このミステリーがすごい! 海外ミステリー 11月新刊を徹底紹介

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 海外ミステリー 11月新刊を書きます。

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怪物の森 未解決事件捜査官ヴァン・リード』 ジェス・ロウリー 2025年11月28日

生き埋め死体が発見された。被害者は発掘直前まで生存していたうえ、1980年にミネソタの森で少女三人が失踪した“盗まれた少女たち”事件の当事者の一人と判明、地元に衝撃が走る。三人のうち一人だけ、灼熱のアスファルトで火傷しながら裸足で戻ってきたが、事件の記憶を一切失っていた――曰くつきの未解決事件。
ミネソタ州犯罪捜査局BCAの未解決事件捜査官ヴァン(エヴァンジェリーン)・リードは、社会から隔絶したカルト的小集団で育てられた自分自身の心の傷を抱えながらも、辣腕科学捜査官ハリー・スタインベックとチームを組んで事件を担当する。少女たちは誰に連れ去られたのか。なぜ数十年経った今になって生き埋めにされたのか。次々とアリバイが崩れていく関係者たちの真実とは?
エドガー賞(MWAアメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀ペーパーバック部門の最終候補作。

終止符には早すぎる』ジャドスン・フィリップス 2025年11月28日

大都会ニューヨークの夜。いままさにアパートメントビルのテラスから、一人の若い娘が飛び降りようとしていた。警察官や近親者の説得にもかかわらず彼女の決意は固かったが、そんな彼女の前に一人の男が現れる。男の名はヒグビー。誰からも好かれる人柄ながら孤独な大富豪の投資家だ。彼が唯一愛する女性フランシスの愛娘ドーンが、まさに身を投げようとしていたのだった。じつはヒグビーは殺人事件の容疑者と目され姿をくらましている身。この危機的状況にもかかわらず、ヒグビーは淡々と語り始め、やがて、この謎めいた男の驚くべき過去が明かされることに――。‶知の巨人〟植草甚一氏が名コラム『雨降りだからミステリーでも勉強しよう』で絶賛した、ニューヨーク・ミステリーの隠れた名作が、半世紀の時を経てそのヴェールを脱ぐ!

サスペンス作家が殺し屋を特定するには』 エル・コシマノ 2025年11月28日

作家のフィンレイは窮地に陥っていた。ある事件がきっかけで、ロシアン・マフィアからEasyCleanという殺し屋の正体を特定しろと脅されているのだ。期限はたった2週間。殺し屋の正体は警官だとしかつかめておらず、フィンレイは手がかりを得るために、市民向け警察学校体験入学に参加する。殺し屋を見つけなければ、自分や家族の命が危険に! 協力者のヴェロと共に命がけの任務に挑む、作家探偵のジェットコースター・サスペンス。

午後』 フェルディナント・フォン・シーラッハ 2025年11月20日

元弁護士で作家の「私」は世界各国の都市を訪れ、さまざまな過去を抱える人々と出会う。16年前に弁護したかつての依頼人がマラケシュで語った、当時明かさなかった事故死の真相。ヴェネツィアの邸宅で怪我をした女性が話す衝撃的な身の上話。ベルリンで亡くなった知人の遺言執行者に指名されて知った、彼の唯一の遺産相続人との愛憎半ばする関係。『犯罪』の著者が、死や罪悪感に翻弄される純粋で奇妙な人々を描く全26話の短編小説集!

百十三代目の司書見習い』 スチュアート・ウィルソン 2025年11月20日

13歳になった子どもがどの職業の見習いになるかが決まる〈召命の日〉。オリバーを採用したのは図書館の司書だという偏屈そうな老人だった。ところが翌朝出勤したところ、師匠の老司書が発作を起こして死んでしまった。利用者たちは押しかけるし、図書館の本はとんでもない秘密を抱えているし……右も左もわからず途方に暮れるオリバーを助けてくれたのは、謎の少女と何匹もの猫だった。見習い司書の奮闘を描く図書館ファンタジイ。

そして血は語る』 デニーン・ミルナー 2025年11月19日

60年代米国。南部の厳しい差別から逃れ、育ったNYで娘を身ごもったグレイス。だが裏切りにより娘は養子縁組に。その子をレイと名付け、里親となったデロリス。人種差別や男女格差が引き裂いた母と娘の物語が、今、三人の黒人女性を通じて一つに編み直される。

クローバー』 ナ・ヘリム 2025年11月10日

ジョンインの魂が食べたくてあの手この手で「欲」に気づかせようとする悪魔ヘレルは、「もしも」と願えば何でも叶えてあげると言い寄ってくる。貧しい中学生の男の子ジョンインが、黒猫に扮した悪魔「ヘレル」と過ごす不思議な一週間の物語。

あずかりっ子』 クレア・キーガン 2025年11月05日

赤ちゃんが生まれるまで、ひと夏の間、親戚の家に預けられた少女。怒らず優しく接してくれる親戚との生活は初めて知る愛に満ちていた。だがこの夏もやがて終わりの時が――映画「コット、はじまりの夏」原作。感情の深みを驚くほど静かに描き出す著者の代表作