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ミステリーの季節がやってきた
全国のミステリーファンにとって待ち遠しいのが年末恒例の楽しみ。
その年発表されたミステリー本のランキング発表です。
推理小説を対象としたのブック・ランキングは、
宝島社が主催する「このミステリーがすごい」通称「このミス」と、
文藝春秋が発行する週刊文春の特集であるミステリーベスト10の2つが競い合っています。
ミステリーファンにとってはトップを推理するのが締めくくりの謎解きとなるからです。
本を広めるのが使命の書店愛好家としては、評判と売れ筋をしっかり見極めることが大切です。
役に立つのが文春とこのミスの2大タイトルの行方。
両タイトルはだいたい10月頃までに公開された作品から選ばれます。
書店の売上を参考に仕入れる本をリストアップする時期がやってきたというわけです。
ランキング入り予想作品ベスト5

売れ行きや書評を見ながら独断と偏見でリストアップしました。
★「狩人の悪夢」有栖川有栖 KADOKAWA (2017/1/28)
★「あとは野となれ大和撫子」宮内悠介 KADOKAWA (2017/4/21)
★「ダブルミステリ」芦辺拓 東京創元社 (2016/12/21)
★「BUTTER」柚木麻子 新潮社 (2017/4/21)
★「名探偵は嘘をつかない」阿津川辰海 光文社 (2017/6/16)
★「双蛇密室」早坂吝 講談社 (2017/4/6)
★「潔白」青木俊 幻冬舎 (2017/7/12)
★「屍人荘の殺人」今村昌弘 東京創元社 (2017/10/12)
★「ヴィラアーク設計趣旨」家原英生 書肆侃侃房 (2017/3/7)
★「探偵が早すぎる」井上真偽 講談社 (2017/5/18)
話題の中心になった作品から注目作を選びました。
あとは野となれ大和撫子
中央アジアを舞台に若い三人の女性が大活躍する話。ほろっとさせるエピソードもあって楽しめます。
さくさく読めるエンタメ作品。アニメ化を期待したい作品です。
BUTTER
「首都圏連続不審死事件」を連想させる作品。女性客に多く読まれた気がします。
現実に起きた事件を想起させるところが面白い。
名探偵は嘘をつかない
期待の新人現る。
たった一つの事実に気付きさえすれば謎が解けるところが面白い。逆転裁判が好きな人ならハマる作品です。
まとめ
12月8日(金)「文春」「このミス」二大”タイトル”のランキングが発表されました。
予想は思っていたとおりハズレ。すべての本に目を通すわけにはいきませんからごめんなさい。
「屍人荘の殺人」今村昌弘 著(東京創元社)がダントツの強さでしたね。
常連作家さんに代わって新人さんが登場。やや顔ぶれが豊かになった気がします。
年末年始を使って読書三昧を楽まれてはいかがでしょうか。