する資本主義の原形と言えるかもしれない。・・・国会が「カジノ法案」を可決(2018年7月)。カジノに併設した「特別複合観光施設区域整備法」(IR)を合法化させた。併せて、カジノ解禁に関わる賛否の声もまたヒートアップしている。その一方で、開設に参入する企業群が次第に過熱し、誘致に手を挙げた各地方自治体を巻き込みながら許認可を巡る激しい攻防戦が火花を散らし始めた。・・・経済効果が全国で4兆円とも推定される「カジノIR」の開幕。果たして、どのような目、芽が吹き出し、実を結ぶのか。
大阪 ──都市の記憶を掘り起こす
キタとミナミの違いとは何か? 梅田の巨大地下街はどのように形成されたのか? 2025年万博予定地「夢洲」の暗い過去とは? 梅田、船場、アメリカ村、飛田新地、釡ケ崎、新世界、法善寺横丁、ユニバ、夢洲……気鋭の地理学者が街々を歩き、織田作之助らの著作を読み、この大都市の忘れられた物語を掘り起こす。大阪とはどんな街なのか? これを読めば、見える景色はがらりと変わる。