2023年11月の 海外ミステリー

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 海外ミステリー を書きます。

書店は本との出会いの場。しかし、新刊や旧作、ベストセラーと並んだ中からどんな作品を選んだらよいか悩む人も多いのではないでしょうか。

おすすめ国内ミステリーを月別にご紹介します。

2023年11月発行の海外ミステリー

2023年11月に発売された海外ミステリー小説をご紹介します。

「シェフ」ゴーティエ・バティステッラ

三ツ星シェフ、ポール・ルノワールが猟銃自殺を遂げた。世界最優秀シェフに選出されたばかりだった彼がなぜ? 伝説的な料理人だった祖母の時代から三ツ星シェフに上りつめた現在までの彼の人生と、華やかなフランス料理界の裏面。料理人たちの野心、苦悩、嫉妬、闘い、そしてガイドブックの星の重圧……。P・ボキューズもA・デュカスも登場する元ミシュラン調査員にしか書けない傑作小説! カゼス文学賞・海辺の文学賞受賞作。

「孔雀屋敷: フィルポッツ傑作短編集」イーデン・フィルポッツ

一夜にして3人の死者が出た事件を調査するため、イギリスから西インド諸島へ旅立った私立探偵。調べるほどに不可解さが増す事件の真相が鮮やかに明かされる「三人の死体」。孤独な教師の不思議な体験「孔雀屋敷」や、奇妙な味わいの「鉄のパイナップル」、さらに「クイーンの定員」に選ばれた本邦初訳作「フライング・スコッツマンでの冒険」など、『赤毛のレドメイン家』で名高い巨匠の傑作全6編。いずれも初訳・新訳で贈る必読の短編集!

「印」アーナルデュル・インドリダソン

彼女は湖のほとりのサマーハウスで首をつっているのを発見された。夫によると数年前に親密だった母親を病で失い、以来精神的に不安定になっていたという。死後の世界に興味をもち、降霊術師のもとにも出入りしていた。自殺で間違いない。だが本当に? レイキャヴィクの捜査官エーレンデュルは、わずかな疑問を胸に孤独な捜査を進める。暴かれる悲痛な過去、明らかになる驚愕の真実に、心の奥底までゆさぶられる好評シリーズ第6弾。

「カラス殺人事件」サラ・ヤーウッド・ラヴェット

ネル・ワード博士の専門は生態学。断じて殺人ではない。しかし英国の田舎町の荘園領主ソフィ・クロウズが殺され、事態は一変。現場で動植物の調査をしていたネルは第一容疑者になる。ジェームズ刑事からの疑いを晴らすために、同僚のアダムとともに生き物の専門知識を駆使して真犯人に迫るが…。これは何年も前から仕組まれてきた罠なのか? サスペンスフルでキュートで知的。先が見えない超絶コージーミステリ。

「シャーロック・ホームズとサセックスの海魔」ジェイムズ・ラヴグローヴ

1910年、ホームズとワトスンがクトゥルーの古き神々と初めて対決してから30年後。闇の勢力に仕えるドイツ人スパイが暗躍し、ヨーロッパが戦争へ突き進む中、海辺のサセックスで隠退生活を送るホームズは、三人の女性の失踪を調査することに。事件の陰には、邪神としてよみがえった仇敵モリアーティがいた!? ホームズは多大な犠牲を払い、最後の戦いに挑むが……。驚異のホームズ×クトゥルー・パスティーシュ、第三弾!

「ハーレム・シャッフル」コルソン・ホワイトヘッド

1959年ニューヨーク。 ハーレムにある中古家具店で働く アフリカ系アメリカ人のレイ・カーニー。 近頃、店にはガラの悪い男たちが出入りしていた。 数々の罪を犯した父親とはちがい、 カーニーはまっとうな人生を築くために誠実に働いた。 愛する妻と娘もいる。だが、食べていくのは容易じゃない。 時には、従弟のフレディがもちこむ盗品も売るしかなかった。 ある日、フレディたちの起こした強盗事件に カーニーは巻き込まれる。そうしてギャングと 悪徳警官が、カーニーに目を留めたのだった。 妻子と自分を守るため、 カーニーはならず者との裏取引を重ねていく。 結局、自分も悪党なのだろうか? そのときフレディの危機を知らされ、 カーニーが選んだのは――。 人種、貧富、性差の問題が渦巻く街を舞台に、 『地下鉄道』著者が放つエンタメ小説! ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー、 全米批評家協会賞(小説部門)最終候補。

「奇妙な絵」ジェイソン・レクーラック

優しくて内気な少年テディ。その面倒を見るベビーシッターのマロリーはある日、テディが奇妙な絵を描いていることに気がつく。森の中で、女の死体を引きずっている男の絵だ。テディが何かに取り憑かれたように描き続ける、不気味な絵に隠された真相とは――?

「クリスマスカードに悪意を添えて: シェフ探偵パールの事件簿」ジュリー・ワスマー

クリスマスを前にやることが山積みのパールは、中傷メッセージ入りのクリスマスカードを受けとったと友人のネイサンに相談される。同様のカードが他にも四人に届いているらしい。この季節は探偵業はなしと決めていたにもかかわらず、気になって調べるパール。だが、そうこうするうちに教会のイベントで殺人がおきてしまう。被害者もカードを受けとっていたのだ。英国の港町を舞台にシェフ兼探偵のパールが活躍するシリーズ第二弾。

「死刑執行のノート」ダニヤ・クカフカ

2023年エドガー長編賞。12時間後に死刑が執行される連続殺人犯と、彼の人生に関わった女性達の物語。

「未来が落とす影」ドロシー・ボワーズ

野草入りのハーブティーを飲んだ精神衰弱の夫人がヒ素中毒で死亡。その後も不穏な出来事が相次ぎ、ロンドン警視庁のダン・パードウ警部は犯人と目される人物に罠を仕掛けるのだが……。

「古書の来歴」ジェラルディン・ブルックス

100年前から行方が知れなかったハガダーが発見された―連絡を受けた古書鑑定家のハンナは、すぐにサラエボに向かった。ハガダーはユダヤ教の祈りや詩篇が書かれた書で、今回発見されたのは実在する最古のものと言われ、ハガダーとしてはめずらしく、美しく彩色された細密画が多数描かれていた。鑑定を行なったハンナは、羊皮紙のあいだに蝶の羽の欠片が挟まっていることに気づく。それを皮切りに、ハガダーは封印してきた歴史をひも解きはじめる…。翻訳ミステリー大賞受賞作。

「あたたかな雪 (mirabooks)」シャロン・サラ

この世界に生まれてきたのは、 あなたを愛するためだった。 不思議な力のせいで孤独に生きてきたデボラは ある事故現場で宿命の出会いを果たし……。 シャロン・サラ名作復刊! 幼い頃から不思議な力を持つデボラ。世間から疎まれ、ひとり山奥で暮 らしていたある日、飛行機の墜落現場から幼い少年と女性が助けを 呼んでいるのを感じ取る。ふたりに命の危機が迫っていると予知し たデボラは吹雪の山へと向かうが、そこで出会ったのは少年の親族だ という元軍人、マイクだった。デボラの能力に不信感を隠そうともし ないマイクだが、デボラには近く結ばれる自分たち二人の姿が見えて

「甘くない湖水」ジュリア・カミニート

私の母は掃除婦をしながら四人の子どもを育て、障がいを持つ夫を支えた。だが母の厳格さがいつしか私を暴力的にしていった――。湖のそばの貧困家庭で成長していく少女の、十代から二十代までの内面を克明に描くイタリア文学界新星によるカンピエッロ賞受賞作

「THE MATCH」ハーラン・コーベン

幼い頃に独り森で育った過去を持つ天才調査員ワイルド。コスタリカでの新生活を終えてアメリカに帰国した彼は、DNA鑑定サイトを使い生みの親を捜していた。亡き親友の母・豪腕弁護士ヘスターの協力を得て、父親と思われる男を捜し出したものの、母親が誰なのか、なぜ自分が森に捨てられたのかはわからないままだった。そんななかで母方の血縁者と思しき男PBからの4か月前のメールに気づいたワイルドは、彼と連絡を取ろうとする。PBはリアリティ番組のスターだったが、あることが原因で大炎上し、行方がわからなくなっていた。PBの周辺調査を進めるワイルドだが、やがて思わぬ事件に巻き込まれてしまう…。 一度読み出したらページをめくる手が止まらない!世界的ヒットメーカー、ハーラン・コーベンが放つ、傑作ミステリ『森から来た少年』待望の続編。

「解剖学者と殺人鬼」レイナ・アーカート

殺人鬼ジェレミーが死体に残した次の殺人のヒント。それは解剖学者レンへの挑戦状だった。解剖学者と殺人鬼の頭脳対決の幕が開く

「黒い錠剤 スウェーデン国家警察ファイル」パスカル・エングマン

ストックホルムで女性の刺殺体が発見された。交際相手の男は服役中だったが、事件当夜は仮釈放されていた。警察は男が犯人と確信するが、ヴァネッサ警部の元に「彼は殺していない」と訴える女性が現れる。ネットで蠢く「インセル」が現実社会に牙を剝く暗黒ミステリ。