今年もやってきましたミステリーの季節。2021年10月から2022年9月に発行されたミステリー新刊の中から、 このミステリーがすごい! 2023のランク入りが期待できる作品を(発行日順に)セレクトしました。
このミス、本ミス、文春ミスが選ぶ話題のミステリーはどれか。まだ読んだことがない作品がありましたら参考にしてください。
invert II 覗き窓の死角
嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く、シリーズ3作目!
- 犯人を詰ませる所までロジックの道筋が考えられており、推理の中に仕掛けを埋め込む工夫が光る。
- 翡翠と真のキャラと二人の掛け合いが、只々、好き。3作目とあって人間的な奥行きも見えてきて、ますます好きになった。
- 普通に、犯人が最初にわかっていて、城塚翡翠が犯人を追い詰めていく話だと思って読んでいたら、ラストで完全にやられた。
リバー
同一犯か? 模倣犯か?
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見!
十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。
- 長編でありながら解決には至らず、動機もモヤモヤのままだが、大作だからこそのリアルさと得体の知れない不気味さを思いっ切り味わって読了。
- 600ページを超える分厚い本だけど、飽きさせない。容疑者3人とも怪しすぎ。
- 誰が真犯人かという読みはことごとく覆され、「おいおい、そんなんありかい」と絶句した。
天国の修羅たち
恐れ知らずの老ジャーナリストが殺害された。犯人を追う警視庁捜査一課の神野真里亜は、元同僚の鑑識官から、信じられない人物が捜査線に上がったことを知らされる。映画原作「ヘルドッグス」慟哭の完結編!
- いったいどういう結末を迎えるのだろうか、とワクワクしながら一気読み! 最後は切ないですね。
- マリア様が青空から天使を従えて迎えに来たような、哀しくも清々しい気持ちになれた作品でした。
- 手抜き無しヴァイオレンスの波状攻撃で「兼高ぁあああ!吾妻ぁあああ!」なファン心理を(めずらしく)満たしてくれる完結編だった。
#真相をお話しします
「でも、何かがおかしい」5つのお話。かすかな違和感。そして狂気。「何となくラストが見えるなー」なんて思いながら読んでいくと・・・。私たちの日常に潜む小さな”歪み”、あなたは見抜くことができるか。
- 今の時代を描いた短編集でテンポもよく文書も読みやすいのでどんでん返し物を手軽に読みたいって人におすすめ。
- ストーリーはとにかくひねってあるので、いい意味で裏切られておもしろかったです。一読の価値あります。
- 短編5編で繋がりは無くてちょっと怖い、人間的な意味で。パパ活やUber、YouTubeなど、現代のツールを駆使した時代にあったミステリーだった。
爆発物処理班の遭遇したスピン
爆発物処理班の遭遇したスピン…鹿児島県の小学校に、爆破予告が入る。急行した爆発物処理班の駒沢と宇原が目にしたのは黒い箱。事件のカギとなるのは量子力学!?第165回直木賞作家 異次元レベルの最新短編集
- 全編から例外なく立ち上る芳醇な暴力のにおいに読後の酩酊感が半端ないです。直木賞選考で的外れな選評してた林真理子をバカにしてたけど、これは確かに読む人選ぶなあ。
- 短編集と知らずに読んだ。のめり込むとは、こういうことか。人の心情や情景がスルスル入り込んでくる。佐藤究作品を初めて読んだが面白かった。
- この人、警察・ヤクザ・狂気が抜群にうまい。なぜこんなにリアリティを感じるのか不思議。一番好きなのは「猿人マグラ」。ぶっちぎりで好き。次点が「九三式」。
名探偵のいけにえ
病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。奇蹟 VS 探偵!ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか?
- タイトル回収もよく出来ていて、最後まで驚きの連続だった。いけにえとは何のことだろうとは思っていたが、まさかサブタイトルまで伏線だったとは。
- 評判通り、めちゃくちゃ面白かったです!どれも納得感のあるロジカルな多重推理、これでもかという伏線の数々、二転三転そのまた先の真実、そして見事なタイトル回収、どれもが圧巻としか言いようがない大傑作。
- 面白かった。誰が、どのように、よりも「なぜ」が染みた。心に残りそうな作品。りり子さん、好きです。
録音された誘拐
大野探偵事務所の所長・大野糺が誘拐された⁉ 耳が良いのがとりえの助手・山口美々香は様々な手掛かりから、微妙な違和感を聞き逃さず真実に迫るが、その裏には15年前のある事件の影があった。誘拐犯VS.探偵たちの息詰まる攻防。本当に騙されていたのは誰だ?
- 犯人との攻防戦は二転三転して、面白くて飽きない展開だった。これはほぼシリーズ化するだろうから続編お願いします。
- 小さな伏線を撒いては回収に次ぐ回収。徐々にボルテージを上げていったところでのラストの…。飽きさせない展開が極上のエンタメテイスト。いやぁ、老獪にして達者。
- 次から次へ明らかにされる真相。思いもよらぬところが伏線になっていたりして、さすがの構成力。著者は今一番のっているミステリ作家ではないか。
此の世の果ての殺人
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
- あと2ヶ月で小惑星が衝突、と何処かで見たような設定なのに、既視感は少ない。一見ハチャメチャだけど、それぞれ筋が通っていてうなずける。
- 週末世界と言う設定が斬新、但し、それほど暗い気持ちにならずに読めた。登場人物がそれぞれ魅力的で、人間模様としても充分楽しめた。期待以上の良作だった。
- 謎を追う道中で出会う地球最後の時を過ごす人々の姿に色々な感情を刺激されて面白かった!主人公のハルに完全に感情移入してしまい最後は涙しながら読み進めました。
方舟
山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
- いや~、久しぶりに帯の大絶賛通り、大当たりの作品でした。たまには帯を信じていいんだ。ラスト数ページまでは正直まあまあというレベルだったんですが、ラスト数ページで世界反転。
- 大ドンデン返し!えー!考えもしなかった結末。 最初は読み難く、進みが遅かったけれど中盤からはどうなる?誰が犯人?と考えながら読み耽る。
- あぁあーーーっ!!!読後、絶句&目の前が真っ暗になった。(新幹線内で読み終えてしまい、ショックを抑えるのに必死
祝祭の子
かつて、宗教団体〈褻〉のトップ・石黒望は、子供たちに命じ信者らを殺害する。殺人を犯し生き残った子供は〈生存者〉と呼ばれ、その存在は多くの議論を呼んだ。時が経ち、生存者のわかばは警察に石黒の遺体が発見されたと聞くが、その後何者かに襲われる。共に暮らした仲間と再会するが彼らもまた被害に遭っていた……
- 迫力抜群の展開と罪の重さと加害者、被害者の立場を問う哲学的命題。ただ石黒や刺客の動機に納得がいかずその違和感が僅かな減点材料。
- アクションシーン描写はすごく繊細で良かったと思うので、そういった系統の作品が好きな人にはオススメ。
- 子供達に、非人道的なことをした人物の意図が、全く理解できなかった。人の人生なんだと思ってるのか、ただただ腹立たしい。と言いつつ、一気読みでした。
プリンシパル
1945年。暴力組織の一人娘は父の死により、後継者の兄たちが戦地から帰還するまで「代行」役となることを余儀なくされる。幾多の謀略を経て、次第に権力と暴力の魔力に魅せられていく綾女。そして、鮮血に彩られた闘争の遍歴は、やがて、戦後日本の闇をも呑み込む。
- なかなかの殺戮もので過去のヤクザ抗争もびっくりの展開。戦後のアンダーグラウンド史を下敷きに、事実とフィクションをうまく重ねた作品。
- 血で血を洗う所業のオンパレード。これぞ長浦作品!戦後間もないヤクザが蔓延っていた時代。侠気に生きる物語は正に高倉健、鶴田浩二を思い出させる。
- 惰性で読むが、挫折寸前だった。一転、100pあたりからは俄然物語世界に没入して、あとはほぼ一気呵成。小説構成の荒っぽさもかえって魅力になっていて、長編らしい読み味
俺ではない炎上
- 途中から先が気になって目まぐるしく変わる状況に読む手を止められず寝不足…。続きが気になって早く読書する時間を作りたいと思ってようやく読める時は至福でした。
- 身近な恐怖を感じさせるリアリティがあり「六人の嘘つきな大学生」より好みの作品だった。
- 前作に引き続き、この本も気持ち良く騙されました。スピード感あふれそういうところも現代的かなと思います。でも怖いネットの情報量。
空をこえて七星のかなた
大丈夫。昼間だって、見えないけれど星はそこにちゃんとあるから。南の島で、山奥のホテルで、田舎町の高校で。星を愛し星に導かれた人々が紡ぐ七つのミステリー。読み終えたら世界が変わる!〈日常の謎〉の名手が贈る、驚きと爽快な余韻に満ちた全七話。
- 夢に行き止まりは無く、夢が叶った先にも道はある。一歩前へと踏み出す彼らの姿は眩しく、穏やかで前向きな気持ちになれた。
- 見事なストーリー回収に、自前の関係図を作って洗い出しをしたのは初めて。思わずそうしたくなるほど、この小説の虜になった。
- 最終話で、今まで全然関係がないと思っていた短編まで、実は全てが繋がっていたと分かり、思わず、おおっとなった。
入れ子細工の夜
『透明人間は密室に潜む』の衝撃、ふたたび――。古書の街に現れた探偵の秘密、禁断の「犯人当て入試」狂騒曲、虚実が裏返る入れ子細工の2人劇、コロナ禍に覆面レスラー大集合で本人確認不能?……本格ミステリの極限を探る、濃縮された四編。
- 二転三転して、結末が全く読めない。何よりも作者さんのミステリー好きがよく伝わってきて、登場する作品にニヤリとしてしまう。
- 阿津川辰海。やっぱり厚みが違うんだよな。短編集でもやりたい放題ぶちかましてくる姿勢がたまらない。いいぞ、もっとやれ!!!てか、やりすぎでしょ、これ。
- マスクマンや犯人当て入試はコメディ色が強くて笑ってしまう面白さだったけど、ハードボイルド・探偵の話がいちばん好き。鮮やかなどんでん返しに「はぁあ??」ってなる。
爆弾
- タイムリミットへの緊張感の中、感情を表に出さす自分を卑下しながらも心の奥底をついてくる容疑者スズキタゴサクと刑事たちの駆け引きに読む手が止まらない。
- 事件の真相やスズキの正体になかなか辿り着かせず、読むのを止められない。高度な心理戦や人の心の闇を抉り出すような描写など、感情も揺さぶられる一冊。
- 警察も大変だな…。こんなストーリーを考えつく作者って、すごい犯罪できそう…笑。最後の爆弾は…?楽しませてもらいました。
脱北航路
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脱北航路(月村了衛)2022-04-13
- 月村先生の作品を初めて読みました。最初から緊張感の連続と人物描写がしっかり絡み合い、ページを捲る指が止まりません。また1人お気に入りの作家さんが増えました。
- この設定、フィクションとして読んでいいんだろうか?戸惑いながら怖怖読み進めた。拉致被害者の珠代さんが、日本の誰でもいいから、誰かに縋るように語りかけるシーンは涙なくして読めない。
- 決死の戦闘シーンもだが、救助要請の被害者の声には涙が止まらない、ページが繰れない。
時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2
- 時計屋探偵2作目。相変わらず、美谷時乃のアリバイ崩しが超速ですご過ぎる。注意深く読んでると、『何か怪しい』位には気付けるんだけどなぁ。今作も面白かった。
- 結構複雑なアリバイ崩しもあったが,あれこれ悩まず一瞬で解明し,説明に時間をかけるパターンなのでサクサク読みやすい。
- 捜査一課の僕が持ち込むアリバイをあっという間に崩してしまうのが爽快です。さくさく読めて面白かったです。
月灯館殺人事件
館に集いし本格ミステリ作家たちの間で繰り広げられる連続殺人! 悩める作家たちはなぜ/誰に/何のために殺されるのか?絢爛たる物理トリックの乱舞(パレード)とともに読者を待ち受ける驚愕のラスト。
- 再読すると文章の妙にも痺れる。上等な本格ミステリだった。歪みまくった本格ミステリ愛もたまらない。ミステリ作家の皆様、いつもありがとうございます。
- 北山さん、ほんとすごすぎる!!目をみはる物理トリックも、あれやこれやの要素もたまんない。本格ミステリへの並々ならぬ愛。
- ミステリ作家達の『トキワ荘』たる月灯館。雪に閉ざされた密室の中、作家達は一人ずつ首無し死体と化していく― クローズドサークルの舞台は雪の山荘が好きだ。
捜査線上の夕映え
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捜査線上の夕映え(有栖川有栖)2022-01-11
大阪の場末のマンションの一室で、男が鈍器で殴り殺された。金銭の貸し借りや異性関係のトラブルで、容疑者が浮上するも……。「俺が名探偵の役目を果たせるかどうか、今回は怪しい」
火村を追い詰めた、不気味なジョーカーの存在とは――。
- こういう球を投げて来るとは思ってなかった。旅情を掻き立てられ、上品な文章に身を委ねる、心地良い時間が過ごせました。
- いいなあ鈍行で南紀一周! 電波不通のロッジに篭って名著一気読み! トリックはわりと脱力系だけど、物語的な肉付けのお陰でなかなか印象的。
- もう30年に亘るシリーズの最新作。時代は移れど謎解きの楽しみと、何よりもシリーズの「空気感」を変わらなく味わえました。
名探偵に甘美なる死を
- これぞ本格ミステリー!と言わんばかりに謎解きパートが素晴らしく、散りばめられた謎が、ロジカルに綺麗に組み上げられいく様は圧巻です。
- 素人探偵が集められ、VR空間と現実空間とを行き来する中で、犯行と推理と反証が繰り返される。よくこんなの思いつくなぁ!
- 素人探偵たちが弄するトリックも含めると、一冊とは思えない量の推理を楽しめる。しかもどれもが高水準。文句なしに楽しめた。特殊設定ミステリ好きは必読。
記憶の中の誘拐 赤い博物館
赤い博物館こと犯罪資料館に勤める緋色冴子が、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件に挑むシリーズ第二弾。全編とも事件への最初の見方が180度ひっくり返る結末が端正なロジックで書かれる。
- 赤い博物館の2冊目。クールビューティーな緋色冴子さんが冴えた推理を披露します。 寺田刑事の助手ぶりもいいし、清掃員の中川貴美子さんもいい味を出しています。
- 凄い。どれも本格が詰まっています。特に冒頭の短編の騙し絵は見事に引っかかってしまい、ラストの表題作はこんなトリックは見たこともない作品でした。
- 本格ミステリ。あるいは短編集。これやべーーーーやつ!前作に引き続きキレッキレッのロジックが冴え渡る。緋色冴子はやべぇ。あかんやろ。
同志少女よ、敵を撃て
独ソ戦が激化する1942年。ドイツ軍によって、母親を殺された主人公は復讐するために一流の狙撃兵になることを決意する。独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かいおびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?
- 最後は救われて安堵。戦争が人を変えてしまうのは度々聞く話だが、それにしても女性たちを傷つけ苦しめる男性にはほとほと嫌気が差す。
- セラフィマが戦争から学びとった命の意味。「失った命は元に戻ることはなく、代わりになる命もまた存在しない。」
- ミステリとして読まなくても十二分に面白く、戦争小説としても、セラフィマの成長物語ヒューマンドラマとしても完成度が高い物語になっていた。
大鞠家殺人事件
戦下の昭和18年、富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍軍人の娘。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残される。ある晩“流血の大惨事”が発生する。危機的状況の中、誰が、なぜ、どうやってこのような奇怪な殺人を?
- 戦時に起きた不可解な殺人事件。当時の生活の様子が克明に現されており、歴史的なことも知ることができます。ユーモアもある、面白い作品です。
- 殺し方は大袈裟すぎたけど恨む理由やら過程がしっかりしてて面白かった。戦争ってホンマなぁぁんも無くなるんやな。
- フィクションとはいえ、動機があり得ないものより、今作のように納得できる作品の方が好み。あらすじの正統派本格推理に納得。
ペッパーズ・ゴースト
相手の未来が視える先行上映の能力の持ち主で、中学校の国語教師・檀(だん)先生と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の親の先行上映を見てしまったがゆえに先生はネコジゴハンターたちの事件に巻き込まれてしまう。
- 小説なのか現実なのか。まあ、ハッピーエンドなのかな。<先行上映>の特殊能力、面白い。
- アメショーとロシアンブルは伊坂ワールドだと思った。ニーチェは読んで見た方がいいのかな。
- タイトルの「ペッパーズ・ゴースト」は、劇場などで使用される視覚トリックだそうですがこれもよくわからなかったです。 でも伊坂幸太郎は大好きです。
闇祓
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!
- 辻村さんの本格ホラー期待したり、ヘッ~と裏切られませんようにと思ったりと気持ちユラユラ。でも期待は裏切られませんでした。
- めちゃくちゃ面白かった。辻村氏は、感動モノよりこういうイヤミスのほうがはるかに上手。人間の悪意を知っている。
- 心がじわじわ黒ずんで蝕まれるようなややホラー。だけど、辻村さんにしてはイヤさがやや薄め?
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 このミステリーがすごい! を書きます。