“私の推し作品” 読書家70人が選ぶ マイベストミステリー 2024

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 マイベストミステリー を書きます。※本ページにはPRが含まれます

読書家70人が選ぶ マイベストミステリー とは

その年のミステリーから傑作を選ぶ「このミステリーがすごい2024」。お楽しみの一つが、全国の読書家、書店員、ミステリー愛好家など70人にアンケートして集計した「マイベストミステリー」です。一位を獲得した作品をセレクトしました。

1.「鵼の碑」 京極夏彦 9票

百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに!
殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。
消えた三つの他殺体を追う刑事。
妖光に翻弄される学僧。
失踪者を追い求める探偵。
死者の声を聞くために訪れた女。
そして見え隠れする公安の影。
発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、
縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
シリーズ最新作。

  • ひねくれ味のね。筆の確かさは健在。現代社会に直結する現象や問題、雑談的でも興味深い話題にキャラクターなど、色々詰め込んでもまとめてくる。久し振りの同窓会感覚が愉しい。
  • これだけの事件や史実を組み合わせる構成力は相変わらずで脱帽でしかない。
  • 謎は最後にキッチリ解決され、しっかりミステリーしているのだが、全体を通じて「落語」を感じる。キャラクターたちのあっちへいったりこっちへいったりする対話は「落語」である。

2.「可燃物」米澤 穂信 6票

群馬県警捜査一課を舞台にした警察ミステリー短編集。「崖の下」「ねむけ」「命の恩」「可燃物」「本物か」の5つのタイトルがそれぞれの事件の鍵を握っている。

  • そっけない筆致の中に日本の現代社会が否応なく詰め込まれ、ざらりとした読後感を残している。
  • 読み終わるたびに「なるほどね」って思ってしまう展開がうまいです。
  • 地道な証拠集めの先にある意外な結末を描く短編集。警察小説だが王道のミステリでもある。一つ一つの謎は一見犯人逮捕に関係がなさそうな小さな違和感だが、葛警部により小さな違和感の先にある真実にたどりつく。

3.「エレファントヘッド」 白井 智之 5票

容疑者が全員自分という特殊設定ミステリー。精神科医の象山は家族を愛している。だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、たった一つの小さな亀裂から崩壊してしまうことを――。やがて謎の薬を手に入れたことで、彼は人知を超えた殺人事件に巻き込まれていく。

  • 時間軸がややこしいけど、入り組んでいる分トリックも想像つかなくて面白い。ラストも、いい後味の悪さ。
  • 特殊設定ミステリの中でもさらに異端作。いろいろ常軌を逸しているため、最後に明かされる真相は、自分が推理する資質そのものがなかったと感じるくらい凄まじいものでした。
  • 分裂の繰り返しで頭の中がごちゃごちゃになる!

4.「あなたが誰かを殺した」 東野圭吾 4票

閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。

  • 誰が犯人なのか、一緒に推理しながら、読み進めていく時間は楽しかった。最後の最後で、二転三転、やられました!さすが東野圭吾さん、お上手です!!
  • 誰もが一癖も二癖もあって怪しい。加賀は一人ひとりに犯人の可能性を示唆して慌てさせる。とんでもない共犯者に行きつくが、さらに驚かせる。
  • 読み終わるまで手が止まらなかった…。最高に面白かったです。別荘で殺人が起きて検証会しながら真実を探す、なんてミステリー好きにはたまらない豪華な設定。

5.「ちぎれた鎖と光の切れ端」 荒木 あかね 3票

天草の絶海の孤島で、一人ずつ、しかも前の殺人の第一発見者が殺されていく。「そして誰もいなくなった」を彷彿させるこの惨劇はしかし第一部で、その三年後にまた連続殺人事件が起こってしまう。

  • 若干強引な展開もありましたが、ホワイダニット、ハウダニットの謎に引き込まれ、ワクワクしながら読みました。
  • これだけの大量殺人が行われたにもかかわらず清涼感あふれるラストへと持っていく荒木さんは素晴らしい。
  • 人間関係に?を浮かばせながら読んでいましたが、第二部になってからスピード感も増して一気に理解が進んで面白かった。

5.「木挽町のあだ討ち」 永井 紗耶子 3票

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。

  • 最初は時代小説ならではの単語やら言い回しに苦戦したけど、読むうちに慣れてきて、登場人物の話を読むほどにだんだん人となりがわかってきて…。そういうことだったのか、と。
  • 途中、ツ~ンと切なくなったけど、最後こんな晴れ晴れとした気持ちで読み終えるとは全く予想してなかった。 とっても素晴らしい作品。
  • 仇討ちの真相が明らかになっていく後半はページを繰る手が止まらない。わりとゆったり進む前半が全て伏線となっていてすごいなぁと。

7.「777 トリプルセブン」 伊坂 幸太郎 2票

殺し屋シリーズ最新作。世界で最も不運な殺し屋、ふたたび!!あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。『マリアビートル』では新幹線から降りられなかったが、今度は東京の超高級ホテルから出られない……!?

  • いい人と思ってた人がとんでもない人だったり、実際にあったら怖い話。先が気になり一気読みでした。
  • 再び登場する方々もいますが、新しく登場する個性豊かな面々が絡み合い 相変わらずの面白さでサクサクと読み切りました。
  • ホテル以内で数多くの殺し合いがあるスリリングな内容で, 最後まで面白い内容であった。

7.「ローズマリーのあまき香り」島田 荘司 2票

世界中で人気を博す、生きる伝説のバレリーナ・クレスパンが密室で殺された。
1977年10月、ニューヨークのバレエシアターで上演された「スカボロゥの祭り」で主役を務めたクレスパン。警察の調べによると、彼女は2幕と3幕の間の休憩時間の最中に、専用の控室で撲殺されたという。しかし3幕以降も舞台は続行された。
さらに観客たちは、最後までクレスパンの踊りを見ていた、と言っていてーー?名探偵・御手洗潔も活躍、島田荘司待望の長編新作!

  • 最後の謎解きまでは面白かった。ユダヤの歴史、日本人との関係、戦争が起きるメカニズム、白鳥の民話、銀行強盗と不思議な事件などエピソードがてんこ盛り。
  • ザッと600ページ越え、最近集中力が落ちてる自分に読めるのか⁈いや、おもしろかった!
  • 一見関係のなさそうな作中のエピソードが終盤に全て繋がる感じは見事で読んでいて楽しかった。

7.「鈍色幻視行」恩田 陸 2票

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えて――

  • 執筆期間15年のミステリ・ロマン大作の大団円。スティーブン・キングの「シャイニング」、フェリーニの「8 1/2」のラストを思い出しました。
  • 最初からドキドキしてくる。半ばぐらいで落ち着いて来て、今まで読んだ作品をふと思い出すような感覚があった。
  • 「夜果つるところ」を先に読んでしまい失敗したかと思っていたけれど、正しい順番だったかも。 不思議な作品でした。

7.「君のクイズ」 小川 哲 2票

生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 

  • 人は、どうしてクイズに惹かれるのだろうか?人生観、社会観を感じる内容だった。
  • 冷静に見える表情の裏で、問題文を読み解く観察力や推理力と膨大な知識回路が想像もつかない速さで繋がって解答を導き出しているということが、小説を読む事で可視化された気がする。
  • クイズに勝利するための戦略や、正解に至る思考プロセスが、本作の面白さを生み出している。

7.「未明の砦」 太田 愛 2票

その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上、脇、秋山典、泉原。 四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。 誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。 一方、散り散りに逃亡した四人は、ひとつの場所を目指していた。

  • 貧富の差が広がる日本で、上の者や政治家だけが富を得るのっておかしい!4人のように立ち上がれないけど勇気もらった気がする。面白かった!
  • 単なるガス抜きに終わらない、それでいてきちんとエンタメしている良作。
  • 波風を立てないことを美徳とし、権力の判断に盲従することは、戦時下と何も変わっていない、それが一番恐ろしかった。

7.「世界でいちばん透き通った物語」 杉井 光 2票

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。奇妙な成り行きから僕は、一度も会ったことがない父の遺稿を探すことになる。知り合いの文芸編集者・霧子さんの力も借りて、業界関係者や父の愛人たちに調べを入れていくうちに、僕は父の複雑な人物像を知っていく。
 やがて父の遺稿を狙う別の何者かの妨害も始まり、ついに僕は『世界でいちばん透きとおった物語』に隠された衝撃の真実にたどり着く――。

  • 久しぶりに時間を忘れて次へ次へと読み進めたくなる物語だった。構成の巧さと高い文章力の為せる技かと思う。
  • 本書を書き上げたその途方もない時間と気力にただただ息を呑んだ。
  • 後半はマジかマジかとページを捲る手が止まらなかった。

13位〜

アリアドネの声

黄色い家

ラザロの迷宮

百鬼園事件帳

沈没選で眠りたい

11文字の檻

敵前の森で

アミュレット・ホテル

或るスペイン岬の謎

エフェクトラ

化石少女と七つの冒険

存在のすべてを

鬼の話を聞かせてください

黒石

上海灯蛾

心臓の王国

最後の祈り

検察特捜

大雑把かつあやふやな怪盗の予告状

魔女の原罪

十戒

三人書房

ラウリ・クースクを探して

黒真珠

素敵な圧迫

アンデットガール・マーダーファルス4

沈没選で眠りたい

サイケデリック・マウンテン

二十面相 暁に死す

まとめ

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