【選書】2023上半期ベスト 文芸書 5作品 代官山蔦屋書店

フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 文芸書 を書きます。

【選書】2023上半期ベスト文芸書 代官山蔦屋書店

「黄色い家」

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。

「鈍色幻視行」

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えて――

「水車小屋のネネ」

誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ
18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉
ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生――
助け合い支え合う人々の
40年を描く長編小説
毎日新聞夕刊で話題となった連載小説、待望の書籍化!

「成瀬は天下を取りにいく」

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説!
2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
発売前から超話題沸騰! 圧巻のデビュー作。

「君の六月は凍る」

三十年前に別れたままの君が凍死体となって発見され、
わたしの中であの町での、君との思い出が甦る――
君の叫び声。君の汗のにおい。
君は先月凍ったけれど、わたしは三十年間、ずうっと凍りついていた気がします――
文芸界最注目の新鋭が、前代未聞の手法で叙情的に紡ぐ、切ない恋情。
そして一読、きっと貴方は瞠目する――。
貧困・警備員オタク女生活を半私小説的に描く「ベイビー、イッツ・お東京さま」を併録。
「君の六月は凍る」――30年前に別れた君が凍死体で発見されたと聞き、わたしはあの町での君との記憶を呼び覚ます。鶏小屋の前で、私たちは会っていた。お互い孤独だったわたしたち、初めて訪ねた君の家にはZがいた。学校の鶏小屋で生まれたばかりの鶏の子供を、君はある日連れて帰った。「鶏に名前はいらない」しかしある日、養鶏場で鶏の病気が発生する――わたしは忘れない、別れの時に、君があげた叫び声を――。
名前につきまとう性別のニュアンスをあえて削ぎ落とすという試みを、叙情豊かに描いて絶賛を浴びた傑作。

まとめ