時間が繰り返し巻き戻される「時空犯」

フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

多くの人が思うように過去に戻って未来を変える?

でも変えられない未来があったとしたら…何のために戻る必要があるのか。

時間遡行が行われ、徐々にその犯人の特定に至っていくミステリー。

私立探偵、姫崎智弘のもとに、成功報酬1000万円という破格の依頼が舞い込んだ。
依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。
なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに1000回近くも巻き戻されているという。
原因を突き止めるため、姫崎を含めた招集メンバーは巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。
再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された…。

巻き戻しはなぜ起こるのか、巻き戻しを人為的に起こせるのか、「犯人」の目的は何か。そして、北神博士の真の目的は。
時間が繰り返し巻き戻される現象。

どこかで見たことがあると、探してみたら京都アニメーションの名作アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の「エンドレスエイト」で使われていることがわかりました。
特殊能力を持つ主人公の女子高校生涼宮ハルヒが、あっという間に終わってしまう夏休みをなんとかしようと、ループさせてしまうという物語。
特定の人たちしかそれを認識できない設定が似ています。
アニメのタイトルは毎回変わるのが常ですが、なんと数回同名の「エンドレスエイト」で繰り返し放送されたのです。
ストーリーは同じでも、キャラクターの衣装がどこか異なっていたりすることから、視聴者は動画でアは体験させられるという奇妙な読後感を見せつけられました。

ひょっとしたら著者の潮谷験さんはハルヒのファンだったのかもしれない。

※1978年京都府生まれ。第63回メフィスト賞受賞。デビュー作『スイッチ 悪意の実験』が発売後即重版に。「王様のブランチ」(TBS)で特集されるなどで話題になり、今作が二作目。

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