自分の頭で考える「1%の努力」

ひろゆき
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。ひろゆき さんの新刊が売れてます。

今最も勢いがあるビジネス書が「1%の努力」です。

“天才とは1%のひらめきと99%の努力である”

表題の「1%の努力」はエジソンの名言を連想させます。

この言葉を聞くとどうしても「99%の努力」に注目してしまいます。

努力の大切さが大切で、成功は努力の積み重ねの結果手に入るものだ。

しかし、エジソンが生きていたら「そんなことは言っていない」というはずです。

発明王として知られるエジソンが語ったとされる「99%の努力と1%のひらめき」とは「努力すれば道が開ける」という意味ではないと著者は言います。

本当は「1%のひらめきがなければ、99%の努力はむだになる」が正解です。

「ひらめきもないまま無駄な努力を重ねている人が多すぎる。」元2ちゃんねるの管理人が、初めてマジメに語る「人生論」の完全決定版。一歩引いて頑張りどころを見つけるような「努力しないための努力」(=1%の努力)の話を、印象的な7つのエピソードをもとに、時系列でまとめた本。

Contents

読まれる理由

「守るものがあると人はつまらなくなる」

読まれる理由は、今世の中で起きている出来事を歯に衣を着せずに論じること。

相手を力業で論破するような部分と、あっさり一貫性のなさを認めるようなユルさが共存している点も、多様な読者に支持される秘密かもしれません。

例えていうなら落語の世界に登場する訳知りの隠居のような存在。

女性の井戸端会議の中心にもこんな人はいたような気がします。

なぜなら、著者の話を聞いていると、今の世の中で起きていること、その出来事をどう判断したらいいかがわかるからです。

上を見て比べ劣等感を感じる必要はない。金持ちの家にあるエッグスタンドみたいに、自分には必要がないものだと思えばいい。下を見て安心し、落ち着くことは悪いことではない。自分をラクにするスキルのひとつ

バランス感覚

あの達観したような考え方はどこから生まれたのでしょう。

著者が育った赤羽の環境と2ちゃんねる管理人の経験が影響を与えていることがわかります。

・過去の話を笑い話にする。それを何十個ももっておく。
・遺伝か後天か判断し、あきらめるものはあきらめる。
・毎週何か新しい発見や行動を起こす。(新しい単語を覚えた等)

世の中には不安をあおるような事件や出来事が立て続けに起こります。

不安に乗じてSNS上では極端な主張が飛び交い、それがまた不安や分断に輪をかけます。

こうした状況は一昔前の2チャンネルでは日常茶飯事のように起きていました。

極端な主張に賛同できない読者には、「やられたらやり返す」という著者の姿勢はちょうどいいバランス感覚を与えてくれます。

異なる意見を持つ人に対して無用なシャットダウンを避ける。考えの背景・前提を予想する。全ての人から学ぶ姿勢。

壺の中を満たす話は優先順位の話です。

壺を岩と砂利と砂で満たすという問題をとう解くか。その解決帆をめぐるエピソードです。

ポイントとなるのは順番です。

砂と岩の入れる順番を間違えると重要なものが入らなくなるのです。

この話からは、自分にとって一番大事なものを優先することが大切だというひろゆきさんの考え方の芯の部分が見えてきます。

まとめ

イノベーターと言われた人が書いた本に共通するのが「1を100にするよりも、0から1を生み出すことの方が100億倍難しい」ということ。

戦後日本の高度成長は、工夫や改善で1だったものを100にする技術力でした。

社会の仕込みも1を100にする流れに合わせて最適化されてきました。

頑張る事・努力する事といったその時代のものの考え方が崩れていく今、一見雑談にも思える著者の語りは印象的に響きます。

効率と非効率のはざまで努力が必ずしも報われなくなった今の時代、答えは一つだけではないことをゆるく囁きかけてくれる自己啓発本です。

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