今年もやってきましたミステリーの季節。
「この展開、予想できるはずがない!」展開の読めなさが魅力的なミステリー。海外ミステリーというと、クリスティやポーのような古典を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、日本の作品とは一味違った驚きに出合えるのも魅力です。
2021年10月から2022年9月に発行されたミステリー新刊の中から、 このミステリーがすごい! 2023のランク入りが期待できる作品を(発行日順に)セレクトしました。
2023年国内編予想はこちら
キュレーターの殺人
クリスマスの英国カンブリア州で、切断された人間の指が次々発見された。現場には”#BSC6″と言う謎めいた文字列が。三人の犠牲者の身元を明らかにしようと刑事ポーたちは捜査に乗り出すだす。
- 冒頭で浮気男がヒドい目に遭うなど、笑いのツボも抑えている。恐るべき殺し屋キュレーターの正体とは?彼を雇った黒幕は誰だ?次から次へと新たな出来事が発生し、読む手が止まらない。
- ぎりぎりまで犯人の意図がわからず、最後物語が急展開して凄惨な事件が起きてから本当の犯人がわかる、という流れは面白かったです。
- シリーズ3作目で今まで以上にますます「途中でやめられない」度があがり、午前3時まで読んでしまった。
殺しへのライン
『メインテーマは殺人』のプロモーションとして文芸フェスに参加する事になったホーソーンとホロヴィッツがオルダニー島を訪れ、そこで殺人事件に巻き込まれる。殺され方も謎だけれど、被害者が多くの人に憎まれているので誰も彼も怪しく思えてしまう。
- 事件と言う謎を解きながらホーソーンと言う人物の謎解きも楽しめる。そして思ってたよりホーソーンが若かったことに今回は1番びっくりでした。
- やはり面白い。文章を一字一句見逃さないよう、慎重に読んだのに、今回も犯人分からずじまい。
- 前2作と比べるとちょっと落ちるかなという本作。メインの謎や”右手の謎”、散りばめられた伏線などに「なるほど、そういうことか!」までのインパクトがなく、納得度合いも低め。
1794
陰謀と暴力、貧困と死に満ちた1794年のストックホルム。その前年、カリブ海に浮かぶ植民地サン・バルテルミー島での過酷な日々を終えて故国に帰還した若者エリックは、幾多の困難を乗り越え将来を誓い合った娘リネーアと、ついに夫婦となろうとしていた。しかし幸福の絶頂である婚礼の日の夜、エリックは地獄へと突き落とされる。
- 当時の街の無秩序な雰囲気や貧困に苦しむ庶民の生活等臨場感のある情景描写が生々しい。前作同様えげつなく凄惨な物語だが面白かった。
- 今作も不潔で残酷で猥雑な雰囲気は健在です。面白かった記憶はあるんですが前作の筋を全く覚えていない(笑)。
- 相変わらず時代描写も風景描写も素晴らしいし、ストーリーも面白い。 ただ今作は全く救いがない。本当に辛い。
邪悪催眠師
- 恐るべき能力を持った”催眠師”に、羅飛が立ち向かう。い、一応、連続殺人事件を捜査するというプロットのはずだけど・・これもう幻魔大戦やん(笑)
- 表紙買いのつもりが、どんどん深みにはまって行き、最後はすっかり作品の世界に迷い込んでいた。いや~、面白かった。
- 現代中国が舞台ですが、貧富の格差とかカルトとか、負の部分もきちんと描かれています。
窓辺の愛書家
- キャラクターがお互いを観察して、密かに思っていることが、親近感がわいて「ふふ」と笑う場面もちらほら。 生きているペギーに会いたかったなー。魅力的。
- この一冊のなかにジェンダー問題、人種問題、戦争が凝縮されて冷静に織り込まれて、まるで陰鬱な曇天の海を眺め続けているようだ。そう、本書を読む自分が窓辺の愛書家のような感覚であったと気付く。
- 素人探偵3人組によるゆるゆるな捜査は、コージーミステリ風で楽しく読めるし、張り巡らされた伏線が解き明かされて行くストーリーはちゃんと本格的。ちょっと後出しじゃんけん的要素が多いかなとは思った。
われら闇より天を見る
- スケール感とユーモアに満ち、切れ味良く躍動する文章のお陰もあって、小気味よく、ぐいぐい引き込まれ、驚くべきことに中弛みは一切ない。ダッチェスの懸案の宿題が完結した場面で不覚にも大泣き。
- 一つ一つのプロットも練られていて丁寧に回収される。そして結末ときたら!大きな感動をもたらす。今年必読の一冊だろう。
- ストーリーが重苦しくて中断しながら読んだけど途中から面白くなった。くじけないでよかった。
アポロ18号の殺人
ギャンブラーが多すぎる
- ウェストレイクらしい、スピード感溢れる逃走劇とドタバタ劇を堪能してもらいたい作品です。
- なんてことないドタバタ系だけど、洗練されているんだよね。感心する。
- 面白かったー! 殺人事件に巻き込まれ、二つのギャング組織に追われる羽目のなったタクシー運転手。 セリフが小粋で、読むのがとても楽しかった。 キャラクターも皆魅力的。
優等生は探偵に向かない
ロンドン・アイの謎
潔白の法則 リンカーン弁護士
ポピーのためにできること
イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こすことに──。
- 殺人が起きたのは500ページを越えてから。町内カースト制度、アフリカの紛争地、友情を求めての異常なまでの執着心。多彩な登場人物。「裁判は演劇に似ている。」予備知識ナシで読む事を推奨。
- ふせんとか貼りながらもう一度読みたい。長すぎるけど。
- 複雑に絡み合った糸の束が最後には綺麗に解れたのは爽快だった。自作も是非読みたい。
三日間の隔絶
一家惨殺事件の生き残りの少女はグレーンス警部の手により保護された。17年後、その事件の資料が警察署内から盗まれていることが判明する。さらに17年前と同じ手口で当時の容疑者が殺される事件が起こり……。一方、潜入捜査官を引退し家族とともに暮らしていたピート・ホフマンの元に、彼の正体を知る謎の人物から脅迫状が届く。
業火の市
印 サイン
死亡告示 トラブル・イン・マインドII
過ちの雨が止む
捜索者
ロスト・アイデンティティ
警部ヴィスティング 悪意
名探偵と海の悪魔
黒き荒野の果て
アリスが語らないことは
塩の湿地に消えゆく前に
死まで139歩
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https://batanq.net/10861
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 このミステリーがすごい! を書きます。