
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
読んだことのない話題の作家や作品を知るには、20年以上も続く週刊文春「ミステリーレビュー」がおすすめです。2020年10月の選書、国内編4冊をご紹介します。
Contents
国内編
10月22日号
始まりはジ・エンド
汚れた手をそこで拭かない
10月08日号
インビジブル
これはなかなかすごいミステリだぞ。昭和29年、自治体警察と国家地方警察があったころの大阪にて、代議士秘書の刺殺体が見つかる。帝大出の国警刑事と組まされることになった新米刑事が、事件に迫る。戦後の臭いを濃厚に漂わせる筆致は大したものだ。感心した。収穫だ。
ミステリーとしては普通だったが、時代背景がよくリサーチされていて、この頃の無秩序と戦争後の貧しさから這い上がろうとする人々の熱量を感じた。