いやあ、10月って本当に危ないんですよ。何が危ないかって、もう言うまでもなく「財布の中身」ですよ。だってね、書店や出版社がまるで狙いを定めたかのように、魅力的すぎる新刊を一斉に送り込んでくるんです。
「一年中で体感温度が最適な日は年間40日程度。その上、秋の夜長を迎えるこの季節に本を売らなきゃマズいでしょ?」って、出版社さんたちの心の声が聞こえてきそうで。いや、ほんと、宣伝とかじゃなくて、読んだ瞬間に日常に戻れなくなるレベルなんです。
- このミステリーがすごい! 国内ミステリー 10月新刊を徹底紹介
- 『変な地図』雨穴 2025年10月31日
- 『魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル』新川帆立 2025年10月29日
- 『家族』葉真中顕 2025年10月24日
- 『サンクチュアリ』犬塚理人 2025年10月22日
- 『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎 2025年10月22日
- 『犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目』雫井脩介 2025年10月22日
- 『彼女たちは楽園で遊ぶ』町田その子 2025年10月21日
- 『地上の楽園』月村了衛 2025年10月21日
- 『ダレカレ』篠原美季 2025年10月16日
- 『さよならの保険金』額賀澪 2025年10月16日
- 『虚構推理 忍法虚構推理』城平京 2025年10月15日
- 『京都寺町三条のホームズ 春霞の夜の夢 ex.』望月麻衣 2025年10月15日
- 『蝋燭は燃えているか』桃野雑派 2025年10月15日
- 『ω城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case』森博嗣 2025年10月15日
- 『シャドウワーク』佐野広実 2025年10月15日
- 『犯人に告ぐ3 紅の影』雫井脩介 2025年10月15日
- 『湘南機動鑑識隊 朝比奈小雪 黒の洞門の呪い』鳴神響一】 2025年10月10日
- 『拷問依存症』櫛木理宇 2025年10月09日
- 『わたしを永遠に眠らせて』 2023年10月9日
- 『レオナルドの沈黙』飛鳥部勝則 2004年10月9日
- 『真珠配列』岩井圭也 2025年10月08日
- 『波乱万丈な頼子』真梨幸子 2025年10月07日
- 『絶縁病棟』垣谷美雨 2025年10月06日
- 『警視庁特別捜査係サン&ムーン3 輪舞』鈴峯紅也 2025年10月06日
- 『警視庁の忍者』佐々木裕一 2025年10月06日
- 『命の横どり』久坂部羊 2025年10月06日
- 『みんななにかに縋りたい』香坂鮪 2025年10月03日
- 『道の果て、朝はまた来る』いぬじゅん 2025年10月03日
- 『どうせ死ぬなら殺してみませんか』天祢涼 2025年10月03日
- 『東海道五十三次殺人事件 歴史探偵・月村弘平の事件簿 新装版』風野真知雄 2025年10月03日
- 『県知事選挙 踊る民意』松井蒼馬 2025年10月02日
- 『濱地健三郎の奇かる事件簿』有栖川有栖 2025年10月02日
- 『デモクラシーのいろは』森絵都 2025年10月02日
- まとめ
このミステリーがすごい! 国内ミステリー 10月新刊を徹底紹介
例えば『変な地図』雨穴。手に取った瞬間、あなたは小さな地図の中に吸い込まれていくような感覚になります。ページをめくるたびに、世界がふっと揺れるようなゾワッとする感覚が体を包むんです。
『魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル』新川帆立。これはもう、読みながら心臓がドキドキする瞬間の連続。麗人執事が放つ鋭い言葉や動きに、思わずページに手が止まることもしばしば。通勤電車の中で読むと、周りの人には理解できないけど、あなたの心の中では完全にバトルが展開されているんですよ。
『家族』葉真中顕。「民事不介入」に潜む欠陥を日本中に突きつけた「尼崎連続変死事件」をモチーフとした、戦慄のクライムエンターテイメント。自らのまわりに疑似家族を作り出し悪事を働く主人公。家族の絆の意味を深く考えさせられる作品です。
『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎。夫に暴力をふるわれた妻が主人公。気がつくと自宅マンションの浴室で夫が倒れている。私が殺したのだ。もうそろそろ息子が幼稚園から帰ってくるというのに…。いやー、この設定だけでヒヤヒヤします。伊坂作品の醍醐味、そう、予想の裏をかく展開。深夜に読み始めると、部屋の影が物語の一部に見えてきて、ページをめくる手が止まらない。お気に入りのブランケットにくるまりながら、物語の世界にどっぷり浸かってしまいます。
そして『犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目』雫井脩介。ミステリー好きにはたまらない一冊。ページを開いた瞬間から、事件現場の冷たさや緊張感が伝わってくるんです。夜、家の明かりを少し落として読めば、まるで自分も刑事になったかのように現場を歩いている気分になります。
このほかにも、『地上の楽園』月村了衛や『ダレカレ』篠原美季、『さよならの保険金』額賀澪、『虚構推理 忍法虚構推理』城平京など、10月に発売される作品は枚挙に暇がありません。どれも日常の景色をほんの少しずつ変えてくれる、そんな力を持っているんですよね。
秋の夜長に、ベッドやソファで本を抱えて読む時間。窓の外の風の音や、街灯のやわらかい光とともにページをめくる瞬間。スマホやSNSから少し離れて、物語だけに集中するひととき。これって、なんだか映画を観るのとは違う、静かで濃厚な体験ですよ。
そして、忘れてはいけないのが、10月の新刊ラッシュは「待ってくれない」ということです。人気作家の新刊は、発売日を逃すと書店で手に入れるのが難しくなる場合もあります。だからこそ、カレンダーに発売日をチェックして、心して購入するのが正解。『シャドウワーク』佐野広実、『拷問依存症』櫛木理宇、『レオナルドの沈黙』飛鳥部勝則…どれも読み始めたら止まらない、そんな本たちです。
『変な地図』雨穴 2025年10月31日

『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変なシリーズ」最新作!! この古地図、何かがおかしい? 10年前……青年、栗原は就職活動がうまくいかず悶々とした日々を過ごしていた。 そんな中、とある建築事務所の二次面接に挑むことになる。 宿題として与えられた質問は「なぜ建築を学ぼうと思ったか」。 栗原は困った。彼が建築に興味を持ったのは、亡き母の影響だ。 ところが彼には「母の話をすると、呼吸ができなくなる」という謎の発作があった。 答えなければ内定はない。人生の岐路に立たされ、栗原は苦悩する。 そんな折、奇妙な事実を知る。彼が生まれる前年、祖母・知嘉子が一枚の古地図を握りしめたまま不可解な死を遂げたのだという。母は最期まで、知嘉子の死の理由と古地図の謎を追い続けていた。が、未完成の調査記録を遺してこの世を去った。 「母の無念を晴らせば、何かが変わるかもしれない」 ……栗原は真相を見つけるべく、遥か遠くの地へ旅立つ。 そこで待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しき事実だった――。 祖母はなぜ死んだのか? 古地図に描かれた「7体の妖怪」の正体は? そして、栗原の「発作」の原因とは? ホラー、謎解き、サスペンス、歴史、恋愛!? ……あらゆる要素を詰め込んだ「変なシリーズ」の集大成!! あなたには、この古地図の「謎」が解けますか?
『魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル』新川帆立 2025年10月29日

最強無敵のオレ様男子で天才魔法律家、条ヶ崎マリス。彼の執事として、《男装》の秘密を隠しながら仕える椿。 マリスの傲慢でセレブな振る舞いに圧倒されながらも、どうにか学園生活を過ごしていた椿だが、五摂家の一人でマリスの親友、十二月田麗矢がなぜか執拗に絡んできて……。 望まぬ形で麗矢との対立を深めてしまった椿。二人は、魔法律学校一学期最大イベント《合戦演習》にて激突する――!!
『家族』葉真中顕 2025年10月24日

「現実の世界では、すんなり完全犯罪を 達成できてしまうこともあるんだって学んだんです」 2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名乗るその女性は、半年と少し前、「妹夫婦がおかしな女にお金をとられている」と交番に相談に来ていたが、「民事不介入」を理由に事件化を断られていた。 奥平美乃の保護を契機として、表に出た「死」「死」「死」…… 彼女を監禁していた「おかしな女」こと夜戸瑠璃子(やべ・るりこ)は、自らのまわりに疑似家族を作り出し、その中で「躾け」と称して監禁、暴行を主導。何十年も警察に尻尾を摑まれることなく、結果的に十三人もの変死に関わっていた。 出会ってはならない女と出会い、運命の糸に絡めとられて命を落としていく人々。 瑠璃子にとって「家族」とはなんだったのか。そして、「愛」とは。 「民事不介入」に潜む欠陥を日本中に突きつけた「尼崎連続変死事件」をモチーフとした、戦慄のクライムエンターテイメント!
『サンクチュアリ』犬塚理人 2025年10月22日
「警察でも探偵でもない。検事だからこそ掴める真実を、私が暴いてみせる」 宗教団体〈サンクチュアリ〉の周囲で続く不可解な死。 事件の裏に隠された「もう一つの真相」を暴くため、若手検事の瑞穂は現場に向かう! ★★★★★ 連続殺人の生き残り、遺体を盗まれたアイドル、DV夫の妻子殺しーー。 犯人は確保した、はずだった。 地方研修を終えたばかりの検事・一色瑞穂は、東京地検で事件捜査に携わる刑事部本部係に着任する。司法修習生時代の教官で憧れの上司・高宮誠一郎の勅命で「複数の若い女性を殺害し、公判直前に証言を翻した」という被疑者を任される。唯一生き残った女性の聴取で目にしたのは新興宗教〈サンクチュアリ〉のシンボル・五芒星の跡。そして次々起こる殺人事件。危険を顧みず現場の最前線へ立ち向かう瑞穂は、やがて全国民を巻き込む「黒い計画」にたどり着く。 『人間狩り』でネット私刑を、『眠りの神』で安楽死を描いた社会派ミステリの実力派。 今度のテーマは「教義VS正義」!
『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎 2025年10月22日

<デビュー25周年>渾身の書き下ろし長編ミステリー!結婚直後の妊娠と夫の転勤。その頃から夫は別人のように冷たくなった。彼からの暴言にも耐え、息子を育ててきたが、ついに暴力をふるわれた。そして今、自宅マンションの浴室で夫が倒れている。夫は死んだ、死んでいる。私が殺したのだ。もうそろそろ息子の翔【しよう】が幼稚園から帰ってくるというのに…。途方に暮れていたところ、2週間前に近所でばったり会った大学時代のサークルの後輩・桂凍朗(かつら こごろう)が訪ねてきた。「量子(りょうこ)さん、問題が起きていますよね? 中に入れてください」と。
『犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目』雫井脩介 2025年10月22日
警察の包囲網を潜り抜け、負傷したまま行方をくらませた天才詐欺師・淡野の行方を追う神奈川県警。特別捜査官の巻島は淡野逮捕への糸口をつかむべく、再度配信番組への出演を試みる。一方、淡野を殺す指示を出した〔ワイズマン〕は、横浜へのIR誘致に向けて魑魅魍魎の政界へ介入していく。そしてついに暴かれる一連の事件の黒幕の正体ーー巻島は県警を翻弄した巨悪を逮捕することができるのか。堂々のシリーズ完結編!
『彼女たちは楽園で遊ぶ』町田その子 2025年10月21日
お嬢さんたちの若い命が、新世界を担うのです。 どうぞ、健やかに過ごしてくださいね……。 喧嘩別れした親友が高校を退学した。 突然、山に施設を作った新興宗教・NI求会に入会したのだ。 親友を取り戻そうとする凜音。 東京から《特別》になるために来た初花。 大人が《楽園》と定めた場所に閉じ込められた子供たちは、 その聖地で、禍々しいものと対峙する。 町田そのこの新境地。 女子高生たちの、青春×スリラー開幕!
『地上の楽園』月村了衛 2025年10月21日
取り返しがつかない。何もかも。北朝鮮に来たときからーー。 在日朝鮮人帰還事業。1959年に始まったそれは、人類史上最悪の「大量殺戮」への序章だった。 大阪に暮らす二人の若者、孔仁学と玄勇太が経験する「地獄」を通して、日本人の差別感情と、政府・マスコミらが犯した大罪に迫る。 エンターテインメント小説界を牽引する著者が、戦後最大のタブー「外国人問題」に切り込んだ、今最も読まれるべき社会派巨編。
『ダレカレ』篠原美季 2025年10月16日
「かえりたい。かえりたい! かえりたい!!」 ドロドロの食べ物、かけさせてもらえない電話、へんな薬。 少女は見知らぬ男の拘束から逃がれ、明け方の街を駆ける。 「おとうさんは、どこへいったの?」 恐怖、不安、孤独。どこへ行けばいいのかもわからない。 まだ暗い街で見つけたひと筋の灯り。 暖かな光に導かれた先はベーカリーだった。青いエプロンをつけた男の人がやさしく迎えいれてくれた。 「ようやくたどり着けた」 店中に広がる焼きたてパンの香りは少女の不安を溶かし、安堵でこころを満たした。 しかし……。 インディゲームクリエイター・yonaが手がけるNintendo switch(TM)・Steamで配信中のゲーム『ダレカレ』を、『英国妖異譚』『欧州妖異譚』『古都妖異譚』などのシリーズで人気を博する篠原美季が小説化。 ゲームに描かれた「誓い」を軸に小説オリジナルのエピソードを加えた、生きること信じることを問いかける感動の物語。
『さよならの保険金』額賀澪 2025年10月16日
就活の最終面接の日、青森で漁師をしている父の船が遭難したという連絡が入った。家族と就職先を一度に失った桐ケ谷麻海は、東京で暮らす叔父・響介のもとに転がり込むことに。 居候としてなにか仕事をさせてほしいという麻海に、響介がかけた言葉は「掃除も洗濯も料理も別にやらなくていいから、俺の仕事をちょっと手伝って」。 響介の職業は、保険調査員。保険会社から依頼を受け、保険金を支払うにあたって不正や問題点がないか調べる仕事だ。 麻海は見習い調査員として詐欺が疑われる事案の調査をするなかで、生と死、お金にまつわる様々な家族の思いにふれていく。
『虚構推理 忍法虚構推理』城平京 2025年10月15日
漫画・アニメも絶好調! 本格推理作家・城平京による『虚構推理』シリーズ最新作! <シリーズ累計500万部突破!> 2シーズンアニメ化、絶好調の本格ミステリ大賞受賞作シリーズの最新作! 【虚構推理既刊シリーズ】 (1)『虚構推理』 (2)『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 (3)『虚構推理 スリーピング・マーダー』 (4)『虚構推理短編集 岩永琴子の純真』 (5)『虚構推理 逆襲と敗北の日』 (6)『虚構推理短編集 岩永琴子の密室』
『京都寺町三条のホームズ 春霞の夜の夢 ex.』望月麻衣 2025年10月15日
シリーズ刊行10周年&コミックシリーズ1部完結を記念した、特別読本。舞台化作品を原作にしたオリジナル掌編「春霞の夜の夢」のほか、秋月壱葉によるオリジナ四コマ漫画、キャラクターにまつわるショートストーリなど、盛りだくさんの内容でお届けします!
『蝋燭は燃えているか』桃野雑派 2025年10月15日
京都大炎上! 金閣、銀閣燃え落ち、「蝋燭」に火がともる時。 次、焼かれるのは――「お前」だ。 広域連続放火殺人事件に挑むのは、宇宙還りの女子高校生。 宇宙ホテルでの連続殺人事件から無事に帰還した京都の女子高生真田周は、大気圏突入時、行方不明の友人へ向けて音楽配信をしたことで「人が死んだのに不謹慎だ」と、SNSで炎上してしまう。まるで事件の加害者かのような扱いを受け、迷惑系動画配信者が現れるなど、日常の通学すら困難になっていく。ある日、地球帰還時のアーカイブ動画に不穏なコメントが書き込まれた。 「まずは金閣寺を燃やす」 半信半疑の周の目に映ったのは、予告通り黄金色に輝きながら燃え落ちる金閣だった。 その場には、行方不明の友人・瞳子の姿。あの子がこの炎上を引き起こしたのか? 哀しみの劫火が、京都を襲う。
『ω城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case』森博嗣 2025年10月15日
「F」の衝撃、再び 孤島に聳えるオメガ城への招待に応じた六人の天才と一人の雑誌記者。 そこには、サイカワ・ソウヘイも含まれていた。彼らが城へやってきた 理由は、ただ一つ。招待状に記された「マガタ・シキ」の名前だった。 島へ渡るには、一日一便の連絡船を使用。帰りは、あらかじめ船を呼ぶ 必要がある閉じた空間。執事すら主催者の顔を知らず、招待の意図は 誰にもわからない。謎が多い中の晩餐をしかし七人は大いに楽しんだ。 そして、深夜。高い叫び声のような音が響き、城は惨劇の場と化した。
『シャドウワーク』佐野広実 2025年10月15日
四日に一人、妻が夫に殺される。 DV(ドメスティック・バイオレンス)──声を上げられない被害者たちが、今日もどこかで心と体に瀕死の重傷を負っている。暴力夫から命がけで逃れ、風変わりなシェルターにたどり着いた紀子。 その家には、ある一つの「ルール」があった。 江戸川乱歩賞作家が「ドメスティック・バイオレンス」をテーマに描いた衝撃作。
『犯人に告ぐ3 紅の影』雫井脩介 2025年10月15日
横浜の洋菓子メーカー〔ミナト堂〕の父子を誘拐した〔大日本誘拐団〕の実行犯逮捕から間もなく、神奈川県警特別捜査官の巻島史彦は、主犯格と見られる淡野を追っていた。一方、捜査の手をかいくぐって逃げ延びた淡野は鎌倉に潜伏し、警察を出し抜く新たな犯罪計画を立てていた!–。
『湘南機動鑑識隊 朝比奈小雪 黒の洞門の呪い』鳴神響一】 2025年10月10日
トンネルの作業員が「幽霊を見た」と証言。直後、作業員の一人が失踪する。現場には不可解な塩分濃度の高い血痕と古い「髪の毛」が残されていた。そこは「お化けトンネル」として有名な心霊スポット。朝比奈小雪は都市伝説の裏に隠された存在に迫る。科学は“怪談”を論破できるのか!?
『拷問依存症』櫛木理宇 2025年10月09日
廃墟と化したラブホテルで、男性と思しき全裸の遺体が発見される。所持品はなく、指は切断され、歯も抜かれ、身元の特定は難航。検死の結果、全て被害者が生存中の所業だった。あまりの惨忍さに「せめて怨恨であってくれ」と願いながら捜査に当たる高比良巡査部長らだったが、再び酷似した事件が発生する。これは復讐か、または連続快楽殺人か。
『わたしを永遠に眠らせて』 2023年10月9日
夫と死別し、後に流産した秋夜。悲しみを断つためにも再婚し、善財家に嫁ぐが、そこに安寧はなかった。義母からの苛めに心が壊れかけてしまう。そんな時、近隣に住む小学生の優真と出会い、交流が始まった。優真もまた家庭に問題を抱え、二人は互いの拠り所になっていく。 ただ平穏に暮らしたい。だが、二人の願いは叶わない。秋夜はついに家から逃げ出すが、義祖父の訃報で家に引き戻されてしまう。さらに同じ頃、優真の親友の身にも悪意が迫っていた……。連続する悲劇は「不運」で片づけられるのか? 秋夜の絶望は次第にある疑念へと変貌していく――。
『レオナルドの沈黙』飛鳥部勝則 2004年10月9日
「私は遠隔のこの地にいたまま、目的の人物を思念によって殺してみせる」降霊会の夜、霊媒師によって宣言された殺人予告と、その恐るべき達成。すべての家具が外に運び出された状態の家の中で首を吊って死んでいた男。密室状態の現場。踏み台にされたレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿本と鏡文字の考察。第二の不可能犯罪の勃発。そして読者への挑戦―。本当に犯人は霊媒師なのか、違うとすれば果たして犯人は誰なのか?“さかさま”尽くしの大胆不敵な事件に挑む美形の芸術家探偵・妹尾悠二の活躍を描いた、鮎川哲也賞受賞作家の鮮やかな本格探偵小説。
『真珠配列』岩井圭也 2025年10月08日
2029年、北京。常軌を逸した速さで進行する癌で有力者の息子が死亡した。これは仕組まれた連続殺人なのか? 刑事偵査総隊の刑事アーロンは、ウイグル人の遺伝子エンジニア、マリクとともに捜査を行なう。やがてアーロンとマリクは、生命科学上の闇に直面し……(
『波乱万丈な頼子』真梨幸子 2025年10月07日
法律事務所で事務職をしている高幡莉々子は仕事の一環で見始めた、ある動画チャンネルが気になって仕方ない。 顔を隠した「頼子」という70代の女が、困窮した生活状況や波乱に満ちた人生を語る動画がどうにも鼻につくのだ。 おそらく投げ銭だけでも相当儲けているはず。 気になる、気になる、気になる! そんな、ちょっとした好奇心から莉々子は次第に取り返しの付かない事態に巻き込まれていく……。
『絶縁病棟』垣谷美雨 2025年10月06日
切るべきなのは病巣でなく人間関係! 神田川病院の桐ヶ谷キワミ医師は三回の離婚で人生を考え直し、趣味を謳歌しながらアルバイトとして働いている。 ある日、外来を訪れた七十代の患者・熊野佐奈枝は、女性医師が担当でないと嫌だと言う。「いい歳をして自意識過剰だ」と鼻で笑う部長に“時代遅れ”だと反論するキワミ。部長から譲り受けた聴診器を使うと、佐奈枝の体調不良の意外な原因が明らかに・・・・・・!? 裕福なネイルサロン経営者、夫の両親が建てた家で家事のサポートも受けて暮らす会社員。人から羨まれるような人生を送る女性たちの“見えざる不調”の理由とは。大反響「病棟」シリーズ第四弾。
『警視庁特別捜査係サン&ムーン3 輪舞』鈴峯紅也 2025年10月06日
透けてきた、潜入捜査官のドス黒い過去。 万世橋署に捜査本部が立ち上がった。 外神田の裏通りにある空き店舗で腐乱死体が発見されたのだ。 警視庁特別捜査係の日向英生警部補と月形涼真巡査部長の父子は早速帳場入りするが、日向を嫌う久米原明雅管理官に黙殺されてしまう。 重苦しい空気の中で捜査を進めるふたりに、モグラ時代の日向が絡んだ殺人事件が立ちはだかる。 蘇った《亡霊》が、モグラのドス黒い過去を掘り返しているのか? 当時を知る元警視庁組織犯罪対策部第四課長の勝又繁春に事情を聞くため、日向は彼が入院している医療刑務所に足を運んだが……。 エリートキャリアの警視監にして、涼真の母でもある月形明子は父子を守れるのか? 超人気書き下ろし警察小説、緊迫のシリーズ第三弾!
『警視庁の忍者』佐々木裕一 2025年10月06日
警視庁の密命を果たす、闇に紛れる忍びの者 「悪党ども、首を洗って待っていやがれ」 警視総監から和綴じの書物を直接手渡された女性警察官僚は呟いた。 その書物の表紙には、特殊な顔料で記された題名が、暗闇の中に浮かび上がっていた。 『忍術指南書』、とーー。 東新宿警察署の沢田欣珠(よしみ)は、先輩刑事の多胡武夫と売買春の現場を押さえるべく、網を張っていた。 人身売買、ひいては、新型の違法薬物《ブルー》を製造・密売する反社組織を一網打尽にするためだ。 しかし、欣珠は容疑者を追っている最中、不意を突かれて何者かに拉致されてしまう。 偶然現場に通りがかった、警務課の工藤啓太郎は逃走車両の追跡を開始。 首尾よく救い出し、欣珠の自宅まで送るが、アパートが火事で近づけず、ふたりは戸惑う。 まさか、反社組織の仕業なのか……。 女性警察官僚からの密命を帯びた工藤は、一体どう動く? 巨悪を狩るため陰に生きる、日の目を見ぬ現代忍者の隠密捜査が、今ここにはじまる!
『命の横どり』久坂部羊 2025年10月06日
【これは、他人事ではない。緊迫の医療サスペンス小説】 心臓病の専門病院で、適切な臓器の斡旋を行う臓器移植コーディネーターとして働く立花真知。 彼女は、五輪金メダリスト候補として注目を集めるフィギュアスケーター・池端麗を担当することになる。 麗はスケートの練習中に倒れ、拡張型心筋症と診断されていた。 副院長の一ノ瀬や主治医の市田の治療を受けながらドナーの心臓を待っているが、麗の血液は珍しく、大多数の心臓を移植することができない。 しかし、くも膜下出血で倒れ脳死判定を受けた男性ドナーの心臓が、麗に奇跡的に合致すると連絡が入る。 真知らは早速臓器の提供に向けて動き出すが、ドナーの母親が臓器提供に納得していないことが判明。真知は「禁断の方法」に手を出そうとするーー。 ドナーとレシピエント、互いの思いが複雑に混じり合ってできた大きな渦は、とある男の登場によって社会問題へと発展し始める。 医師であり、これまでにも医療の現状にメスを入れてきた著者が描く「日本の心臓移植」の現実と未来。
『みんななにかに縋りたい』香坂鮪 2025年10月03日
累計10万部突破『どうせそろそろ死ぬんだし』に続く「館」ミステリーは依存症患者×孤島! ロジカルな推理といくつもの伏線が導き出す「なぜ」の答えに驚愕。 ーー大山誠一郎(作家) 孤島の別荘で行われる依存症回復プログラムに、料理人として同行することになった桜子。 恋愛依存、ゲーム依存など、様々な依存症を抱える人々が集う。 しかし1日目の深夜、参加者の一人が不審死を遂げる。 刃物らしきもので首を切られた様子で、現場は密室。 別荘内にある刃物は、桜子が厳重に管理している包丁とナイフのみ。 桜子が参加者から犯人と疑われるなか、さらなる事件が起きーー。 第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作家最新作
『道の果て、朝はまた来る』いぬじゅん 2025年10月03日
人生の交差点に立ったとき、 伝説の空色タクシーは現れる。 もしも「あの時」に戻れたら、 誰に、何を、伝えますかーー とめどなく、泣いて、泣いて、泣く! 切なく温かな人間ドラマに、感動の涙が止まらない! その変哲もない黒タクシーは、辛い過去を抱える者にだけ「空色」に見えるという。 ドライバーの四井創空(よつい そら)は、そんな不思議なタクシーで彼らを「目的地」へと連れて行く。 ーーそれは、時空を超えた「乗客の後悔が残る場所」。 「あの時」に時間を巻き戻して、大切な人へ伝えたい言葉がある。 果たして人生の岐路に立つ乗客たちは、降車先で誰と会い、何を得て、未来への一歩を踏み出すのか。 癒しのヒューマンファンタジーの名手・いぬじゅんが、人生を旅するあなたへ捧げる、極上の感涙作品!
『どうせ死ぬなら殺してみませんか』天祢涼 2025年10月03日
終わるはずの人生を変えたのは、少女からの手紙だったーー。 胸を打つサスペンスミステリー! 「何重のどんでん返しなんだ⁉」 ーー啓文社岡山本店 三島政幸さん 朽ち果てた神社の桜の木で首を吊ろうとしていた秀文は、白い封筒が大きな洞に差し込まれているのを見つける。中身は〈どうせ死ぬなら殺してみませんか?〉と書かれた交換殺人の依頼状で、置いたのは白いセーラー服と紺色のスカートを纏った少女だとわかり……。二転三転する〈完全犯罪〉計画の結末は⁉
変わったのはタイトルだけじゃない! 文章は全面的に書き直し。さらにストーリーの大筋は変わっていないものの、ある展開をまるごと変更しています。つまり『拝啓 交換殺人の候』と『どうせ死ぬなら殺してみませんか』は似て非なる小説……たとえるならキン肉バスターとターンオーバー・キン肉バスターのようなものです。
『東海道五十三次殺人事件 歴史探偵・月村弘平の事件簿 新装版』風野真知雄 2025年10月03日
名探偵のご先祖は八丁堀同心! 旧街道の宿場町で 連続殺人!? 大人気時代小説家が挑む 現代ミステリー、シリーズ開幕! 連続殺人のカギは〈裏街道〉!? イケメン探偵が謎に迫る! 歴史研究家の月村弘平は、雑誌の取材で訪れた箱根の旧街道で〈変な恰好〉をした男性の死体を発見する。続いて、静岡の宿場町でも殺人事件が。その頃、月村の恋人の警視庁捜査一課の刑事・上田夕湖も北品川で見つかった男性の絞死体の捜査を進めていた。事件をつなぐ共通点は“東海道五十三次“と見立てた月村は真相に迫るため、さらに西へ向かうが…。
『県知事選挙 踊る民意』松井蒼馬 2025年10月02日
柴崎悠斗@上州日日新聞。 それは1年前に事故で亡くなった記者のアカウント……のはずだった。 「このままじゃ死んでも死にきれないので、黄泉の国から帰って参りました。僕は県知事選挙を揺るがす真実を握っています」
『濱地健三郎の奇かる事件簿』有栖川有栖 2025年10月02日
濱地健三郎には鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の刑事も秘かに足を運ぶほどだ。旅先で依頼人を一目惚れさせた、黒猫のぬいぐるみを連れた美女の悲しい真実。いるはずのない存在に頭を抱える刑事のため、濱地が推理した霊の目的。ベテランの拝み屋から頼まれた、洋館で人を襲う危険な霊との対決。濱地と助手のコンビが、スリルに満ちた捜査の先に、驚くべき真相を解き明かしていくーー。
『デモクラシーのいろは』森絵都 2025年10月02日

東京・下落合、戦火を逃れた邸宅に集められた4人の女性。 GHQの一声で、彼女たちの人生を変えるハチャメチャな同居生活が始まった。 1946年11月、日本民主化政策の成果を焦るGHQがはじめた “民主主義のレッスン”。いやいや教師役を引き受けた日系2世のリュウ、地位と邸宅を守るためこの実験に協力した仁藤子爵夫人、生徒として選ばれた個性豊かな4人の女性ーーそれぞれの思惑が交錯する中、風変わりな授業が幕を開ける。希望と不安、そして企み……。波乱の展開が感情を揺さぶる、今年一番の超大作!
まとめ
本を開く瞬間、あなたは別世界に飛び込むことになります。その瞬間のワクワク感、ページをめくる手の震え、物語に心を奪われる感覚。これを体験するために、秋の読書はあるんだなあと、私は毎年思うんです。10月の夜、窓の外は少しひんやりして、街の明かりがやわらかく揺れている。その空間で新刊を読むと、日常と物語の境目が曖昧になって、心がふわっと浮かぶんですよ。
なので、10月は財布の危険信号と同時に、心の冒険信号もピークに達する月。新刊を手に取って、夜長に物語に浸りましょう。読む本によって、夜が長く感じたり、心が熱くなったり、涙が出たり、笑ったり。読書って、ほんとに魔法みたいな体験です。2025年10月の新刊ラインナップ、あなたの夜をどう彩るか、想像するだけでもワクワクしますよね。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 国内ミステリー 10月新刊を書きます。※本ページにはPRが含まれます