【選書】池澤春菜が選ぶ心震わす SF小説

SF小説
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。おススメ SF小説 をご案内します。

声優の池澤春菜さんが推すSF小説から三冊紹介します。池澤さんは12月15日生まれ、ギリシャ・アテネ出身。『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の星馬豪役をはじめ、『ケロロ軍曹』の西澤桃華役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。

ツイッターで、池澤春菜*日本SF作家クラブ会長になりましたさん (@haluna7) / Twitterと宣言するSF通です。

 

おススメ SF小説

空のあらゆる鳥を

魔法使いの少女パトリシアと天才科学少年ローレンス。特別な才能を持つがゆえに周囲に疎まれるもの同士として友情を育んだ二人は、やがて地球と人類の行く末を左右する運命にあった。しかし未来を予知した暗殺者に狙われた二人は引き裂かれ、別々の道を歩むことに。そして成長した二人は、人類滅亡の危機を前にして、魔術師と科学者という対立する二つの秘密組織の一員として再会を果たす…。ネビュラ賞・ローカス賞・クロフォード賞受賞の傑作SFファンタジイ。

「ユーモアとやさしさに満ちた筆には救いがある。そして痛み以上に、描き出される世界が美しいのだ」

月の光 現代中国SFアンソロジー

国家のエネルギー政策に携わる男はある晩、奇妙な電話を受ける。彼のことを詳しく知る電話の男は、人類と地球の絶望的な未来について語り、彼にそれを防ぐ処方箋を提示するが……。『三体』著者である劉慈欣の真骨頂たる表題作ほか、現代の北京でSNS産業のエリートのひとりとして生きる主人公の狂乱を描いた、『荒潮』著者の陳楸帆による「開光」など、14作家による現代最先端の中国SF16篇を収録。ケン・リュウ編による綺羅星のごときアンソロジー第2弾。

「三体の大ヒットも目覚ましい中国のSF。その仕掛け人でもあるケン・リュウが編んだアンソロジーの第二弾。第一弾の『折りたたみ北京』に勝るとも劣らない作品ぞろい。14作家16篇の豊かで心震わす物語」

ホテル・アルカディア

ホテル〈アルカディア〉支配人のひとり娘・プルデンシアは、敷地のはずれにあるコテージに理由不明のまま閉じこもっていた。投宿していた7名の芸術家が同情を寄せ、元気づけ外に誘い出すべく、コテージ前で自作の物語を順番に語りだした。【第30回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作】

「一生に何度も読み返したくなる傑作だった。マジックリアリズム的な幻想譚が多く、独語の余韻がとても良い。物語の中で物語が展開される美しい入れ子構造、心地よい迷路でもある」