2023年2月の 海外ミステリー ベスト3

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 海外ミステリー を書きます。

書店は本との出会いの場。しかし、新刊や旧作、ベストセラーと並んだ中からどんな作品を選んだらよいか悩む人も多いのではないでしょうか。

おすすめ海外ミステリーを月別にご紹介します。

2023年2月発行の海外ミステリー

2023年2月に発売された海外ミステリー小説をご紹介します。

  • 「はなればなれに」ドロレス・ヒッチェンズ
  • 「頰に哀しみを刻め」S・A・コスビー
  • 「破果」ク・ビョンモ

さてこの三冊は年間ベストに入るでしょうか。

「シャーロック・ホームズの誤謬: 『バスカヴィル家の犬』再考」ピエール・バイヤール

『アクロイドを殺したのはだれか』、『読んでいない本について堂々と語る方法』 等で読書界を騒がせた批評家バイヤールがシャーロック・ホームズに挑戦。長編『バスカヴィル家の犬』におけるホームズ推理の疑問点、矛盾点を指摘。事件の真相に迫るのみならず、探偵と作家の関係を分析した知的スリルに満ちた文学批評、待望の文庫化。

2023年02月27日 

「秘密組織」【新訳版】アガサ・クリスティ

第一次世界大戦が終わり、平和が訪れたロンドンで再会した幼馴染みのトミーとタペンス。仕事のないふたりは、〈若き冒険家商会〉を設立し「仕事を求む。内容、場所は不問。高額報酬必須」という広告を出そうと相談していた。たまたまそれを聞いていた男がタペンスに怪しげな仕事を持ちかけ、ふたりは英国の危機に関わる秘密文書争奪戦に巻きこまれて……。男女コンビ“トミー&タペンス”初登場作品が、生き生きとした新訳で登場!

2023年02月27日 (創元推理文庫)

「はなればなれに」ドロレス・ヒッチェンズ

ともに22歳の前科者スキップとエディは夜間学校で天涯孤独の17歳の娘カレンと出会う。彼女が身を寄せる未亡人宅には頻繁に訪れる男がいて、どうやら未亡人の元娘婿らしいその男ストールツはカジノ関係者で、莫大な現金を屋敷に保管しているという。二人はその金を奪う計画を立てるが、元ギャングのスキップの叔父に嗅ぎつけられ、プロの犯罪者仲間を計画に加えたときから、すべての歯車が狂い始める……。トリュフォーの推薦でゴダールが映画『はなればなれに』の原作に選んだ傑作犯罪小説。本邦初訳。

2023年02月25日 

「エリザベス女王の事件簿 バッキンガム宮殿の三匹の犬」S・J・ベネット

英国のEU離脱で沸く2016年。バッキンガム宮殿の屋内プールで王室家政婦ミセス・ハリスが不慮の死を遂げる。最初は事故死とされていたが、「人殺し」と罵る脅迫の手紙を彼女が受け取っていたとわかり、事態は急変。女王は秘書官補ロージーとともに殺人事件の線で秘密裏に捜査に乗り出す。謎を解く鍵は、50年前に寄贈された、女王のお気に入りの悪趣味な絵画? 現実と創作が交叉(こうさ)する、世界最高齢の女王ミステリ第2弾!

2023年02月24日 (角川文庫)

「メグレと若い女の死」〔新訳版〕ジョルジュ・シムノン

2023年02月21日 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

「不快な夕闇」マリーケ・ルカス・ライネフェルト

オランダの酪農家一家に育った10歳のヤスは、クリスマスの晩餐用に殺されるかもしれない自分のウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈る。その祈りが現実となった時、不穏な空想の闇がヤスを襲う。史上最年少でのブッカー国際賞受賞作。解説/鴻巣友季子

2023年02月21日 

「ガーンズバック変換」陸秋槎

ネット・スマホ依存症対策条例が施行された近未来の香川県。全未成年者たちは例外なく、液晶画面を通じたネットへの視覚的なアクセスを遮断する特殊眼鏡「ガーンズバックⅤ」を着用することを義務付けられていた。そんな香川から、女子高生の美優が大阪へやってきた目的とは――? 

2023年02月21日 

「偽者【フェイクアカウント】」ローレン・オイラー

恋人がSNSで有名な陰謀論者だと知った「わたし」。2つのかけ離れた言動のどちらが彼の本当の姿なのだろうか。「わたし」が本心を問い質そうとした直前に、彼が事故死したという報せが届く。彼の謎を追いかけるうちに「わたし」は、衝撃の事実に直面する。

2023年02月21日 

「寒波: P分署捜査班」マウリツィオ・デ・ジョバンニ

十一月の朝、P分署に二重殺人発生の報がはいる。被害者は同じ部屋に住む二十代の兄妹。化学者の兄とモデルの妹、仲の良いふたりを誰がなぜ殺したのか。ロヤコーノ警部とディ・ナルド巡査長補は即時捜査を開始する。いっぽう、中学生が家族に虐待されているらしいとの訴えを受け、ロマーノとアラゴーナは学校に赴くのだが……。ナポリの街の事件を解決するため、型破りな刑事たちは悩み、怒り、走る!〈21世紀の87分署〉シリーズ。

2023年02月20日 (創元推理文庫)

「GONE ゴーン Ⅵ 夜明け」マイケル・グラント

町を覆っていたバリアに異変が起き、ついに外の様子が明らかになった――マスコミや野次馬が押し寄せるなか、子供たちはバリア越しに家族と涙の再会を果たす。その様子を見たサムは、バリアが解けて“フェイズ”が終わる日も近いと予感するが、生き残った仲間と一緒にここを出るためには、終わらせなければいけない戦いがあり……。少年少女を待ち受ける未来とは? 世界累計400万部突破シリーズ、完結編!

2023年02月16日 (ハーパーBOOKS)

「GONE ゴーン Ⅴ 暗闇」マイケル・グラント

15歳以上の人間が忽然と消えた日から1年が経とうとしていた――町は半透明のバリアで封じられたまま、外の様子はいまだまったくわからない。食料不足や諍いを繰り返しながらも必死に生きるサムたちだが、ある日そのバリアに異変が起きる。黒い染みがじわじわと広がって陽光を遮り、町を完全なる暗闇にのみこもうとしていたのだ。皆が絶望し戦慄するなか、時同じくして、バリアの外でも異変が起きていて……。

2023年02月16日 (ハーパーBOOKS)

「頰に哀しみを刻め」S・A・コスビー

殺人罪で服役した黒人のアイク。出所後庭師として地道に働き、小さな会社を経営する彼は、ある日警察から息子が殺害されたと告げられる。白人の夫とともに顔を撃ち抜かれたのだ。一向に捜査が進まぬなか、息子たちの墓が差別主義者によって破壊され、アイクは息子の夫の父親で酒浸りのバディ・リーと犯人捜しに乗り出す。息子を拒絶してきた父親2人が真相に近づくにつれ、血と暴力が増してゆき――。解説:宇田川拓也

2023年02月16日 (ハーパーBOOKS, H187)

「珈琲と煙草」フェルディナント・フォン・シーラッハ

異様な罪を犯した人間たちの物語。幼少期の体験を描く自伝的エッセイ。社会のさまざまな出来事についての観察とメモ。法の観念と人間の尊厳、芸術についての論考。作家としての物語へのアプローチの仕方……。数ページずつ綴られる断片的な文章は、たがいに絡みあい、複雑で芳醇な文学世界を構築する。『犯罪』で脚光を浴び、刑事専門弁護士から現代ドイツを代表する作家となった著者による、最もパーソナルで最も先鋭的な作品集。

2023年02月13日 

「メナハウス・ホテルの殺人」エリカ・ルース・ノイバウアー

若くして寡婦となったジェーンは、叔母の付き添いでエジプトのカイロに建つメナハウス・ホテルに滞在していた。異国の地での優雅なバカンス。だがホテルの客室で若い女性客が殺害され、第一発見者となったジェーンは、地元警察に疑われる羽目になってしまう。疑いを晴らすべく真犯人を捜そうと奔走するが、さらに死体が増え……。アガサ賞デビュー長編賞受賞、エジプトの高級ホテルを舞台に起こる事件を描く、旅情溢れるミステリ。

  • 一緒に観光をするので読んでる方も楽しめる。ロマンスを読んだみたいで面白かった。
  • 限られた登場人物の中から意外な真犯人が判明するという、昔の推理小説っぽさを感じられたし、ラストの主人公たちのピンチ、大立回りなんかも懐かしさを感じられた。

2023年02月13日 (創元推理文庫)

「美しい悲劇」リンダ・ハワード

故郷テキサスに戻ったキャサリンは、亡き父の牧場がすっかり様変わりしていることに驚いた。牧場監督のルールが我が物顔で采配を振り、競走馬の飼育まで手がけている。長く牧場を離れていたとはいえ、オーナーの私には報告さえ来ていない。怒りが頭をもたげる一方、ほろ苦い思い出が胸によみがえった。ルール―彼はいつだって特別な存在だった。八年前、川で無邪気に泳ぐ私を、やさしく抱きしめてくれたあの日から。ファン待望の初期作品が新訳で登場。

2023年02月10日 (mirabooks)

「他人の家」ソン・ウォンピョン

彼氏に振られ、職場をクビになり、賃料の値上げによって、今住んでいる部屋からの退去を余儀なくされた、踏んだり蹴ったりのシヨン。部屋探しのアプリで、格安の超優良物件に出会った彼女は即、入居を決める。格安なのには、理由があった――本来二人で暮らすはずの部屋を、四人で違法にルームシェアしていたからだ。
優雅な独り暮らしには程遠いものの、そこそこ不自由のない生活を送っていたシヨンだが、ある日、オーナーが急遽、部屋を訪れる。慌てた四人は共同生活の痕跡を消すべく、その場しのぎの模様替えをし、借主の親族のふりをするが……(『他人の家』)。表題作ほか、人間心理の深淵をまっすぐに見つめた、傑作揃いの短編集!

2023年02月09日

「急斜面」アンドレアス・フェーア

ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾!

2023年02月07日 

「嘘と聖域」ロバート・ベイリー

テネシー州プラスキ。無敵の検事長ヘレン・エヴァンジェリン・ルイスは、女子高校生が被害者となった、街の実業家によるレイプ事件の裁判に臨もうとしていた。しかし、裁判の直前にヘレンは元夫の殺人容疑で逮捕されてしまう。ヘレンはかつて、殺人容疑で起訴したことがありながら、最も信頼を寄せている弁護士ボーセフィス・ヘインズに弁護を依頼する。愛する妻ジャズと心の師トムを喪い失意の底にいたボーだが、たった一人で圧倒的不利な裁判に挑むことに。しかし事件の背後には38年間明かされることのなかった禁忌があった……。

2023年02月07日 

「帝国の亡霊、そして殺人」ヴァシーム・カーン

1949年、インド・ボンベイ。共和国化を目前にした大晦日の夜、パーティーの最中に英国外交官ジェームズ・ヘリオット卿が殺された。犯行現場の金庫は空。さらにジェームズ卿の上着からは暗号めいたメモが見つかった。捜査に当たるのはペルシス・ワディア警部。インド初の女性刑事として警察組織の内外で逆境に立たされながらも、明敏な頭脳と不屈の精神で国家を揺るがす大事件の真実に迫る。独立運動の遺恨と共和国化の混沌の只中にあるボンベイを舞台に、女性警部の活躍を描いた歴史ミステリ

  • インドという土地の熱気と臭いを感じた。捜査により、散らばった点が繋がる快感。ミステリはもちろん、歴史小説としても興味深い作品だった。
  • 時代背景、プロット、収束とも読み応えあり。結末は読むのが辛くなる。

2023年02月07日 (ハヤカワ・ミステリ)

 「鏡の男 (上・下)」ラーシュ・ケプレル

ある雨の朝、ストックホルムの公園でジャングルジムに吊された少女が発見された。現場に駆けつけた国家警察刑事ヨーナ・リンナは遺体を一目見て驚愕する。彼女は五年前の誘拐事件で行方不明となった被害者だった……。警察は監視カメラの映像から、現場近くで犬を連れていた男の逮捕に踏み切る。

2023年02月02日(海外文庫)

まとめ