2023年2月の 国内ミステリー ベスト3

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 国内ミステリー を書きます。

書店は本との出会いの場。しかし、新刊や旧作、ベストセラーと並んだ中からどんな作品を選んだらよいか悩む人も多いのではないでしょうか。

おすすめ国内ミステリーを月別にご紹介します。

2023年2月発行の国内ミステリー

2023年2月に発売された国内ミステリー小説をご紹介します。

  • 「黄色い家」川上未映子
  • 「彼女はひとり闇の中」天祢涼
  • 「完全なる白銀」岩井圭也

さてこの三冊は年間ベストに入るでしょうか。

「瞬殺怪談 呪飢」

怖いが刺さる! 超ショート実話怪談集 大人気シリーズ第10弾!

「近鉄特急殺人事件」

京都発賢島行近鉄特急ビスタEXの車内で大学准教授が殺された。彼はテレビ番組の過激な司会者として知られ、番組で伊勢神宮を貶める自説を主張する予定だった。一方、東京では歴史雑誌編集者が殺され、同棲していた同僚の女が姿を消した。二つの殺人に関連を感じ伊勢神宮に向かった十津川警部が内宮門前町“おかげ横丁”で発見したのは、容疑者の意外な姿だった。長編トラベルミステリー。

「サトリの花嫁 ~旦那様と私の帝都謎解き診療録~」

特別な目を持つ少女×病を抱えた旦那様の明治シンデレラロマンス 「わたしが死ぬまでのわずかな間に、あなたに幸福というものを教えてあげる」 虐げられ、自分の価値を知らずに育った少女は旦那様と出会い、幸せを知る――。 幼い頃に火事で全てを失い、劣悪な環境で働く蒼。天性の観察眼と記憶力で苦境を生き抜く彼女の心の支えは、顔も知らない支援者“栞の君”だけ――しかしある日、ついに対面できた彼・城ヶ崎宗一は、原因不明の病魔に冒されていた。宗一専属の看護係として城ヶ崎家に嫁ぐことになった蒼は、一変した生活に戸惑いながらも、夫を支えるために医学の道を志すが――? 文明華やかな帝都・東京。「サトリの目」で様々な謎を解明しながら、愛されること、恋することを知る少女の物語。

「鏡影劇場(上)」

ある日、逢坂剛氏のもとに奇妙な宅配便が届いた。中身は旧式のフロッピディスク。添付の手紙にはフロッピ内の原稿を読んでほしいとあった。差出人は“本間鋭太”なる人物で、タイトルは「鏡影劇場」。物語は、マドリードの古書店から始まっていた…。謎だらけの古文書、十九世紀の異端作家ホフマンにまつわる秘密。東京で進む解読は、予想外の事態を出来させ、謎はいっそう深まっていく。

「死神の棋譜」

初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。将棋ライターの“私”は、同業者の天谷から22年前の失踪事件との奇妙な符合を告げられ、かつての天谷のように謎を追い始めるがー。幻の「棋道会」、北海道の廃坑、地下神殿での因縁の対局。将棋に魅入られた者の渇望と息もつかせぬ展開が交錯する究極のミステリ!

黄色い家 (川上未映子)彼女はひとり闇の中(天祢涼)」

「亘君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し!昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑えーそして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。

「警視庁アウトサイダー The second act 3」

新米刑事・水木直央の母、真由が突然、刑事課を訪ねてきた。知人の女性が、亡くなった夫は殺されたのかもしれない、と言っているというのだ。その夫・結城達治は1年前、勤務先で1億円を着服し、失踪していた。水木は元マル暴刑事の架川、課のエース蓮見とともに当時の関係者を調べ直すがー。さらに、鷲見組と警察上層部の黒い繋がりを暴くため、3人はついに組長の鷲見と直接対決することに。激動のシーズン2完結編!

「旅する通り雨」

ここではないどこかに行きたいあなたへ。二度読み必至!人生の選択の物語 「雨がくると、覚悟をしなけりゃいけない。家族がひとり、へることを」。 大人たちの不吉な噂話を聞いたハランの家に、ひとりの男が訪ねてきた。雨をつれて――。 しばらく泊めることになった旅人をハランは警戒し、 噂を知らないはずの兄や姉の態度もどこかおかしい。 祖父と両親は一見いつも通りにふるまっているけれど……。 男の目的が明らかになったとき、家族は何を選び取るのか。 ※『通り雨は〈世界〉をまたいで旅をする』改題。

「あやかし和菓子処かのこ庵 和パフェと果たせなかった約束」

駆け出し職人・かの子が見つけた夢とは。ほっこりおいしい和菓子シリーズ! かのこ庵に、幼い少女の幽霊が訪れた。 「すい」と名乗った彼女は、朔の式神である天丸・地丸を見て喜ぶ。なんと二匹は、江戸時代、山神に捧げる贄にされた彼女を守ろうとして死んでしまったというのだ。 すいも結局山の神に喰われ、死んでしまった。その後成仏できずに彷徨っていたが、ようやく時満ちてかのこ庵に辿り着いた。 山神の攻撃により傷ついた天丸・地丸は、瀕死の状態を朔の先祖である御堂柊に救われ、すいと再会できるまで御堂神社で式神として仕えてきたのだという。 二匹の目的は、すいと一緒に、いつか幸せに成仏することだった。その舞台がととのったのだ。 切ない過去、そして二匹の思いを知ったかの子は、すいと天丸・地丸のために、何かしてやりたいと思い……。 願いがあるなら、ここにおいで。 夜だけ開店する、あやかし専門の和菓子処で、新米和菓子職人と、麗しい鎮守様がお待ちしております。 心あたたまる、妖しお菓子の人情ストーリー、ついに完結!

「地獄くらやみ花もなき 捌 冥がりの呪花、雨の夜語り」

百物語怪談会に潜む悲しい真実。美少年探偵とペット扱い助手の妖怪事件簿 魔王ぬらりひょんからの依頼で怪談会に出席することになった皓と青児。他の参加者は一癖も二癖もある強者ばかり。恐々百物語に加わる青児だったが……。黒猫の獄舎から生還した直後に起きた「百物語事件」と、凜堂兄弟が探偵社を設立するきっかけとなった、まだ10代の少年だった彼らの活躍を描いた「ドッペルゲンガー事件」を収録。クライマックスへ向けて目が離せない! 美少年探偵とペット扱い助手の妖怪事件簿、第8弾!

「正義の天秤 毒樹の果実」

切れ者の鷹野和也を中心に型破りな弁護士軍団が弱者を救い、真実を追究する 有名俳優が覚醒剤所持で逮捕された。本人は警察にはめられたと容疑を否認、師団坂法律事務所に弁護を依頼してくる。彼を担当することになった佐伯芽依は、体当たりの調査で証拠を積み重ね、見事無罪を勝ち取るが、当事者の警察官が自殺したことで、事件は思わぬ展開を見せる――。何が正義か、真実はどこにあるのか。元外科医の切れ者弁護士・鷹野和也を中心に個性豊かなメンバーが躍動する、最強リーガル・ミステリ第3弾!

「人間レコード 夢野久作怪奇暗黒傑作選」

全身の細胞がうめき声をあげる。怪奇・幻想世界への禁断の誘い。 ハハハ。イヨイヨ人間レコードを使いおったわい――。昭和×年、下関に寄港した連絡船から、老人が降り立った。骨と皮ばかりに痩せ衰えた老人が口を開くと、語られたのは耳を疑いたくなるような言葉だった。老人には諜報活動を成功させようとする強国によって、前代未聞の人体実験が施されていたのだ。表題作「人間レコード」ほか、人間心理を根底から揺るがす白眉5作を厳選。読む者を異世界へと誘う禁断の怪奇・暗黒小説集。

「遺体鑑定医 加賀谷千夏の解剖リスト」

事故か、殺人か――彼女のメスは、死体が見た最後の風景を蘇らせる。 京都府警に持ち込まれた傷害致死事件。引きこもりの大学生が、異様な姿で死亡した。伏見署に連行された母親は「娘の身体を突き破って悪魔が出てくる」と興奮気味に話し、供述は要を得ない。夫の事故死をきっかけに彼女がのめり込んでいた新興宗教は、「悪魔祓い」と称して、信者に加虐的な扱いをすることもあったという。遺体の状況から、母親の虐待を疑う京都府警は、検屍と司法解剖を千夏に依頼するが……(「エクソシズム」)。京都市北区の河川敷で、首のない遺体が発見される。被害者は刺青があり、小指も欠損していることから、暴力団関係者とみなされるが、身元はわからない。激しい暴行を加えられた後、首を切断するほどの動機とは一体何なのか? 現場に駆け付けた検視官の都倉は、何かしっくりしないものを感じながらも、何が違和感なのかわからない。司法解剖を担当した千夏の見解を聞くうち、都倉はあることに気づく。(「梟首」)など、4話を収録。

「神無島のウラ」

子どもの成長と教師の再生を描く離島小説 関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた。週に二便しかないフェリーで鹿児島港から約十二時間、外食する店もない、外周十五キロほどの島だ。十二歳で離れた島に二十年ぶりに戻ったのは、三年に満たない結婚生活にピリオドを打ち、島の小・中学校の臨時教諭になるためだ。

「恋とそれとあと全部」

片想い男子とちょっと気にしすぎな女子。二人は友達だけど、違う生き物。 一緒に過ごす、夏の特別な四日間。 めえめえ(瀬戸洋平)は下宿仲間でクラスメイトの女子サブレ(鳩代司)に片想いをしている。 告白もしていないし、夏休みでしばらく会えないと思っていた。そのサブレが目の前にいる。 サブレは夏休み中に遠方にあるじいちゃんの家に行くのだが、それはある〝不謹慎な〟目的のためだった。

「聖者の落角」

その青年は、神か悪魔か? 無垢な祈りは世界を覆う呪いになる――。 病院に忽然と現われ、子どもたちの願いを叶える謎めいた黒服の青年。難病も嘘のように完治するが、態度が豹変し異様な言動をするという。心霊案件を扱う佐々木事務所に相次いで同様の相談が舞い込んだ。原因を探るるみは、土地にまつわる月の伝説が鍵と考えるが、怪異は治まらない。そんな中、彼女は恐ろしい疑惑に捕らわれる――願いは代償を要求し、祈りは呪いに変貌する。底なしの悪夢に引きずりこむ民俗学カルトホラー!

「ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VIII 太宰治にグッド・バイ」

太宰治の遺書とみられる文書が、75年ぶりに発見された。太宰本人の筆である可能性が高いことから筆跡鑑定が進められていたが、真贋判定の直前に仕事部屋で起きたボヤにより鑑定人が不審な死を遂げる。李奈が真相究明に乗り出すが、同時期に本屋大賞にノミネートされた同業者の柊が行方不明になったことで、胸中は穏やかではない。太宰の遺書と気鋭の作家の失踪に関連は? そして遺書は本物か? 手に汗握るビブリオエンタメ!

「脳科学捜査官 真田夏希 シリアス・グレー」

神奈川県警の威信をかけ、上杉輝久が決死の捜査を敢行する! 神奈川県警根岸分室の警視・上杉輝久は、極秘裏に刑事部長の黒田に呼び出された。ミスターZを名乗る武器密売人から「神奈川県警にとって拭ぬぐいがたい恥辱となるような大きな事件」が起きるというタレコミがあったという。彼に接触してほしいと密命を受けた上杉は、約束の場所へ単独へ向かうことに。だが、Zと接触した瞬間、銃弾が彼を襲ったのだ。なんとかその後の銃撃を躱した上杉だったが、誤解から本牧署に拘束されてしまい──。神奈川県警を揺るがす事件とは一体なにか? 手がかりを失った上杉は、夏希に協力を依頼し、決死の捜査を開始する!

「琥珀の闇 警視庁文書捜査官」

文書解読班に解体の危機が! 驚愕の敵の正体とは!? 千代田区の東京文学博物館の敷地内で、封筒に入った奇妙な文書と写真が発見された。それは拉致監禁を匂わせるような、事件性が高いものだった。そこで、警視庁捜査一課科学捜査係の文書解読班のメンバーである鳴海理沙と矢代たちは、神田署に招集されることになった。だが、そこに集められたのは、理沙たちだけではなく、新設された早峰優梨率いる情報分析班もだった。なぜ事件になっていない案件に、これだけの捜査体制が敷かれるのか? 疑問を感じる理沙たちをよそに、早峰はどちらが早く事件を解決できるか、理沙たちに勝負を持ち掛けるが──。

「ドミノin上海」

「『蝙蝠』が上海に入った」。豫園からほど近い繁華街の骨董品店に緊張が走った。窃盗されたお宝が闇のルートで輸入されたのだ。虎視眈々と狙う店主だが、なぜか問題の品は、人気急騰中のホテルの厨房に流れ着いていた…。かつて東京駅で数奇な運命を共にした面々に、一癖も二癖もある人物たち、さらには動物園脱出を目論むパンダも加わって、再び運命のドミノが倒れ始める!予測不可能、爆笑必至のパニックコメディの金字塔!!

「ママはきみを殺したかもしれない」

目標としていた賞を受賞し、脚本家として活躍中の美汐。だが、彼女の心は晴れない。小学校から呼び出され、7歳の息子・悠を「支援クラス」に通わせることを勧められたからだ。その日、手に負えない悠の首を絞め、美汐はそのまま気絶する。意識が戻ると、そこには1歳になったばかりの悠がいた。神様がやり直しをさせてくれる!美汐は、理想のママになろうと奮闘するがー。

「私たちはどこで間違えてしまったんだろう」

平和な田舎町で仲の良い家族、友達、近所のひとたちに囲まれ、普通の生活を送っていた仁美。 しかし、毎年恒例の秋祭りの日をきっかけにすべてが変わってしまう。何者かが祭りで振る舞われたおしるこに毒を入れ、多数の死者が出た。仁美の幼馴染みの修一郎と涼音も被害者遺族となる。 事件の真相を知るべく、探り始めるが……。

「三毛猫ホームズと炎の天使」

「私は人殺しだ」ーー崩落事故のため洞窟に閉じ込められた男女七人。闇に閉ざされた中で何者かが殺人の告白を始めた。奇跡的に全員無事救助されたが、誰の告白なのかは謎のままだった。やがて、洞窟から生還した女性が刺殺され、男性がひき逃げに遭い次々と命を落とすことに。連鎖する事件の謎に片山兄妹&ホームズが挑む! 国民的大人気シリーズ第55弾!

「彼女はひとり闇の中」

十月の日曜の朝、横浜・日吉に住む千弦は昨夜近くの小道で女性が刺殺されたことを知る。しかもそれは昨夜「相談したいことがある」とのみLINEを送ってきた幼なじみの玲奈だった。相談は事件に関わるものだったのか――悩んだ千弦は真相をさぐろうと決意する。未来と仲間の見えない時代に凄絶な孤独が引き起こした悲劇の結末とは――。

「探偵は田園をゆく」

椎名留美は元警官。山形市に娘と二人で暮らし、探偵業を営んでいる。便利屋のような依頼も断らない。ある日、風俗の送迎ドライバーの仕事を通じて知り合った女から、息子の捜索を依頼される。遺留品を調べた留美は一人の女に辿り着く。地域に密着した慈善活動で知名度を上げたその女は、市議会への進出も噂されている。彼女が人捜しの手がかりを握っているのか。タフなシングルマザー探偵の活躍、再び!

「クワトロ・フォルマッジ」

ようこそ、ここは嘘つきだらけのピッツェリア。 ピザは最高に美味しいけれど、誰も本当のことを話しません。 丘の上の小さなピッツェリア「デリンコントロ」。閉店間際に飛び込んできた男性客が、マルゲリータを食べた途端、絶命した。ピザに毒が入っていたのか? 今夜はオーナー不在、店のスタッフは4人……ということは、犯人はこの中にいる!? 離れて暮らす娘を持つバツイチの仁志、なぜか仁志に敵意を見せる女子大生・映里、天真爛漫を装う小悪魔・久美、実はピザが嫌いな伸也。誰もが秘密を抱えていて、誰もが怪しいーー 事実は1つ。でも事情は4つ。 すべての真相は店の中にある。仕掛け満載のワンナイト・パズラー!

「星くずの殺人」

完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル「星くず」についた途端みつかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師(はせ)穂希(ほまれ)は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。 一癖も二癖もある乗客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第二の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、帰還すら困難に。「星くず」は宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。

「鬼人幻燈抄 平成編 逢う日遥けし」

平成二十一年(2009年)、甚夜は長い歳月を経てついに故郷の葛野へと帰って来た。 予言された鬼神降臨の年まで、あと一年。鬼神へと至ろうとする鈴音と対峙すべく、彼はいつきひめの社の跡地にある高校へと入学する。 そこで待っていたのは、平成のいつきひめ・姫川みやかをはじめとする個性豊かなクラスメートだった――すべての伏線が繋がる平成編、ついに開幕!! 大人気和風ファンタジーシリーズ第十二巻!

「4月1日のマイホーム」

今日〈エイプリルフール〉に起きた惨劇は、すべて噓!? 衝撃の結末が待つ、ノンストップ“家(イエ)ミス”×イヤミス!   東京都S区の分譲住宅「畝目4丁目プロジェクト」。 念願の新居に胸膨らませ引っ越してきた住人たちだが、ある家から死体が見つかった。 この土地にはかつて、昭和30年代に往年のスター・未唯紗英子が建てたアパートメントがあり、大量殺人事件が起きたという噂が――。 土地の因縁か、事故物件か。 大ヒット『6月31日の同窓会』に続く“日付シリーズ”第2弾は、怖いけどやめられない、中毒性100%ミステリー!

「黒猫を飼い始めた」

会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。 書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。

「あわのまにまに」

どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう―― 「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした? 2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。 あの時代、確かにそうやって、わたしたちは生きていた。 隠されていた「わたしたちの秘密」を理解したとき、あなたは平常心でいられるか。 『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞した著者が放つ、生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」を揺らがせる逆クロニクル・サスペンス。

「君に光射す」

僕は三年前に小学校の教員を辞めた。 昼間の世界から逃げ込むようにして就いた夜勤の警備員の仕事。 他人と深く関わらずに生きようと決めていたはずだった。 でも、勤務先で置引未遂を起こした女児との出会いが僕の止まっていた時間を動かして……。 損をしてまで誰かを助けることは愚かなことだろうか? 挫折した青年の再生と新たな一歩を描く、書下ろし長編小説。

「銀色の国」

浪人生のくるみは「病み垢」で死にたいとツイートすることでストレスを発散していた。ある日、フォロワーからネット上の自助グループ〈銀色の国〉に誘われる。巧妙な仕掛けに毎日ログインするうちに、くるみは〈銀色の国〉にのめりこんでいく。一方、NPO法人で自殺防止に奔走する晃佑のもとに、思い出深い相談者が自殺したと悲報が届く。調査の末、晃佑はある恐ろしい事実に辿り着く。横溝正史ミステリ大賞受賞作家が放つ、衝撃のミステリ!

「僕の女を探しているんだ」

大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会える――。 大ヒットドラマ「愛の不時着」に心奪われた著者による熱いオマージュの込められたラブストーリー集。黒いコートを着た背の高い彼は、大事な人を探しにここへ来ていた。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた――。私たちの胸を熱くする珠玉の短篇9作収録。

「ダイヤル7をまわす時」

戸根市で対立する暴力団・北浦組と大門組は、事あるごとにいがみ合っていた。そんなある日、北浦組の組長が殺害された。しかも殺害現場で、犯人が電話を使った痕跡が見つかる。犯人はなぜすぐに立ち去らなかったのか、どこに電話を掛けたのか? 「読者への挑戦」付きの、正統派犯人当て「ダイヤル7」。船上で起きた殺人事件。犯人はなぜ死体をトランプで装飾したのか? トランプの名品〈ピーコック〉をめぐる謎を描く「芍薬に孔雀」など7編。貴方は必ず騙される! 奇術師としても名高い著者が贈る、ミステリの楽しみに満ちた傑作短編集。

「野火の夜」

「どうして今の時代はこんなに渇いているんだろう」 『蟻の棲み家』に続く「木部美智子シリーズ」最新刊。次々と見つかる血塗れの五千円札と、一人のジャーナリストの死。 フリーの記者・木部美智子は、複雑に絡み合った事件の根を追ううちに、愛媛県由良半島の村で起こった戦中戦後の悲劇を知ることとなる――。 遠い昭和から渇いた現代へ、時を越えて回る火の手は、何を炙り出すのか。 大注目の作家が描く、ノワール・クライムノベル。

「黄色い家」

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。

「あなたはここにいなくとも」

ほどいてつないで私はもう一度踏み出せる。出会いも別れも愛おしくなる物語 恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐす、ぬくもりに満ちた全五篇。

「憂鬱探偵」

「お気持ちはお察ししますが、あいにく私は探偵でして…」-気乗りしない依頼のはずが、ある組織の存在を知り…。-『足を踏まれる』どうにかできる問題ではないはずの依頼に困惑するも、ユニフォームを着た若者達がこそこそ暗躍しているのを発見し…。-『なかなか料理がこない』「完全にたまたまだよね」-しぶしぶ調査に乗り出したところ、すべてのジャンケンに勝ちつづける怪しい男がいて…。-『ジャンケンでいつも負ける』「とにかく、気をつけるしかないんじゃないか」-そう思われた矢先、“やんちゃな家”を持つという女性があらわれて…。-『靴下をよくなくす』どこから突っこんでいいものかと思い悩んだが、ヒアリングを重ねるうち、ある大学教授のスマホの使い方に愕然とし…。『スマホの充電がすぐなくなる』

「彼のために人を焼く」

ある日突然、高校の担任教師の自宅に火が放たれた。3つの事件が交差する未曾有の本格学園ミステリー。

「十手笛おみく捕物帳」

大坂の町で飴売りをしているみくは15歳の元気な女の子。目明しだった父が遺した文言と、夜な夜な人を襲う物の怪の噂を耳にして、修業中の身ではあるが愛用の十手を携え探索に乗り出した。実はこの十手、笛になっていて、吹くとイケメン大酒飲みの精霊が現れ、みくを助けてくれるのだ。クセの強いおとなたちを従えて、この世の怪異に立ち向かう健気な少女の大活躍。さあ、大捕物がはじまるよ♪

「完全なる白銀」

山岳×青春×ミステリ、最大級の感動作 写真家として活動する藤谷緑里はアラスカに向かっていた。シーラと北米最高峰デナリに挑むためだ。 緑里とシーラの旧友、リタ・ウルラクは新鋭の女性登山家として名を馳せていた。リタとシーラの故郷、サウニケは北極海に面した小さな島だが、90年代後半から地球温暖化の影響で海に浸食されている。このままでは島は海に沈む――そんな故郷の危機を世界に知らしめる。それがリタが登山家として名を上げようとした理由だった。だがリタは冬季デナリ単独行に挑み、下山途中に消息を絶ってしまう。頂上から「完全なる白銀」を見た――という言葉を残して。 行方不明となったあと、リタの言動を疑ったマスコミは彼女を<冬の女王>ではなく<詐称の女王>と書き立てた。緑里とシーラは、リタが登頂した証を求めるべくデナリに挑むことに。だが世界最難関の山への登攀は、一筋縄にはいかない。ブリザード、霧、荷物の遺失、高度障害……二人の信頼関係も揺らぐ。さまざまな困難を乗り越え、北米大陸で最も高い地へ手を伸ばす緑里。その先に見えたものとは。 極限の高地だけでなく、社会でも闘う女性たちを描きだす、気鋭の著者の新境地。

「かなりや異類婚姻譚 蛇神さまの花嫁御寮」

何度やり直してもバッドエンド!? 蛇神に嫁いだ炭鉱のかなりやの、ハイカラ和風浪漫!! すっかり落ちぶれた華族に生まれた櫻子は、代わって権勢を誇る蛇神一族の御曹司と政略結婚するよう決められた。しかし結婚式当日、櫻子は夫である冬夜の手によって惨殺されてしまう……という未来を予知する。鳥神の守護を受ける櫻子は、「炭鉱のかなりや」のごとく危険な未来限定の予知能力に目覚めてしまったのだ。死を回避しようと決意した櫻子は、家族を巻き込み、婚約破棄から始まりあの手この手でフラグを折るが、「面白い女だ」と冬夜から溺愛されてしまい? このフラグを手折ればあちらに新たなフラグが出現。 ハッピーエンドにたどり着くまでくり返す、かなりや令嬢櫻子の“こんなはずでは”奮闘記!

「ストラングラー 死刑囚の悔恨」

冤罪を証明しようとしていた死刑囚・明石陽一郎が、別件で、殺人事件を起こしていたことを知った刑事・簑島朗。明石に感じ始めていた信頼は突き崩されてしまう。簑島は精神の安定を喪い、“ストラングラー”に射殺された先輩・伊武孝志の幻影をみるように。だが解決していく事件を通して人間の多面性に触れ、簑島は再び明石の元を訪れるー。そんな折、デリヘル嬢がアパートの空き部屋で殺される事件が起きる。今度こそ“ストラングラー”の仕業なのか?クライマックスに向け盛り上がる第三弾!

「京都寺町三条のホームズ(19)-拝み屋さんと鑑定士」

二月の昼下がり、小松探偵事務所にいた家頭清貴の元を、賀茂澪人が訪ねてきた。自身も除霊を請け負っている『拝み屋』である澪人は、仕事の依頼に来たという。一つは清貴への鑑定の依頼だが、もう一つは小松探偵事務所への依頼だった。「とりあえず、お化け屋敷に来てもらわなあきまへん」-澪人が言う「お化け屋敷」に向かった清貴たちを待っていたのは…。大人気シリーズ、第19弾!

「モダンタイムス(上下) 新装版 」

恐妻家のSE渡辺拓海はあるサイトの仕様変更を引き継ぐ。プログラムの一部は暗号化されていて、前任者は失踪中。解析を進めていた後輩や上司を次々と不幸が襲う。彼らは皆、ある特定のキーワードを同時に検索していたのだった。『魔王』から五十年後の世界。検索から始まる監視の行き着く先はー。

「悲惨伝」

同盟を組む魔法少女・杵槻鋼矢から「四国ゲーム」のクリア条件を聞いた地球撲滅軍の英雄・空々空。 タイムリミット解除のため四国外部と連絡を取ろうと鳴門大橋を目指すが、 「黒衣の魔法少女」に行く手を阻まれる。 二手に分かれ単独行動する空々の前に、いるはずのない生存者が現れ――!?

「復讐の協奏曲」

私の仕事は無罪にすることで、 真相を明らかにすることではない。 30年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。 事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた800人以上からの懲戒請求書が届く。 処理に忙殺されるなか、事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともにした。がしかし、 翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。 洋子の弁護を引き受けた御子柴は、洋子がみずからと同じ地域出身であることを知り…….。 一度心に巣くった獣は、簡単に消えはしない―― めぐる因縁そして〈復讐〉の結末は!?

「悪意」

行政書士の斉木のもとに不穏な電話が。 男は娘を誘拐したと告げ、返してほしければ指定場所に来るよう命じる。 現地を訪ねた斉木は、男がビルの屋上から飛び降りようとしているのを目撃した。 その場で斉木に突きつけられた思いがけない要求とは――?   日常に潜む闇を描いた第35回小説推理新人賞作家のデビュー短編集、待望の文庫化!

「虚構推理短編集 岩永琴子の密室」

一代で飛島家を政財界の華に押し上げた女傑・飛島龍子は常に黒いベールを纏っている。その孫・椿の前に現れはじめた使用人の幽霊が黙示する、老女の驚愕の過去とは──「飛島家の殺人」 あっけなく解決した首吊り自殺偽装殺人事件の裏には、ささや かで儚い恋物語が存在して──「かくてあらかじめ失われ……」 九郎と琴子が開く《密室》の中身は救済か、それとも破滅か。

「浪人若さま 新見左近 決定版 【十一】左近暗殺指令」

嫡子徳松亡きあと、未だ世継ぎに恵まれぬ将軍綱吉は、母桂昌院の助言に従い新たな法を発布。〝生類憐みの令〟として知られる殺生を禁ずるこの法により、市中は大きな混乱をきたす。民の暮らしを案じる左近は法の廃止を求めるが綱吉は聞き入れず、巷では綱豊を新たな将軍に望む声が高まってくる。そんな中、久々に市中にくだった左近は、何者かに命を狙われ──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十一弾!

「雪密室」

誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。建物の周囲は雪一色、そして彼女がいたはずの離れまで、犯人らしい人物の足跡もついていないのだ。この奇怪な密室殺人の謎に法月警視の息子綸太郎が挑戦する。出色本格推理。 

「メゲるときも、すこやかなるときも」

『捜さないでください。ごめんなさい。雪男』 新型コロナ蔓延による緊急事態宣言が発令された日、夫のユキオが失踪する。 結婚以来、秘宝のごとく彼に大切にされてきた乃亜は、職場のマツクラ食堂を訪ねるが手がかりなし。 占いでは「すでにこの世の人ではない」と言われる。 乃亜は食堂の立て直しを図り──。 普通の人々の普通の暮らしが愛おしくなる小説。

「逆転のバラッド」

鄙びた港町にある銭湯、みなと湯は地元で暮らす昭和世代にとっての密かな憩いの場だ。第一線を退き地元の支局に異動してきた新聞記者の弘之、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯主人の邦明、暴力団を首になった釜焚き係の吾郎、儲からない骨董屋の跡を継いだ富夫らは、それぞれ人生に諦念を抱きながらも日々そこで交流を深めていた。彼らの前に突然現れたのは、不審死したみなと湯の銀行融資担当・丸岡の元婚約者・礼美。彼女は丸岡の死の真相と銀行の悪行を四人に訴える。人生のたそがれ時を迎えた男たちが、平凡な地方の町を侵食する欲に塗れた悪事に立ち上がる、人生逆転のリベンジゲーム!

「ラストで君は「まさか!」と言う 戦慄の悪夢」

(3分間ノンストップショートストーリー)このページを開いてしまったあなたは、もうすでにこちらの世界に入っています。 なんの世界かと? ──夢です。夢の世界です。 夢の中に現れた謎の数字。その数字の正体とは……。『1103』、「夢日記」と書かれたノートには、付き合っている彼女の名前が書かれていて……!? 『彼女の秘密』など、「夢」にまつわるお話をたっぷり収録!

「ガウディの遺言」

1991年、バルセロナ。現地で暮らす佐々木志穂は、夜中に出掛けたきり帰ってこない聖堂石工の父を捜索している最中に、父の友人であるアンヘルの遺体がサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられているのを発見してしまう。父の失踪もこの殺人事件に絡んでいると考えた志穂は、手がかりを求めてサグラダ・ファミリア建設に関わる人々を調べ始めるが、その過程で「未完の大作」を巡る陰謀に巻き込まれていき…。

「なぜ、そのウイスキーが死を招いたのか」

ここは仙台のバー。タウン誌の記者が、一週間ほど前の事件を思い出しバーテンダーに語り出した。――三か月前に取材をした医師が殺されたと知り合いの新聞記者から連絡が来た。現場に駆け付けると、警察関係者や、マスコミの人垣の間から、微かに燻製のような匂いが漂ってくる。この香りは一体――?(「何故、死体はオクトモアで濡れていたのか?」) 話を聞いたバーテンダーが真相を解き明かす!

「レオナール・フジタのお守り」

脳梗塞で倒れた老作家の昇治のもとに届いた一通の手紙。宛名を見た彼は衝撃を受ける。村田さゆり――彼女は五十年前、戦時下で昌治と結婚の約束をした相手だった。元妻の明日香の助けを借りて京都へと向かった彼の前に、待っていたのは二人を引き裂いたあの日の真実、そして希望を与えた一枚の絵だった……。 京都を舞台にすれ違う愛と鎮魂を描いた感動作!

「友が消えた夏: 終わらない探偵物語」

一級建築士で探偵の蜘蛛手啓司は、相棒の宮村達也からある事件の記録を渡される。名門大学演劇部の劇団員たちが、夏合宿中、一夜にして首なし白骨死体と化した衝撃的な事件。その詳細な記録が、連続窃盗犯の所持品から見つかったのだ。犯人と目された人物の死体も発見され、事件は一応の決着を見ていたのだが――。 本格界の鬼才が剛腕から放つ前代未聞のトリック!

「蝉かえる」

全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・魞沢泉(えりさわせん)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていたー。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか?魞沢が意外な真相を語る表題作など5編を収録。注目の若手実力派が贈る、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、連作ミステリ第2弾。

「赤ずきんの森の少女たち」

神戸に住む高校生かりんは、祖母の遺品であるドイツ語の本を従兄に訳してもらう。それは、十九世紀末の寄宿学校を舞台にした少女たちの物語だった。赤ずきん伝説の残るドレスデン郊外の森、学校でささやかれる幽霊狼の噂。校内に隠された予言の書と宝物の言い伝え。読み進むうちに、二人は物語と現実を結ぶ奇妙な糸に気づく。『ぬばたまおろち、しらたまおろち』の著者がグリム童話をもとに描いた、神戸とドイツの不思議な絆の物語。

#マンホール

自身の結婚式前夜に開かれたサプライズパーティーで、新たな人生の幕開けを同僚たちに祝われる「川村俊介」。 パーフェクトな自分の人生に満足していたが、その帰り道、深酔いした彼が暗闇のなか目を覚ますと、そこはマンホールの底だった。 手元にあるのはスマホだけ。 しかしGPSは誤作動を起こし、知人や警察も当てにならない。 タイムリミットの夜明けが迫るなか、唯一通話できた「元カノ」と、SNSでアカウントを立ち上げてつながったフォロワーたちに助けを呼びかけるが、事態は予想外の展開に向かうのだった――。

「無実の君が裁かれる理由」

あなたの冤罪、必ず晴らしてあげるーストーカーを疑われた大学生の牟田幸司。周囲はまるで犯罪者扱い。だが、冤罪を研究しているという女子学生、紗雪が現れる。目撃や記憶など、人間の認知が驚くほど曖昧なことを紗雪は証明。疑いが晴れた。では、被害者を苦しめる真犯人とは、誰?真実を追いはじめたふたりを、さらなる事件が待っていた!

「帆立の詫び状 てんやわんや編」

デビュー作『元彼の遺言状』が大ヒットし、依頼が殺到した新人作家はアメリカに逃亡。ディズニーワールドで歓声をあげ、シュラスコに舌鼓を打ち、ナイアガラの滝で日本メーカーのマスカラの強度を再確認。さらに読みたい本も手に入れたいバッグも、沢山あって。締め切りを破っては遊び、遊んでは詫びる日日に編集者も思わず破顔の赤裸々エッセイ。

「鎌倉殺人水系」

大好評の旅情ミステリー最新刊! 人を殺したくなるって、そんな甘いもんじゃない。 見えない敵からの挑戦状! 古都鎌倉で起きた非劇の連鎖の真相は? 旅行作家茶屋次郎は、有名俳優の高浜から友人の桐谷沙希の行方捜しを依頼される。沙希の自宅には「あきらめない。 ぜったいにやりとげる」という謎の挑戦状が投函されていた。桐谷家の実家を探ると、二十年前に祖父が殺人事件を起こしたことも判明する。だが、相模川で沙希の溺死体が発見され、鎌倉では桐谷家を狙った凶悪事件が相次いで発生。依頼人高浜の過去にも、女性トラブルなど、暗い事件が浮上する!怨みに満ちた事件の裏にある犯人の狙いとは? 歴史と自然が調和する古都を舞台に、茶屋の推理が冴える!

「もうひとつの評決」

5対4で有罪―― この判決は、ほんとうに正しかったのか? 死刑か冤罪か。 母娘殺害事件を巡り、6人の裁判員と3人の裁判官は究極の選択を迫られる! 法廷ミステリーの傑作、初の文庫化!

「無実の君が裁かれる理由」

あなたの冤罪、必ず晴らしてあげるーストーカーを疑われた大学生の牟田幸司。周囲はまるで犯罪者扱い。だが、冤罪を研究しているという女子学生、紗雪が現れる。目撃や記憶など、人間の認知が驚くほど曖昧なことを紗雪は証明。疑いが晴れた。では、被害者を苦しめる真犯人とは、誰?真実を追いはじめたふたりを、さらなる事件が待っていた!

「キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘」

首を洗って待ってたかい? <戯言シリーズ>最新作 玖渚盾が挑むのは、古城×双子×首なし死体 私立澄百合学園に通う玖渚盾(くなぎさじゅん)、十五歳。 “パパの戯言”と“ママの法則”を携えた「平凡な女子高生」が、 人類最強の請負人・哀川潤に誘拐されて、 玖渚機関の牙城“玖渚城”に送り届けられてしまう! 彼女を待ち受けていたのは、青髪青眼の少女たちとの邂逅と悲惨な殺人事件。 はたして盾は謎を解き、無事に帰還することができるのか? 新青春エンタの傑作<戯言シリーズ>、大団円の先の最新作、ここに結実!!

「梶龍雄 驚愕ミステリ大発掘コレクション2 清里高原殺人別荘」

雪の別荘には“魔”が潜んでいた。黄金期本格ミステリの興奮をあなたに。クリスティをも彷彿させる極上の殺人劇。

「SAKURA―六方面喪失課」

警視庁六方面管区―綾瀬署にある失踪課の面々は、どうしようもないクズばかり。ひねくれ者や役立たず、警察のお荷物のような男達に、ついたあだ名は失踪課ならぬ「喪失課」。そんな彼らが偶然に出会った小さな事件の数々は、じつは大きな陰謀につながっていたのだ。ある夜、突然町が消滅!?裏で暗躍する謎の男『SAKURA』の目的は、いったい何なのか。国中がバブルに浮かれていた1990年日本の、ほんとは起こっていたかもしれない物語。山田正紀が描く、洒落たスタイルのネオ・エンタテインメント。

「有栖川有栖選 必読! Selection9 後ろ姿の聖像 もしもお前が振り向いたら」

愛だけがオレを狂わせる 名作『招かれざる客』の大反転劇が再び! 真夏の工場駐車場で絞殺された元女性歌手。発表前 の歌謡曲「そのとき」の盗作を巡る八年前の殺人事 件の目撃者であったことから、出所したばかりの犯 人・沖圭一郎に容疑が。しかし沖は、鉄壁のアリバ イを隠し、あえて脆弱な嘘で自らを冤罪を課そうと する。登場人物の奇妙な行動の謎がすべて一曲の歌 詞へと収束していく、逆説的な二重アリバイの離れ 業。作家生活二十年目の野心作!

「おもしろい話、集めました。N 」

最強シリーズ大集合! スリルがいっぱいの<ナイト>版! つばさ文庫編集部おすすめ5シリーズの、 絶対みのがせない書き下ろし小説が一気に読めちゃう! 「絶体絶命ゲーム」は、春馬たちが豪雨の中バトルレースをする!? 「恐怖コレクター」では、奇妙な「村」に迷い込んでしまって!? そのほか、「神スキル!!!」「サイコロヲフレ」や、小説賞を受賞した「学校の怪異談」が入っているよ! おもしろさは保証付き☆ 新たなお気に入りがきっと見つかる1冊!

「君のいたずらが僕の世界を変える 食べもの探偵トモアキの事件簿」

『この文庫がすごい!』大賞の受賞作! 漫画家を目指す三十歳のフリーター・宇佐見太一は事故で意識不明に。目覚めるとそこには、高校時代に自分が描いていたミステリー漫画「食べもの探偵トモアキ」の世界。一方で彼の友人である沙月は、宇佐見の病床で彼を目覚めさせるべく、とあるアイディアを思いつく。交錯する夢と現実。謎だらけの名探偵。新感覚クロスオーバーミステリー!

「一教授はみえるんです 京の都は開運大吉!」

京の都に最強《能力》持ちのセンセイあり! 京都・烏丸大学で民俗学を教える凛子さんの姓は、漢字の「一」と書いて「ニノマエ」と読む。女子大生にしか見えない姿だが、実はアラフィフだ。そして彼女の大切な家族はビション・フリーゼの「にぬき」。ふわふわまんまるなので関西の言葉で「ゆで卵」をさす名前がついた。凛子さんは教授だが、それ以上にひそかに重要なお仕事がある。それは強すぎる霊能力を駆使して、京の町の(霊的な)平和を守ること。そしてこのたび、このひとりと1ワンに新たに加わったのは、凛子さんと同い年の有能アシスタント・富士宮咲子さん。こちらは元々東京在住だったが、ダメな年下ボンボン旦那に給料も財産も搾取され続け、おまけに旦那の亡き愛人さんたちにまで憑かれてズタボロ、いよいよ最期の旅路と覚悟して出かけた京都鴨川のほとりで死にかけていたところを、凛子さんに救われたキャリア・ウーマンだ。汚部屋の住人かつ生活態度最悪の凛子さんと、お片付けの天才……どころか事務作業全般大得意の有能助手であるところの咲子さんは、姿も性格も正反対だけど、いつしか最強の相棒に。 インチキ占い師がいればアトリエに行って対峙し、はぐれたお稲荷さまがいれば自家用車で拾い上げて保護し、暴れるファラオがいればギャラリーに乗り込んでお世話する……。読むだけで運気爆上げの物語、第2弾!

「そして花子は過去になる」

学生時代のトラウマで引きこもっている花子。 コンビニバイトと家を往復する毎日の蓮。 スマホゲームで出会った二人は惹かれ合い、現実でデートを重ねるようになるが……花子にはその記憶がない。 だが蓮からは毎回、デートをした裏付けのようなメッセージが送られてくる。 ――デートに行っている「私」は一体誰なのか? 京都を舞台に描かれる切なく温かい青春ミステリー。 タイトルの意味がわかったとき、きっとあなたの運命の一冊になる。

「警視庁特別捜査係サン&ムーン2 桜人」

父子刑事が中学校校長殺人事件に挑む! 春の夕刻、湾岸警察署の警備艇が出艇した。 豊洲運河の船着き場付近で、汐浜運河方面から流れくる〈異物〉を見つけた釣り人たちが通報したのだった。 すぐさま捜査本部が設置され、警視庁特別捜査係の日向英生警部補と月形涼真巡査部長の父子刑事の派遣が決定。 被害者は所持品により、都立中学の校長・寺本敬紀と判明した。ふたりは寺本に関係する地域安全センターへ聞き込むが、予想外の深い闇に突き当たる。 さらに〈モグラ〉だった日向の過去も次第に明らかになり――。 日向の元妻で涼真の母でもある、エリート警視監の月形明子はどう動くのか? 超重量級の第2弾!

「セイロン亭の謎」

紅茶輸入業を営むセレブ一族の女社長が殺された。中国語メッセージの謎、茶の輸出入の歴史的背景や神戸・山の手の豪壮な異人館を舞台に繰り広げられる魅惑の平岩ミステリー。

「禿鷹狩り〈上〉―禿鷹〈4〉」

あんたの仕事は、ハゲタカを消すことにある。そう、神宮警察署の悪徳刑事・禿富鷹秋を狩り立て、この世から抹殺するのだ―ヤクザも南米マフィアも手玉にとるあの極悪刑事の前に、最強の刺客が現われた。巧妙に仕掛けられた執拗な罠を、果たして潜り抜けることは出来るのか!?息を呑む展開の警察暗黒小説、シリーズの白眉。

「夜の署長3 潜熱」

北新宿の路上でホストが暴行された。新宿署の古城美沙巡査部長は、入院したホストに話を聞くため医大病院でベテラン警部補・下妻晃と合流する。その時、病院理事長が銃撃された。白昼堂々起きた衝撃の射殺事件の黒幕は、何者なのか――。新宿の裏も表も知り尽くした“夜の署長”こと下妻の活躍を描く、大人気シリーズ第3弾!

「聖女か悪女」

結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。そんな折、四谷の超高級マンションで発見された8体の惨殺死体。紀和が辿り着いたのは、六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された“モンキャット事件”だった―

「ブラッド・ロンダリング」

ブラッド・ロンダリング──過去を消し去り、自らの出自を新しくつくりかえる。警視庁捜査1課・真弓倫太郎が抱える秘密とは!?

「さよなら、無慈悲な僕の女王。」

謎の奇病に侵された若き女性と、彼女に恋して彼女の心に触れる中で命の儚さ、生きる意味を知る青年。二人の切ない絆に感涙必至!

「蝙蝠か燕か」

2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。 完結した小説としては著者最後の作品となった表題作をはじめ、著者の本領たる藤澤清造“歿後弟子”としての覚悟を扱った3篇を収録。 北町貫多30歳、地元に残された藤澤清造資料の調査に本腰を入れるため、東京の自室とは別に七尾に部屋を借りる(「廻雪出航」)。貫多31歳、七尾の部屋に清造の書簡を飾るため額装を依頼したが、思ってもいない仕上がりになる(「黄ばんだ手蹟」)。死の前年、53歳の貫多の姿を描く。ここ数年の自身を振り返り、“歿後弟子”の責を全うすべく新たなスタートを誓う(「蝙蝠か燕か」)。

「ヴィクトリアン・ホテル」

女優、スリ、夫婦、ベルマン……騙しているのは誰だ? 100年の歴史あるホテル、最後の一夜に一気読み&二度読み必至! 伝統ある超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」は明日、100年の歴史にいったん幕を下ろす。特別な一夜を過ごす女優、スリ、作家、宣伝マン、老夫婦、そしてベルマン。それぞれの思惑が交錯したとき運命の歯車が軋み始め――ラスト30ページに特大の衝撃と深い感動が待つ、エンターテインメントを極めた長編ホテルミステリー!

「月下の黒龍 浮雲心霊奇譚」

霊を見ることができる赤眼を持つ憑きもの落としの浮雲は、土方歳三とともに京へと旅をしていた。 浮雲は箱根で遼太郎と名乗る謎の青年と出会う。 遼太郎は幽霊に憑かれやすい性質で、様々な怪異を引き寄せてしまう。 浮かぶ生首、干からびた死体、そして生贄を求める龍。 次々と迫る怪異の謎を調べるうちに、浮雲たちは秘められた哀しみと愛にふれていく…… そして明らかになる遼太郎の恐るべき正体とは―― 鮮烈な剣戟と、華麗な謎解き。 幕末ホラーミステリの傑作。

「赤い鳥、死んだ。」

兄は“あいつ”に殺された――!? 幼き探偵コンビが真相に迫る! 北原白秋に憧れて童謡の創作に励み、「平成の白秋」と称される詩人・北里百男が急逝した。 遺書が見つかり、警察は自殺と推定。 だが、前途有望の彼がなぜ死を選ぶのか!? 独身の百男は、夫の暴行に苦しむ元隣人・早川兎弥子と恋に落ちていた。 年の離れた弟で中学生の万介は、不倫と兄の死の関わりを疑い、 兎弥子の娘で小6の瑠々と共に真相解明に乗り出すが……。 「掛け値なしに、辻真先ミステリーの最重要作の一つ」 小説家・阿津川辰海氏激賞の傑作長編、待望の初文庫化!

「真珠とダイヤモンド」

1986年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。一人は短大卒の小島佳那、もう一人は高卒の伊東水矢子。貧しい家庭に生まれ育った二人は、それぞれ2年後に東京に出ていく夢を温めていた。野心を隠さず、なりふり構わずふるまう同期、望月昭平に見込まれた佳那は、ある出来事を契機に彼と結託し、マネーゲームの渦に身を投じていく。

「まだ出会っていないあなたへ」

1.経験者採用面接での不合格者が自殺をしてしまった人事課長。 2.デビューしたものの2作目が出ずブラック企業で働く小説家。 3.SNSで「死にたい」と呟き続けるコンビニ店員。 4.取り立て先の子どもに好かれてしまったヤクザ者。 行き詰まり、立ち止まる主人公たちが選ぶ未来はどこへ繋がるかーー。

「覇王の轍」

鉄路の下に巨悪は眠る。 警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。歓楽街ススキノで起きた国交省技官の転落事故と道内の病院を舞台とした贈収賄事件を並行して捜査するなか、「独立王国」とも称される道警の慣習に戸惑う。両事件の背景に、この国の鉄道行政の闇が広がっていることも知り……

「獏の掃除屋」

誰かの名前を口にするとその人が呪われてしまうと噂の「無名のトンネル」を冷やかしに来た館平奈々羽。猫のように光る目を持つ男に、手書きで「悪夢の相談承ります」と添えられた名刺をもらった。 ある悩みを持って、名刺の会社を訪れた奈々羽が出会ったのは、トンネルで出会った男、悪夢を食べることができる能力を持った黒澤彩人だったーー

「漂流都市」

家電量販店売上高ナンバー1を目指すR電器は、未開の地であったK市へ出店をすることとなった。 しかしK市は、轟家電という量販店が一強となり、R電器の参入を許さない状況だった。 轟家電はK市の人口の多くを占める老人に対して細やかな接客対応をするとともに、どうやら街全体で老人の生活サポートを行うことで客を逃がさないようにしているようだ。 轟電器、そしてK市に潜む壮絶な事実とは一体ーー!?

まとめ