読みやすさと重厚感を兼ね備えたミステリー「雷神」

雷神
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

「悪意が全て犯罪化するわけじゃない。
爆発を待つものに火が付くか否かは運一つで、殺意が殺人につながるかどうかも、いつだって紙一重なんです。
そして殺意は、大抵の人にとって身におぼえがある」

ある一本の電話が引き金となり、故郷へ赴くこととなった幸人。
しかし、それは新たな悲劇の幕開けに過ぎなかった――。
村の祭が行われたあの日。
一筋の雷撃がもたらした、惨劇の真相と手紙の謎。
父が遺した写真。
そして、再び殺意の渦中へ身を置く幸人たちを待ち受ける未来とは、一体。

登場人物はみな心に深い傷を負ったまま生きていて、それぞれが誰かを守るためにその傷口を広げていく。
読後、イヤな気持ちになるミステリーのことを「イヤミス」というのなら、
辛い気持ちになる「ツラミス」と呼んでもいい作品かもしれません。

ラストコメントが衝撃です。