【選書】千街晶之が推す 続編の魅力 ミステリー三冊

続編
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 続編 を書きます。

ミステリー作品の中には、前作の続編という作品が少なくありません。読者からからは次作への期待。出版社からは二匹目のどじょう。期待に応える作家の重圧がしのばれます。

前作と話が続いている以上、縛りを踏まえて新しい展開を用意しなくてはならないからです。前作と比較されるリスクを恐れず続編に挑む作家の力量と気概が感じられる作品です。

Another 2001

夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木が凄惨な死を遂げた! この“世界”ではいったい何が起きているのか!? いまだかつてない恐怖と謎が読者を魅了する。名手・綾辻行人の新たな代表作となった長編本格ホラー。

眠れる美女

バレエ団を襲う悪の精カラボスとは何者か?『ジゼル』の事件を乗り越え、新設された東京スペリオール・バレエ団。旗揚げ公演『眠れる森の美女』を”バレエ界の至宝”シルヴィア・ミハイロワが演出することになり、団員たちは歓喜する。しかし、客演が決まった世界的プリマのユリカ・アサヒナは我が儘で、人間関係に軋みが生じていく。

煉獄の獅子たち

関東最大の暴力団・東鞘会で熾烈な跡目抗争が起きていた。死期の近い現会長・氏家必勝の実子・勝一と、台頭著しい会長代理の神津太一。勝一の子分である織内鉄は、神津の暗殺に動き出す。一方、ヤクザを心底憎む警視庁組対四課の我妻は、東鞘会を壊滅すべく非合法も厭わない捜査で東鞘会に迫るが……。
『地獄の犬たち』に連なるクライム・サーガ第2幕