【順位】このミステリーがすごい! 2023年版 海外ランキング20

このミステリーがすごい!

今年もやってきましたミステリーの季節。

「この展開、予想できるはずがない!」展開の読めなさが魅力的なミステリー。海外ミステリーというと、クリスティやポーのような古典を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、日本の作品とは一味違った驚きに出合えるのも魅力です。

1位「われら闇より天を見る」クリス・ウィタカー

われら闇より天を見る 2022-08-17

アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女命を落とした事件は、いまなお町に暗い影を落としている。彼らの町に刑期を終えたヴィンセントが帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を乱し、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。そして、新たな悲劇が……。苛烈な運命に翻弄されながらも、 彼女たちがたどり着いたあまりにも哀しい真相とは――?

  • スケール感とユーモアに満ち、切れ味良く躍動する文章のお陰もあって、小気味よく、ぐいぐい引き込まれ、驚くべきことに中弛みは一切ない。ダッチェスの懸案の宿題が完結した場面で不覚にも大泣き。
  • 一つ一つのプロットも練られていて丁寧に回収される。そして結末ときたら!大きな感動をもたらす。今年必読の一冊だろう。
  • ストーリーが重苦しくて中断しながら読んだけど途中から面白くなった。くじけないでよかった。

2位「殺しへのライン」アンソニー・ホロヴィッツ

殺しへのライン 2022-09-12

『メインテーマは殺人』のプロモーションとして文芸フェスに参加する事になったホーソーンとホロヴィッツがオルダニー島を訪れ、そこで殺人事件に巻き込まれる。殺され方も謎だけれど、被害者が多くの人に憎まれているので誰も彼も怪しく思えてしまう。

  • 事件と言う謎を解きながらホーソーンと言う人物の謎解きも楽しめる。そして思ってたよりホーソーンが若かったことに今回は1番びっくりでした。
  • やはり面白い。文章を一字一句見逃さないよう、慎重に読んだのに、今回も犯人分からずじまい。
  • 前2作と比べるとちょっと落ちるかなという本作。メインの謎や”右手の謎”、散りばめられた伏線などに「なるほど、そういうことか!」までのインパクトがなく、納得度合いも低め。

3位「ポピーのためにできること」ジャニス・ハレット

ポピーのためにできること 2022-07-07

イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こすことに──。

  • 殺人が起きたのは500ページを越えてから。町内カースト制度、アフリカの紛争地、友情を求めての異常なまでの執着心。多彩な登場人物。「裁判は演劇に似ている。」予備知識ナシで読む事を推奨。
  • ふせんとか貼りながらもう一度読みたい。長すぎるけど。
  • 複雑に絡み合った糸の束が最後には綺麗に解れたのは爽快だった。自作も是非読みたい。

4位「名探偵と海の悪魔」スチュアート・タートン

名探偵と海の悪魔 2022-02-23

オランダへと帰国するバタヴィア総督一家らを乗せ、ザーンダム号が出航せんとしたとき、新たな怪事が発生した――風を受けてひるがえった帆に、悪魔〈トム翁〉の印が黒々と浮かび上がったのだ! やがて死んだはずの包帯男が船内に跳梁し、存在しないはずの船の灯りが夜の海に出現、厳重に保管されていた極秘の積荷が忽然と消失する。すべては悪魔の仕業なのだろうか?
元兵士の助手アレントは、頭脳明晰な総督夫人サラとともに捜査を開始するも、鍵のかかった密室で殺人が!

  • 図書館で長い待ち行列にができていたので、良く知らないまま並んでみたのだが、「イヴリン嬢」の人だったのかー。今回は歴史海洋設定で面白かった。ホームズものなのかと思ってらロマンスが入り、怪奇物が入り、ラストは「ポワロ最後の事件」みたいな方向かと思ったら、最後はそう来たか!
  • 事件が解決しないんじゃとハラハラしてからの怒涛の展開だった。続き読みたい。「愚物」が、なぜそう呼ばれているのかが明かされなかったのが気になっている。
  • キリスト教社会で秩序に押しつぶされてきた彼らが新たに悪魔を用いてそこに反抗するってラスト、私は痛快で好きです。

5位「優等生は探偵に向かない」ホリー・ジャクソン

優等生は探偵に向かない 2022-07-19

友人の兄ジェイミーが失踪し、高校生のピップは調査を依頼される。警察は事件性がないとして取り合ってくれず、ピップは仕方なく関係者にインタビューをはじめる。SNSのメッセージや写真などを追っていくことで明らかになっていく、失踪当日のジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理で、単純に思えた事件の恐るべき真相が明らかに……。

6位「黒き荒野の果て」S・A・コスビー

黒き荒野の果て 2022-02-16

米国南部の町で自動車修理工場を営むボーレガード。裏社会で語り継がれる伝説のドライバーだった彼は、足を洗い家族とまっとうに暮らしていた。だが工場の経営が傾きだしたことで運命の歯車は再び狂い始める。金策に奔走するボーレガードに昔の仲間が持ちかけてきたのは宝石店強盗の運転役。それは家族を守るための最後の仕事になるはずだった。
ギャングの抗争に巻き込まれるまでは――。裏社会の元凄腕ドライバーが家族のために引き受けた最後の仕事

7位「ロンドン・アイの謎」シヴォーン・ダウド

ロンドン・アイの謎 2022-07-12

12歳のテッドは、姉といとこのサリムと観覧車ロンドン・アイに乗りにでかけた。見知らぬ男がチケットを1枚だけくれたので、サリムは大勢の乗客と一緒に観覧車のカプセルに乗りこんだ。だがカプセルが一周しても、サリムは降りてこなかった。閉ざされた場所からなぜ、どうやって消えてしまったのか? 「ふつうの人とはちがう」脳の仕組みを持ち、大人顔負けの論理を駆使する少年テッドが謎に挑む!

8位「彼は彼女の顔が見えない」

夫婦関係が行き詰っていたアダムとアメリアの夫婦。そんなふたりに、くじでスコットランド旅行が当たる。ふたりきりで滞在することになったのは、改築された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が自分たちの関係を救うか、あるいはとどめの一撃になると。猛吹雪によって外界と隔絶するふたり。そこに奇妙な出来事が続発し――。だれが何を狙っているのか? 

9位「スクイズ・プレー」ポール・ベンジャミン

私立探偵マックス・クラインが受けた依頼は、元大リーガーの名三塁手チャップマンからのものだった。MVP常連の人気選手ながら交通事故で片脚を失い、現在は議員候補となっている彼のもとに、脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる――。

10位「魔王の島」ジェローム・ルブリ

祖母の訃報を受け、彼女は孤島に渡った。終戦直後に祖母とここで働き始めた者たちだけが住む島。本土への船が来る日までを島で過ごす彼女は、やがてこの島に漂う不吉な影に気づきはじめる。ここには何か忌まわしい過去がある。そして若き日の祖母の手記にも謎の「魔王」の影が……。幾重もの罠を張り巡らせた真のサイコ・ミステリー。

  • 西洋版八ツ墓村という感じの出だしから始まり一気読みできる面白さであるが,読後感はよろしくないので万人にはすすめられない。
  • 深く濃い闇に溺れてしまいそうなそんなサイコ・サスペンス。これはラストの展開に好き嫌いがはっきり別れると思うが私はかなり好きかも。
  • 女性や子どもが嫌な目に会うのも辛過ぎてダメなので、それほどページターナーではなく、むしろ重い気持ちで難儀した。

11位「アノマリー異常」エルヴェ・ル・テリエ

製薬会社の顧問弁護士をつとめるアメリカ人のジョアンナ。無数の偽国籍をもつ殺し屋ブレイク。突如、私生活まで注目される時の人になったフランスの作家ミゼル……。彼らが乗り合わせたエールフランス006便がニューヨークに向けて降下をはじめたとき、異常な乱気流に巻きこまれる。

  • 暗殺者が主人公、グレイマン的なアクション小説かと思いきや、群像劇。みんな同じ飛行機に乗ってて・・・まさかのSF!びっくりしました。
  • 3か月という時間で運命がいかに分岐していくか、驚かされもし、考えさせられた。エンタメ度も高く、SFファンにもお勧め。
  • ある超常現象が起きた結果、多様な背景をもつ人々がそれに対してどう対処するかを描いている。特に1章まではミステリー的な書き方で進むため、ワクワクしながら読むことができる。

12位「辮髪のシャーロック・ホームズ」莫理斯

辮髪のシャーロック・ホームズ()

19世紀の偉大なる名探偵シャーロック・ホームズがもし、ビクトリア朝時代の英国人ではなく、清末の時代に生きた中国人だったとしたら……。
そして、彼が奇妙な事件を次々に解決したのが大英帝国の首都ロンドンではなく、東の果ての植民地香港だったら……。

  • シャーロック・ホームズのイメージを壊す事なく非常に楽しめました。主人公と一緒に香港の街を駆け巡っている様なスリルを味わえるのも、香港好きとしては嬉しいところ。
  • 当時の香港を取り巻く列強諸国との国際事情や市井の風俗が詳述されており、注釈による周辺情報の補記も相まって、単なるミステリー以上に楽しめた。
  • 時代背景と舞台に相応しい事件や謎解きに変換されており、まさに辮髪の名探偵という主人公の造形も含めて、非シャーロキアンでも楽しく読了できた。

ホームズとワトソンを彼らとまったく同じ時代に生きた中国人、福邇(フー・アル)と華笙(ホア・ション)とし、物語の舞台を香港にした極上のパスティーシュ作品。

13位「窓辺の愛書家」エリー・グリフィス

窓辺の愛書家(エリー・グリフィス) 2022-08-19

本好きの老婦人ペギーが死んだ。彼女は「殺人コンサルタント」を名乗り、数多くの推理作家の執筆に協力していた。死因は心臓発作だが、介護士のナタルカは不審に思い、刑事ハービンダーに相談しつつ友人二人と真相を探りはじめる。だがペギーの部屋を調べていると、覆面の人物が銃を手に入ってきて、ある推理小説を奪って消えた。謎の人物は誰で、なぜそんな行動を? 

  • キャラクターがお互いを観察して、密かに思っていることが、親近感がわいて「ふふ」と笑う場面もちらほら。 生きているペギーに会いたかったなー。魅力的。
  • この一冊のなかにジェンダー問題、人種問題、戦争が凝縮されて冷静に織り込まれて、まるで陰鬱な曇天の海を眺め続けているようだ。そう、本書を読む自分が窓辺の愛書家のような感覚であったと気付く。
  • 素人探偵3人組によるゆるゆるな捜査は、コージーミステリ風で楽しく読めるし、張り巡らされた伏線が解き明かされて行くストーリーはちゃんと本格的。ちょっと後出しじゃんけん的要素が多いかなとは思った。

14位「ギャンブラーが多すぎる」ドナルド・E・ウェストレイク

ギャンブラーが多すぎる 2022-07-28

30代のしがないタクシー運転手のチェットは大のギャンブル好き。偶然乗り合わせた客から競馬の勝ち馬情報を入手し、馴染みのノミ屋トミーに35ドル渡したところ、情報が的中。配当金を受け取りに意気揚々とトミーを訪ねると、ノミ屋は胸に銃弾を浴びて殺されていた。どうやら複雑な事情が絡んでいるらしく被害者が関わっていた二つのギャング組織から追われることになったチェットは、トミーの妹と協力して事件の真相を探ることに――。

  • ウェストレイクらしい、スピード感溢れる逃走劇とドタバタ劇を堪能してもらいたい作品です。
  • なんてことないドタバタ系だけど、洗練されているんだよね。感心する。
  • 面白かったー! 殺人事件に巻き込まれ、二つのギャング組織に追われる羽目のなったタクシー運転手。 セリフが小粋で、読むのがとても楽しかった。 キャラクターも皆魅力的。

15位「ブラックサマーの殺人」M W クレイヴン

ブラックサマーの殺人(M W クレイヴン)

かつて刑事ポーによって一人の男が刑務所送りにされた――カリスマシェフとして名声を誇ったジャレド・キートン。 彼は娘のエリザベスを殺した罪に問われたのだ。だが六年後のいま、その娘が生きて姿を現した! キートンは無実なのか? あらゆる証拠が冤罪を示し、窮地に立たされたポーを助けるべく、分析官のブラッドショーが立ち上がる。

15位「ガラスの顔」フランシス・ハーディング

地下都市カヴェルナの人々は表情をもたない。彼らは《面》と呼ばれる作られた表情を教わるのだ。そんなカヴェルナに住むチーズ造りの親方に拾われた少女はネヴァフェルと名づけられ、一瞬たりともじっとしていられない好奇心のかたまりのような少女に育つ。ある日親方のトンネルを抜け出た彼女は、カヴェルナ全体を揺るがす陰謀のただ中に放り込まれ……。

17位「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー

プロジェクト・ヘイル・メアリー(アンディ・ウィアー)

地球上の全生命滅亡まで30年……。全地球規模のプロジェクトが始動した!ペトロヴァ問題と呼ばれる災禍によって、太陽エネルギーが指数関数的に減少、存亡の危機に瀕した人類は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を発動。遠く宇宙に向けて最後の希望となる恒星間宇宙船を放ったが……。

17位「精霊たちの迷宮」カルロス・ルイス・サフォン

精霊たちの迷宮(カルロス・ルイス・サフォン)

1959年、マドリード。捜査員のアリシアは、ある日突然失踪した大臣バルスの捜索依頼を受け、彼の私邸を訪れた。そこで引き出しに隠された一冊の本を発見する。『精霊たちの迷宮』──関わる者はみな不幸な運命を辿るというその本を手がかりに、アリシアは作家の過去に隠されたある悲劇と巨大な陰謀へと迫っていく。

19位「夜のエレベーター」フレデリック・ダール

夜のエレベーター(フレデリック・ダール)

「ぼく」は6年ぶりにパリへ帰ってきた。ともに暮らしていたママが死んでしまい、からっぽのアパートは孤独を深めるだけだった。だが今日はクリスマス・イヴ。にぎわう街の憧れの店へ食事に入ると、小さな娘を連れた美しい女性に出会う。かつて愛した運命の人に似た、若い母親に……彼女が思いもかけないドラマへと「ぼく」を導いていく!

  • 幻の女』っぽくていかにもフランス。ショッキングなラストはいかにもではあるけれど、読んで満足。美男美女のキャストで映画で見たい。
  • 行間から溢れる孤独は非合理な行動も何となく腹落ちさせてしまう甘美なもの。余韻の残る幕切れもまた美しい。
  • 短い小説だがアルベールが逃れられない罠にはまってしまう終盤の展開が巧みで楽しめた。

19位「ポリス・アット・ザ・ステーション」エイドリアン・マッキンティ

ポリス・アット・ザ・ステーション(エイドリアン・マッキンティ)

麻薬密売人の男が射殺された。自警団の犯行として捜査が行われるが、ショーン・ダフィ警部補は、事件がそう単純なものではないことを直感する。事件当夜に被害者と会っていた不審な男、何かを隠す被害者の妻……。さらに捜査中、ショーンは何者かに命を狙われてしまう。そして事件は北アイルランドの闇へとつながっていき――

  • ストーリーの転がる先が見えてくるまでは我慢の読書。とはいえ、間に挟まるダフィのプライベートや、ローソンの成長ぶりは楽しみながら。読後の満足感は変わらず。このあとの展開も気になる。
  • なによりパパショーンの奮闘ぶりに、こんなにほのぼのさせられるとは! 常に前作を凌駕し続けてる稀有なシリーズ。今作もそうだった。あい、楽しかったよ、キャリック•ファーガスのみんな。
  • 発端は単なる薬販売人の殺人事件だったのに、生きるか死ぬかのとんでもない状況に追い込まれて・・・。でも、登場人物は、みなさん幸せになりましたという、安心できる展開。このシリーズは面白い。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。