こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
放送の世界も業績主義です。ここでの基準はお金ではなく視聴率です。話題になる番組をつくれば評価が上がります。しかし、それだけだとテレビの画面は扇情的、即物的な映像ばかりになってしまいます。
そこで出てきたのは視聴質という考え方です。沢山の人が見てくれただけではダメで。観てくれた人の心にのこる何かを届けるべきだという姿勢です。
おもちゃのやじろべえが指の上で均衡を保つように、どちらが欠けてもいい番組はできないと言う考え方から見えてくるのはバランス感覚です。誰もが見ることができるテレビはバランス感覚によって維持されているのです。
ビジネスの世界ではどうでしょう。よく聞く言葉が「株主利益の最大化」です。売上を伸ばし利益を増やすことが正義だと考え方です。「お金を儲けることだけが目的ではない」と考える経営者は異端児です。しかし、その考え方を成し遂げた人がいたとしたらどうでしょう。見てみたくありませんか。
Contents
売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放
この本のはじめに、なぜ本を書くのか、お伝えします。
堀江貴文さん監修のもと出版されている『まんがでわかる 絶対成功!ホリエモン式飲食店経営』(講談社)で、
佰食屋はこんなふうに紹介されています。
・サービスを極限まで絞ることで売上を上げているお店
・飲食店の形は自分の人生に照らし合わせて決めることができる
この2行の冒頭、「サービス」と「飲食店」を「働き方」に変えるとこうなります。
・働き方を極限まで絞ることで売上を上げているお店
・働き方の形は自分の人生に照らし合わせて決めることができる
つまり、どれだけ儲かったとしても、「これ以上は売らない」「これ以上は働かない」。
あらかじめ決めた業務量を、時間内でしっかりこなし、最大限の成果を挙げる。 そして残りの時間(人生)を自分の好きなように使う、ということ。
飲食店関係者だけでなく、すべての働く人たちに、この2行に集約された佰食屋のビジネスモデル、働き方のすべてを共有したい。 そう思い、この本を書きました。
本の著者は京都にある定食屋さんの経営者です。夫と一緒に始めた店はランチのみの国産ステーキ丼の専門店。子育てなどの理由もあって、必要以上に儲けることより自分たちの時間を優先させる経営をめざしたのだといいます。
経営を成り立たせながら時間を作るにはどうしたらいいか。そこで著者が選んだ道が100食限定という制約でした。目標に縛りをかけ、縛られた条件の中で目的を達成するには知恵を出さなくてはなりません。さらに知恵を具体化するためには努力や工夫も必要です。経営用語でいうPDCAを回しながら、著者は目標を達成してしまいました。
画期的な生き方は番組になります。当然ドキュメンタリー番組でも取り上げられました。充実した人生を送るには「お金を儲けることだけが目的ではない」ということが分かります。
世の中の「できっこない」という常識を覆したチャレンジこそが、お客さんを満足させることができたカギでした。
番組は見ることが出来ませんが、私たちは活字の形で追体験することができます。
働くことには様々な意味があります。その人のやりたいことをかなえる働き方がベストな働き方といえそうです。
週刊ダイヤモンド
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