世界で最も不運な探偵登場「不穏な眠り」

不穏な眠り
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

書店員の話によると、「本屋大賞」の候補作品はテレビや映画など映像化しやすい作品が選ばれる確率が高いのだとか。同じ出版社が編集する「このミス」も同じような傾向があるのかもしれません。

ミステリー作家・若竹七海が20年以上に渡って描いてきた「女探偵・葉村晶シリーズ」テレビドラマ原作本の新作です。

Contents

不穏な眠り

仕事はできるが不運すぎる女探偵・葉村晶。NHKで初のテレビドラマ化されたことで話題の人気シリーズ!ミステリ専門書店でアルバイトとしながら、〈白熊探偵社〉の調査員として働いている葉村晶に今日も事件の依頼が……。
「不穏な眠り」相続で引き継いだ家にいつのまにか居座り、そこで死んでしまった女の知人を捜してほしいという依頼を受けた葉村。女を連れ込んだ男の家を訪ねたところ、男の妻に危うく殺されかける羽目に。

葉村晶が登場したのは1994年頃。自立した女探偵は欧米ミステリのトレンドでしたが、そのまま日本に持ち込むと絵空事めいてしまう。だから当初、葉村は「事件に巻き込まれたフリーター」でした。三年後、葉村は女探偵となりました。彼女の武器は記憶に残らない容姿と調査を手加減しないこと。欧米の先輩女探偵たちと違い、警句や自己主張は心の中で吐き、少ない収入内できちんと暮らす。日本社会での女探偵像をリアルに描こうとした結果ですが、こんな地味なヒロインも珍しいでしょう。(原作者のことば) 若竹七海

ハムラアキラ~世界で最も不運な探偵~ | NHK ドラマ10

“世界で最も”不運な探偵と言われるだけあって、今回やりすぎではないか?
無理矢理、不運すぎやしない?途中でマジか!?って何回か思いました。

ありそうで、ない。なさそうで、ある。そんな日常からほんの少し出た所にある悲しみと闇の数々。

長編ほどパンチはないけど4話とも印象に残る話で、読めて嬉しい。

若竹七海さん

1963年東京生まれ。立教大学文学部卒。1991年「ぼくのミステリな日常」で作家デビュー。2013年「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞〈短編部門〉受賞。2015年「さよならの手口」で〈SRアワード2015〉国内部門を受賞。2016年「静かな炎天」が「このミス」2位、翌年〈SRアワード2017〉国内部門、ファルコン賞受賞。2018年「錆びた滑車」が「このミス」3位。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。