
売れ筋の海外のビジネス本を読んでいると感じるのが、扱われているテーマや企業のスケールが大きいこと。
超一流企業の成長の秘密を知ることは様々な学びに繋がるから読まれて当然なのですが、ハイパフォーマンスなチームには当然のように攻撃的で頭が切れ、野心的で意志が強くはっきりとした意見を持つ自尊心の強い人材が集まっています。
組織を束ねた経験のある人ならわかると思いますが、優秀すぎる人材を束ねるということは、猛獣を一つの檻の中で飼うようなものです。それも「空気を読む」という風土がない外国で。最高のチームを束ねる秘密に迫った一冊です。
Contents
一兆ドルコーチ

アメフトのコーチ出身でありながら、優秀なプロ経営者。ジョブズの師であると同時に、グーグル創業者たちをゼロから育て上げたコーチ。アマゾンのベゾスを救い、ツイッター、ユーチューブCEOらを鍛え、たった1人で、シリコンバレー中の企業に空前の成功をもたらした伝説のリーダー、ビル・キャンベル。これまで謎に包まれてきたその驚くべき教えのすべてがいま、初めて明らかに―。
「肩書きがあればだけれでもマネージャーになれるけど、リーダーを作るのは部下だ」
主人公のビル・キャンベルさんは、2016年4月18日75歳で亡くなられた人物です。葬儀にはアメリカのIT企業のキーマンたちが多数参列したことで話題になりました。シリコンバレーの偉大なメンター、ビル・キャンベルが逝去。愛情あふれる追悼文が寄せられる | TechCrunch Japan
AppleやGoogle の成功の影に居たコーチについて書かれた元Google会長共著の一冊。
人材の流動性が高い欧米では「和をもって尊し」という価値観は通用しません。目的達成のためなら団結しますが、緊張が強すぎるとコミュニティを育むことが難しくなりやすいのです。場合によっては集団内の対立がチームのパフォーマンスに重大な影響を与えることもあります。
コーチの存在価値は組織の中で働く強い個性の持ち主たちのバランスを取り、チームを成功に導くことといえるのです。
彼はスティーブ・ジョブズやエリック・シュミット、スンダー・ピチャイっていった、シリコンバレーの名だたる企業のトップに立つ人のメンター兼コーチ的な存在の人なんだけど。日本ではそんなに知られていない。
学生フットボールのスター選手、監督、広告マン、ジョブのコーチ。得意技はミーティングと面談です。
久しぶりにボロボロになるまで読み返したい良書。
リーダーとして上に立っている人にはとてもオススメできる本。