
このミステリーがすごいをはじめとして、国内ミステリ賞5冠を達成した『medium[メディウム] 霊媒探偵城塚翡翠』。
そのシリーズ第2弾が『invert[インヴァート]城塚翡翠倒叙集』です。
あざとかわいい翡翠のキャラが魅力的で多くのファンを引き付けました。
「本格ミステリのオーソドックスなスタイルと「古畑任三郎」が大好きだったので、倒叙スタイルの両方を書きたかったんです。そういう万能的に活躍できるキャラクターを求めて、霊能力者だという城塚翡翠が犯人を油断させ、追い詰めるスタイルを考えました」
倒叙ミステリは英語でinverted detective mysteryとあるように、事件を推理することで解決に導くパターンです。
古畑任三郎と同じく、犯人は初めに分かった状態で物語が始まります。
主人公はどうやって相手の嘘を見抜いて行くのでしょうか。
「犯人と刑事とのやりとり、攻防を中心に描く古畑、コロンボの一つの型みたいなものがあって、そのパターンにハマっているものが好きなんです。3話眼の「信用ならない目撃者」はコロンボの「ホリスター将軍のコレクション」、「指輪の爪あと」を意識しています」
前作、『medium』が衝撃的なラストだっただけに、続編なんてできるのと思っていたら、作者はシリーズ化したいとのこと。
したがって、本作が初めての人は前作も読みたくなる構造になっています。
【新刊】このミステリーがすごい !2022選考対象作品リスト《国内編》 | 気持ちのスイッチ
