2023年1月の 国内ミステリー ベスト3

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 国内ミステリー を書きます。

書店は本との出会いの場。しかし、新刊や旧作、ベストセラーと並んだ中からどんな作品を選んだらよいか悩む人も多いのではないでしょうか。

おすすめ国内ミステリーを月別にご紹介します。

Contents
  1. 2023年1月発行の国内ミステリー
  2. まとめ

2023年1月発行の国内ミステリー

2023年1月に発売された国内ミステリー小説をご紹介します。

  • 「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子
  • 「ドールハウスの惨劇」遠坂八重
  • 「名探偵のままでいて」小西マサテル

さてこの三冊は年間ベストに入るでしょうか。

「幽世の薬剤師3」

漢方診療科の薬剤師、空洞淵霧瑚が迷い込んだ異界「幽世」には、現実世界では存在しえない者たちがいる。とり憑いた悪魔を祓う「エクソシスト」。神秘を探求する「錬金術師」。果たして、彼女たちが見せる奇跡は本物なのか。あるいは、詐術なのか。巫女・御巫綺翠とともに、空洞淵は事件の背後にある“病”の解明を試みるが…。現役薬剤師が描く漢方×異世界×医療ミステリー、第3弾。

「人形島の殺人」

古陶里が消えた。因縁の島で発見された遺体は、まさか──。 第二の呪殺島事件から一年。突然、古陶里(ことり)が姿を消す。手がかりを求めていた真白は、彼女が「壱六八島(いろはじま)」の領主の血縁であることをつきとめる。島に到着した真白が、道中で発見した遺体は、壱六八家の長女だった。一族の者に出会い、壱六八家に案内される。そこには、病の為に面をかぶった怪しい女が。また他には、同じ顔をもつ者が次々と……。実は、この家には呪いの業が伝えられていた。 1.生まれる子は必ず双子である。   2.この血統はいずれも何らかの病を持っている。 3.双子ではない子が生まれたとき、その子が「事件」を起こす。 この系譜から、古陶里に疑惑が向けられるなか、次なる事件が──幼い頃から共に育った二人は、因縁の島で永遠の別れに? 民俗学ミステリー第3弾。

「一〇八怪談 濡女」

戦慄の怪談・奇譚が108話 日本全国から採話した高密度・実話怪談シリーズ第4弾 怪談作家・川奈まり子が恐るべき数の取材で得た、短くも濃厚濃密な怪異を綴る人気シリーズ第四弾。 ・砂浜で全身濡れそぼった女と現れた男友達、その後…「ぬれをなご」 ・高熱にうなされる娘が蠢いている。掛け布団を捲ると…「白蛇を解く」 ・幼い息子が突然、しっかりした口調で話し始めた内容は…「神のうち」 ・職場を辞めた天涯孤独な男性が現れたのは…「最期の居場所」 ・幼い頃の初恋。その切なくも奇妙な末路「夢枕の恋」 ・新居で起こる怪異の数々「ドアに刺さっていた」 ・前作『実話奇譚 邪眼』収録の「鯉」の驚愕の後日談「鯉 魚腹に葬らる」など怒涛の108編+1話!

「雪月花」

名作には、こんなにも尽きせぬ謎があったとは!ホームズの相棒ワトソンの知られざるミドルネーム。ある“覆面作家”のペンネームに隠されていた驚きの秘密。芥川龍之介が掌編小説「カルメン」で偽りの光景を書いた理由。そして三島由紀夫から坂口安吾、山田風太郎へー。謎が謎を呼び、解決したかと思ったら再び本の迷宮へ。ミステリーと本を愛する著者による、とっておきの「私小説」。

プロジェクト・インソムニア

睡眠障害のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有するー。願望を自在に具現化できる理想郷は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体はー。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。

「イレブン殺人事件 新装版」

赤坂のホテルで映画俳優の宿泊する部屋に侵入したホテル荒し。しかし、彼が見つけたのは金ではなく女の死体だった…(「ホテルの鍵は死への鍵」)。変装で人生観が変わった中年男(「仮面の欲望」)、受験当日に寝坊をした受験生(「受験地獄」)、新幹線で女性との出会いを求めた男(「危険な道づれ」)、愛人の遺産を狙う女を追い詰める十津川警部(「死体の値段」)など、思いがけない出来事に驚愕の罠が……トラベルミステリ―だけではない、西村京太郎の魅力満載の初期傑作ミステリ―&サスペンス集! 死を招く11(イレブン)の罠! あなたは抜け出せるか。

「川崎警察 下流域」

1970年代の川崎。 京浜工業地帯として発展する裏で、ヘドロで漁ができなくなった漁師たちが、漁業権や船舶の買い上げと、補償金をエサに立ち退きを迫られ、漁民の間に分断と対立が生じていた。また新興工業地帯には朝鮮や沖縄からの流入者も多く住み、住民問題は複雑化していた。 そんな土地で、多摩川河口に溺死体があがった。遺体は元漁師の矢代太一と判明。彼は漁業権問題で漁民をまとめる交渉役だった。 だが遺体には複数の打撲痕が認められ、漁師の溺死という不自然さと併せて事件性をうかがわせた。そして遺品にはなぜかキーホルダーがふたつあり、自宅以外にも家があるようだった。 川崎警察署刑事課のデカ長、車谷一人は、ベテラン捜査員たちや新米刑事の沖修平らを叱咤しながら捜査に乗り出す。 矢代は漁師をやめて得た補償金で、夫婦で食堂を始めたが、妻の死によって店をたたみ、いまは次男と暮らしていた。居酒屋やクラブで酒を飲むだけが楽しみだったという。漁業権放棄問題では対立する漁師グループから恨みも買っていたことがわかった。 被害者の足取りを追ううちに、矢代は居酒屋で飲んでいるところに若い女性から電話がかかり、慌てたようにして店を出て行ったことがわかった。 事件が報道されると、矢代に離れの部屋を貸していたという夫婦から川崎署に電話が入った。しかも義理の娘とふたりで借りていたという。 矢代には息子が二人いたが、ともに独身で、義理の娘などはいなかった。 手がかりを得た車谷たちは、不審死事件の背後に横たわる予想外に深い泥沼に足を踏み入れることになるが……

「東大に名探偵はいない」

東大卒&東大生作家による「東大ミステリ」アンソロジー! 収録作 「泣きたくなるほどみじめな推理」 市川憂人 1995年、憧れの従姉を失った私は、彼女の痕跡を探すため東大の文芸サークルに入った。 「アスアサ五ジ ジシンアル」 伊与原 新 地震研に突然届いた1枚のはがき。虹で地震を予知したという「ムクヒラの電報」との関連は。 「東大生のウンコを見たいか?」 新川帆立 東大卒のミステリ作家・帆立は、親友リリーとともに農学部で起きたウンコ盗難事件の犯人を探す。 「片面の恋」 辻堂ゆめ 五月祭の準備中、クラスメートの熱烈な恋を一瞬にして冷めさせた「片面」の意味とは。 「いちおう東大です」 結城真一郎 美しく完璧な妻がまっさきに提示した新居の条件は、「東大が見えるところ」だった。 「テミスの逡巡」 浅野皓生 (東大生ミステリ小説コンテスト大賞受賞作) 卒業生の医師を取材した学生メディア「UTディスカバー」のもとに、彼は人殺しだという告発状が届く。

「九死一生ゲーム 都庁パニック!東京の未来を救え」

02X年東京――。 雷雨、灼熱、豪雪、濃霧……。 大都市をつぎつぎと襲う異常気象。 ある日、市川塁に妹の佳奈からおかしな電話がかかってくる。 『お、お、おにいちゃん、助けて……』 かけてきたのは、東京都庁舎の展望室からだった。 首都の司令塔・東京都庁で、いったいなにが起きたのか!? 原因の解明に乗り出した塁たちは、命がけの九死一生ゲームに挑む!!

「令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法」

通称:令和反逆六法―― 六つのレイワ、六つの架空法律で、現行法と現実世界にサイドキック! 「命権擁護」の時代を揺さぶる被告・ボノボの性行動、「自家醸造」の強要が助長する家父長制と女たちの秘密、「労働コンプライアンス」の眩しい正義に潜む闇……。 痛烈で愉快で洗練された、仕掛けだらけのリーガルSF短篇集。

「怪異学専攻助手の日常 蓮城京太郎の幽世カルテ」

人間の闇から生まれる不思議現象に立ち向かう怪異ミステリー! 東嶺館大学で知る人ぞ知るミステリアスな青年、蓮城京太郎。怪異学を研究している彼のそばには、犬に変化できる陽気な妖怪・梼原遥がいつも寄り添っている。 ある日、人生に悩む折笠亜紀が二人を訪ねてきたことから、波乱の物語が幕を開ける。 聞こえるはずのない声や音に煩わされる女子大生、大学の収蔵庫になぜか現れた稲荷神社の眷属神・白狐……。妖しく不可思議な事件に、京太郎たちが立ち向かう。 怪異を呼び起こすのは、いつだって心に潜む闇――。

「妖怪の遺書、あつめてます」

“遺書”に託された妖の未練、果たします。 妖怪の遺書――それは妖が遺した未練が形として現世に残ったもの。託された人間に、未練に因んだ霊障をもたらす厄介な遺書を受け取ってしまった女子高生・野乃子は、遺書を蒐集する骨董品店の主・茅島に助けられたことをきっかけに、遺書にまつわる事件に関わるようになる。 母子二世代にわたり愛用された鏡に宿った付喪神。長年老夫婦と暮らした猫又。人に想いを寄せる橋の神。 様々な妖が散り際に何を欲し何を願ったのかを、遺書から紐解くあやかし奇譚集。

「鬼妃 ~「愛してる」は、怖いこと~」

ホラーとミステリー、「愛」が融合する異次元の衝撃。 怪談朗読を投稿したら、幼馴染が死にました。 「あんたのせいで、知景は死んだ」動画サイトに怪談朗読を投稿している大学生の亜瑚。幼馴染の葬儀で告げられたのは信じられない一言だった。 投稿した怪談朗読で語った鬼に纏わる村の言い伝え。それは話すと祟られる「忌み話」だったのだ。次々と起こる地獄絵のような惨劇。亜瑚は心身ともに追い詰められていく。やがて彼女は、「鬼妃」と呼ばれる存在にたどり着き……。 全ての裏に隠された驚愕の真実が明かされる時、想像だにしない感情が貴方を襲う。衝撃必至のホラーミステリー。 【第7回カクヨムWeb小説コンテストホラー部門≪特別賞≫受賞作】

「死神の助手はじめました。」

生者に終わりがあるように、死者にも始まりがある 交通事故で意識が戻らないままの彼氏、リュウスケを毎日、見舞いに訪れているシオリの前に、ある日死神が現れる。彼を連れ去ろうとする死神を、シオリは何とかして阻止しようとする。 「この世に留まり怨霊になろうとしている魂を救う手助けをすれば、リュウスケの魂を修復してやる」 死神からの交換条件を受け入れ、シオリはさまざまな事情を抱えた魂と向き合い、成仏させていく。しかしそこにはシオリと彼らを繋げるある真実が隠されていて――。

「答えは市役所3階に 2020心の相談室」

コロナ禍がもたらした、幾つもの「こんなはずじゃなかった」。市役所に開設された「2020こころの相談室」に持ち込まれるのは、切実な悩みと誰かに気づいてもらいたい想い、そして、誰にも知られたくない秘密。あなたなりの答えを見つけられるよう、二人のカウンセラーが推理します。最注目の気鋭がストレスフルな現代に贈る、あたたかなミステリー。

「数学の女王」

強くてかっこいいのに等身大、警察小説の新ヒロインふたたび。 博士号を持つ異色のノンキャリ警察官・沢村依理子は、道警本部の警務部に異動となる。 とある出来事で監察官室に目をつけられている沢村は、これは報復人事ではないかと疑う。 そんな中、新札幌に新設されたばかりの北日本科学大学で爆破事件が発生。 これを機に沢村は突然捜査一課に異動となるが、ただし警務部付ーー果たしてこの人事の意味とは。 一方、爆破事件はいつまで経っても進展がない。まさか北海道でテロ事件が起こったのか。 公安との駆け引きの中で進めていく捜査、しかも沢村は突然班長を任されることに。 新天地でまだぎこちない沢村は、新参者の班長に対して心中複雑な班員たちをどうまとめていくのか。 なかなか実態がつかめない爆破事件の犯人の目的ーーそれは、女性研究者として博士課程まで進み、アカハラによって恋人を亡くすという経験をした沢村だからこそたどり着けるものだった。

「不屈の記者」

『ミッドナイト・ジャーナル』の著者が放つ、渾身の長篇小説 中央新聞の那智紀政は、記者の叔父が残した、謎の建設工事資料の解明に取り組んでいた。叔父は、伝説の調査報道記者と呼ばれていたが、病に倒れてしまったのだ。那智は、仲間たちとともに、叔父の追っていた事件の闇に、少しずつ近づいていくが──。一方、鬼束建設の新井は、日本初の統合型リゾートの工事計画を任され、過去の汚名を返上しようとしていた。だが、新井の周囲には、計画を妨害するような不穏な動きが……。

「優莉結衣 高校事変 劃篇」

「高校事変」、最後のピース。 史上最強の女子高生、優莉結衣。ホンジュラスでメキシコの過激派組織ゼッディウムと死闘を繰り広げた後、日本への帰国の道筋が不明だった結衣は、北朝鮮にいた。父・匡太の後継者、長男・架祷斗との最終決戦を前に、そこでいったい何があったのか――。空白を埋める衝撃の新事実が明らかに! 謎に包まれたかの国での壮絶バトル。点と点が線になり、過酷な宿命を背負ったJKの生き様が浮かび上がる、苛烈なスピンオフ!

「脳科学捜査官 真田夏希 サイレント・ターコイズ」

大人気シリーズ、連続刊行第一弾!サイバー特捜隊に解散の危機が!? 警視庁サイバー特別捜査隊の真田夏希は、自宅のコミュニケーション・ロボットの不気味な動作を体験した。リクエストと異なる暗い音楽を流しはじめ、不愉快な言葉を発したのだ。サイバー特捜隊の本部でも、同様の事象が報告されており、クラッキングの可能性が浮上する。さらに、アルマロスと名乗る者から犯行声明が──。企業を狙った犯罪か、特捜隊への挑戦なのか。夏希たちは、特捜隊の威信にかけて捜査を開始するが……。

「華は天命を診る 莉国後宮女医伝」

好奇心旺盛な新人女医×若き監察官が後宮の病を解き癒す。中華医療ミステリ 女子太医学校を卒業した19歳の新人医官・李翠珠(り・すいしゅ)は、市井の医療院で研修をスタートした。 いずれは地元・南洲に帰り、実家の医院を継ぐつもりだ。 いまだ、世の風潮は女性が職業を持つことへの根強い反発がある。そのため、患者に見下されるなど嫌な思いをすることも少なくなかった。 だが、師匠であるベテラン医官・拓中士は評判の人格者で、翠珠はやりがいに満ち溢れながら仕事をしていた。 ある日翠珠は、懇意にしている薬店に、御史台(監察官)の捜査が入った現場に遭遇する。 調査にやって来た若き官吏・鄭夕宵(てい・ゆうしょう)曰く、数か月前に流産した皇帝の寵妃・河嬪(かひん)の殿舎から堕胎薬が見つかり、薬を盛られて流産した可能性が持ち上がったらしい。 そんな折、第一妃・呂貴妃(ろきひ)が後宮の外部の薬店と取引をしていたことが判明し、彼女に嫌疑がかかっているのだという。 重要参考人としてあわや捕縛されかけた店主を、翠珠は医学的知識を根拠に救う。 その数日後、とつぜん翠珠に後宮への配属替えが命ぜられる! 指導官の先輩女医・晏紫霞(あん・しか)は、花も零れる絶世の美女だった。医術の腕も相当なものらしい。 突如配置換えさせられた理由も不明だし、市井の医院で働きたかった翠珠はがっかりするが、 夕宵や紫霞と関わるうちに、彼らの内面を知り、よき関係を築いていく。 しかし今度は、呂貴妃が体調を崩し、その原因を探ることになった翠珠は、後宮のいざこざに巻き込まれていき――。 後宮にはびこる病を、怜悧でキュートな新米医官が解き癒す。 ページをめくる手がとまらない! 面白さ100%の中華警察医療ミステリ、開幕!

「大江戸奇巌城」

学問好きのちせ、男装の浅茅、阿蘭陀人と遊女の間に生まれたアフネス、お家騒動から逃れた喜火姫、武術に優れた野風――少女たちは徳川12代将軍・家慶が治める御世に偶然出逢った。やがて五人は、摩訶不思議な計画で世界統一を目論む存在と対峙することに!!

「剣狼の掟」

山田浅右衛門の弟子である首斬り人の片桐京之助は、おゆきという女の斬首を任されることになった。おゆきは、女中として奉公していた薬種問屋から二十両を盗んだという。だが、彼女は処刑場で、襟に挿してあった簪を京之助に教え、源次という者を殺してほしいと怒りを露わにした──。京之助は、自ら斬首したおゆきの最後の願いを叶えるため、事件の背後を探りはじめる(「怒りの簪」より)。全5編を収録した珠玉の時代小説。

「記憶の果ての旅」

「ソナンと空人」シリーズ著者が贈る、希望のファンタジー。 みんなで遊んで眠るだけの平穏な毎日をくり返していた「ぼく」。 見知らぬ男に道案内を頼まれたことで、いまの生活のおかしさに加え、あることに気づく。 「自分がだれだかわからない」。 町を出た「ぼく」は旅の仲間たちと出会う。 忘れていたことばと気持ちを思い出すにつれ、世界への疑問は深まるばかり。 旅のおしまいで待ち受けていたものは――。 いまを生きる勇気をもらえるファンタジー。 ※『ぼくは〈眠りの町〉から旅に出た』改題。

「僕たちの月曜日」

別に出世なんてしたくない。自分らしい働き方を見つけるアンソロジー。 局のエースアナウンサー、研修中の医者の卵、冴えないテレビマン、子育てしながら新しい仕事を探す主夫、同僚とのささやかな会話を楽しむ編集者。仕事とプライベートの両立に悩むそれぞれの男性の働き方を描いた、マンガを含む短編5作品を収録。 バリバリ働いて出世を目指すか、自分の時間を大事にするか、本当にどちらかを選ぶことしかできないのだろうか。 今を時めく作家陣による、自分の「働き方」を探すためのアンソロジー。

「バスに集う人々」

バスに乗り、小さな旅を重ねる。そこには出会いと別れ、謎や事件がある。解決するのは家で待つ麗しき元刑事の妻。最大の謎に挑む

「異分子の彼女 腕貫探偵オンライン」

名探偵もテレワーク!? 異才が放つ“王道”の安楽椅子探偵! 61歳の男が介護問題で揉めて妻を殺害――ニュースを聞いたおれは驚愕した。 被害者も加害者も学生時代の旧友。 しかも妻の方は34年前、挙式当日に新郎を殺され、犯人も見つからずじまい。 そして再婚した夫に殺されたというわけだ。 おれは不安な気持ちを吐露したくなり、「リモート相談窓口」に向かうが……(「異分子の彼女」)。 コロナ禍の櫃洗市で発生する奇怪な事件の謎を、公務員探偵がオンラインで鮮やかに解決! 累計40万部突破の腕貫探偵シリーズ、最新作!

「カケラ」

少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言。 美容外科医が真実の行方を追うミステリー長編! 『この作品の中には小さな「私のカケラ」があちこちに埋め込まれていて、湊先生の手によって、とても立派な「根も葉もあるウソ」に育てあげられているのです。』医師 友利新さん推薦!! 美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。有羽を追いつめたものは果たしていったい――。周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編。

「スパイ教室09 《我楽多》のアネット」

フェンド連邦での激闘の後、『灯』に与えられた十四日間の休暇。離島でバカンスを楽しむ少女たちに、クラウスは「最終日前日まで、全員集合してはならない」という謎の指令を下す。そして迎えた再集合の日――そこにアネットの姿はなかった。 島に伝わる海賊伝説、呪われた殺人事件、そしてクラウスの許嫁を名乗る少女との出会い。散り散りに動いた十三日間の記 憶を繋ぎ合わせ、少女たちは消えた仲間の行方を探る。そうして徐々に明らかになる真相は、一人の少女が得た変化の足跡と、次なる任務への予感をはらんでおり……。 『どんどん悪くなる俺様を、それでも好きていてくれますか?』

「枕アイドル」

手段を選ばない地下アイドル VS. 超攻撃的なアンチのデリヘル嬢 アイドル界最大のタブーを描く、とんでもなく下劣な衝撃作! 〝夢のためにおじさんとセックスして何が悪いの?〟地下アイドルの未瑠は、枕営業を使って芸能界の頂点を目指していた。だが、なかなか大役が摑めずに苛立ちを募らせる。一方、デリヘル嬢の樹里亜は、未瑠の〝アンチ〟。ネット上で執拗な中傷を続けるも、全く相手にされないことで徐々に過激な行動をとり始める――。女同士が本性を剝き出しにして全力で潰し合う! アイドル界のタブーを描く、衝撃作。

「いつか、眠りにつく日」

高2の女の子・蛍は修学旅行の途中、交通事故に遭い、命を落としてしまう。そして、案内人・クロが現れ、この世に残した未練を3つ解消しなければ、成仏できないと蛍に告げる。蛍は、未練のひとつが5年間片想いしている蓮に告白することだと気づいていた。だが、蓮を前にしてどうしても想いを伝えられない…。蛍の決心の先にあった秘密とは?予想外のラストに、温かい涙が流れる―。

「空襲の樹」

マッカーサー元帥が日本に降り立った日、外国人の死体が発見された――。焼け野原の東京を舞台に「ワニガメ」と呼ばれた刑事が挑む射殺事件! ラスト3ページ、心に染みる感動ミステリ!!「論創ミステリ大賞」受賞作!

「華国神記1-名を盗られし神は少女となりて」

下級官吏・鄭仲望の前に現れた少女は、神虎を操り、尊大な態度で、自分は《真名》を奪われた神・春蘭と名乗る。名を盗んだのは仲望の兄・玄楽だと主張するが、兄は四年前に死んでいた。 同じ頃、都では妖が良家の子女を襲い殺す事件が発生。禁軍が出勤し、街を守る龍乎も神経を尖らせていた。そんな中、春蘭はある姉妹を助けたことから、仲望ともども思わぬ事態に巻き込まれていき――?

「終わらない男 ~警視庁特殊能力係~」

徳永に恨みを持ち、特能係をスクープしたルポライター、小柳朋子が突如姿を消した。 彼女を拉致した可能性があるという男――『沖縄の聖人』・仲村聖の情報を得た瞬と徳永は、一路沖縄へ飛ぶ。 管轄外のため思うように捜査できない瞬たちは仲村との接触に苦戦するが、美形詐欺師の藤岡大也や元刑事の大原海の協力を得て、仲村邸への潜入を試みる。 瞬の「一度見た顔を忘れない」能力により明らかになる『沖縄の聖人』の正体、そして40年前の未解決事件の真相とは……? 警視庁特殊能力係の事件ファイル、ここに完結!

「もぐら新章 昴星」

システムエンジニアの芦田は、デリヘル嬢のリナに入れ込み、恋仲になる。店に借金のあるリナを連れて島を出ようとした矢先、店のオーナー市島とその部下に捕まってしまう。一週間後、安達竜星の母・紗由美は、部下から出向社員が失踪したと報告を受けた。背景に夜の街との関わりがあることを知った紗由美は、調査に乗り出すが……。

「仮面後宮 女東宮の誕生」

平安末期。 葡萄(えび)病(や)みという謎の疫病が猛威をふるう京の都。 多数の庶民が命を落とす中、宮廷でもまた、東宮(皇太子)三人が立て続けに死亡するという前代未聞の事態が起こり、貴族たちは恐怖と混乱に陥っていた。 そこへ、大斎院(だいさいいん)と呼ばれ、強力な予言力をもつ賀茂の老巫女から神託が届けられる。 大斎院いわく、このたびの疫病の災いは皇族の男子に集中している、そこで次の東宮には一時、皇女を立てるべきである、女東宮がしばらく皇太子の座を守れば、神仏の加護により、皇族男子の死は必ずや止まるであろう──とのことだった。 帝の兄であり、実質的にこの国を支配している上皇、八雲の院はこの神託を受け入れることを決定し、ただちに女東宮の候補となる数人の皇女たちが選び出される。 都から離れた宇治の地で、両親を亡くし、双子の弟である映(はゆる)の宮と、妹の貴(あて)の宮とともに人々から忘れ去られた寂しい暮らしをしていた十六歳の火の宮も、そのうちの一人だった。 女東宮候補となった火の宮を待つ、試練とは―――。

「台湾侵攻8-戦争の犬たち」

台湾の首都台北を囲むように、日台連合軍と中国人民解放軍が睨み合いを続けている。その頃、中国の民間軍事会社S.I.Sの精鋭たちに人民解放軍から指令が下された。 「桃園国際空港の制圧、確保せよ」 折りしも、桃園国際空港の外れでは〈サイレント・コア〉原田小隊が、練度も装備もまちまちな現地の急造兵士を集めた即席混合部隊を組んだところであった……。 〈サイレント・コア〉史上かつてないボリュームで贈る『台湾侵攻』シリーズ。台北に最大の危機が迫る激闘の第八巻!

「鬼の話を聞かせてください」

SNS上の企画「あなたの身に起きた〝鬼〟のエピソードを教えてください」に寄せられた三つの事件。 投稿者あるいは関係者三名の前に現れたのは、ひとりの男だった。桧山は「推理ゲーム」と称して隠された真相を暴いていく。 秘密にしていたことが知られたとき、すがっていたものが壊れた瞬間、優位だと思っていた自らの立場が危うくなったときの表情が見たい――桧山の真の目的はそれだった。

「ボス/ベイカー」

天才錠前師は盗賊を続けるか、パン屋になるか――。友に放った一発の銃弾が男の運命を変える。 どちらの世界の人生を歩んでも結末は、ただひとつ!? 奇妙な並行世界ミステリー、前代未聞の衝撃作が登場!

「審議官」

米軍から特別捜査官を迎えた件で、警察庁長官官房に呼び出された竜崎伸也。審議官からの追及に、竜崎が取った行動とは――(表題作)。 キャリアへの反発心を隠さないベテラン捜査員。手続きばかり面倒な捜査本部立ち上げに抗議しようとするも、新任の竜崎刑事部長はこれまでのキャリアとは一味違うようで……(「専門官」)。 どんな時も原理原則を貫くキャリア・竜崎伸也の周囲で日々まき起こる、本編では描かれなかった9つの物語。 家族や大森署、神奈川県警の面々など名脇役たちも活躍する、大人気シリーズ待望のスピンオフ短編集。 本書のための特別書き下ろし短編も収録!

「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子

疑う隙なんぞありはしない、あれは立派な仇討ちでしたよ。 語り草となった大事件、その真相は――。 ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。新田次郎文学賞など三冠の『商う狼』、直木賞候補作『女人入眼』で今もっとも注目される時代・歴史小説家による、現代人を勇気づける令和の革命的傑作誕生!

「タイタン」

【AIと人類を巡る超巨弾エンタメ小説が文庫化】 今日も働く、人類へ 至高のAI『タイタン』により、社会が平和に保たれた未来。 人類は≪仕事≫から解放され、自由を謳歌していた。 しかし、心理学を趣味とする内匠成果【ないしょうせいか】のもとを訪れた、 世界でほんの一握りの≪就労者≫ナレインが彼女に告げる。 「貴方に≪仕事≫を頼みたい」 彼女に託された≪仕事≫は、突如として機能不全に陥った タイタンのカウンセリングだった――。 アニメ『バビロン』『HELLO WORLD』で日本を震撼させた 鬼才野崎まどが令和に放つ、前代未聞の超巨大エンターテイメント。

「絞首商會」

大正の東京。 秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる 血液学研究の大家・村山博士が刺殺された。 不可解な点は3つ。遺体が移動させられていたこと、 鞄の内側がべっとり血に濡れていたこと、そして、 遺族が解決を依頼したのが以前村山邸に盗みに入った元泥棒だったこと――。 頭脳明晰にして見目麗しく、厭世家の元泥棒・蓮野が見つけた 四人の容疑者の共通点は、“事件解決に熱心過ぎる”ことだった――。

「帰ってきたK2 池袋署刑事課 神崎・黒木」

真面目な神崎、破天荒な黒木。 真逆な2人の最強のバディが帰ってきた! 池袋のアパートでシングルマザーの死体が発見された。 真っ先に現場に駆けつけた神崎と黒木は、残された幼い娘を前に犯人検挙を誓う。 ところが翌日、2人は突然、捜査本部から外されてしまいーー。 西武と東武の百貨店、サンシャインシティに大型家電量販店、そしてオタクの聖地、乙女ロード。 「池袋」だからこそ、起こる事件がある。 「池袋の治安を守るのが俺たちの仕事だ。困っている人がいたら見過ごすわけにはいかないだろ」 この街は、俺たちを眠らせない。

「時空犯」

私立探偵、姫崎智弘の元に、報酬一千万円という破格の依頼が舞い込んだ。依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに千回近くも巻き戻されているという。原因を突き止めるため、姫崎を含めたメンバーは、巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された……。

「試験に出ないQED異聞 高田崇史短編集」

博覧強記の薬剤師・桑原崇の超絶推理が冴えわたる「QED」、 天才高校生の論理パズル「千葉千波の事件日記」、 橘樹雅が神話に隠された敗者の歴史を解く「古事記異聞」。 高田作品の人気シリーズが一冊に詰まった贅沢な短編集。 著者本人の自作解説を収録。 エントリー・モデルとしてもおすすめのお得な一冊。

「みがわり」

ファンを名乗る主婦から、亡くなった姉の伝記執筆を依頼された新人作家の律。その姉は生前の姿形が律と瓜二つだったという。取材のために主婦の自宅を訪れると、娘は驚愕の表情を浮かべ、夫は意味ありげに見つめてきた。伝記を書き進めるうち、依頼主の企みに気づいた律。姉は本当に死んだのかー?孤独な姉妹の、時を超えた愛の物語。

「トモダチデスゲーム 嘘つきは泥棒の始まり」

トモダチゲーム、三戦目。ぼく、久遠永遠がペアを組んだのは、天使のような笑顔の裏で冷酷な心を持つピース。彼女もぼくも、「ご褒美」目当てだ。ぼくたちプレイヤーは、人型ロボットの町、「タウン」に集まった。モニターに現れた黄色いスマイルマーク(=ティーチャー)は言った:「みなさんに挑戦してもらうのは『犯罪ゲーム』でーす!」 これってどういうこと!???

「侵犯 内閣裏官房」

与党の国会議員が失踪した。党幹事長からの命を受けた内閣裏官房の上白河レイらは、議員の足取りを追って沖縄の離島に飛ぶ。防衛省と外務省による暗号解読の結果、島には某国の軍が侵攻してくる徴候が見つかった。自衛隊の部隊が派遣され、残留孤児の子孫が集結、各所で燻る火種が炎上を始める。レイたちは開戦を水際で食い止めるべく奮闘するが…… ついに銃声が鳴り響く!

「残照」

七百以上の城を陥し「神人」と畏怖された不敗の男。 「海に沈む夕日を見たい――」モンゴル軍を率いた漢人武将は、 たった一つの夢を叶えるために地の涯を目指す。 歴史に埋もれた智勇兼備の名将の一生を描く! 中国史上ただひとり、陸路で地中海に達した武将がいた。男の名は郭侃。祖父の代からモンゴルに仕え、攻城戦と砲兵に長けた漢人だった。1253年モンゴル帝国は、イスラム世界の征服とさらなる領土拡大のため「フラグの大西征」を開始。37歳の郭侃は、15万の蒙古軍部隊長として西方遠征の途についた。新兵器「回回(フイフイ)砲」をひっさげ、瞬く間に各地を陥落させる。だがエジプトを前に、隻眼の猛将バイバルスが立ちはだかり……。

「市松師匠幕末ろまん 黒髪」

駕籠屋「瓢屋」の三女であるおりんには三味線で身を立てるという密かな夢があった。そのために師事する市松師匠は腕前はもちろん、その名の通り人形のように白く整った顔をした絶世の美女で、おりんの憧れの的。だが、ある日の稽古帰り、忘れ物を取りに稽古場へ戻ったおりんは想像だにしない事態を目にする……。謎が謎を呼ぶシリーズ第一弾!!

「十日えびす <新装版>」

感涙必至。 ひとりは辛いけど私には分かり合える家族がいる。 泣いて笑ってささやかな明日の希望を願う 母と義娘の人情時代小説。 紆余曲折の末、幼馴染みの錺職人の後添えになった八重。やっとつかんだ幸せも束の間、夫が急逝し義理の子たちに家を追い出されてしまう。唯一、仲の良い義娘のおみちと小間物屋を始めるが、一難去ってまた一難、引っ越し先には岡っ引きも手を焼く猛女お熊がいたからたまらない。しかも、継子が無心に現れ――ささやかな幸福を求めて泣き笑う人情時代小説の決定版。

「葬り屋 私刑捜査」

与党民自党長老の松永輝光が自宅近辺で射殺された。首相退任後も政財界に隠然たる力を及ぼし、長きにわたって国家を私物化してきた松永を、ついに亡き者にしたのは政敵か、反社か、それとも――尽きぬ容疑者に捜査は難航。凶悪犯罪の首謀者を独断で処刑する権限を持つ、警察庁直属の極秘捜査官・仁科拓海に真相究明の密命が下った! 右翼、過激派、公安、闇社会を揺さぶる破天荒な捜査の末、意外な真相が!

「花人始末 椿の花嫁」

江戸で相次ぐ無差別の人殺し。手口は様々で、骸の傍には必ず一輪の白椿が置かれていた。阿片を手がかりに下手人に迫る、植木屋の花恵と活け花の師匠・夢幻。しかし花恵の父が襲われ、罠にかかった夢幻は瀕死に。人を操り、裏で糸を引く正体不明の敵を炙り出すために計画したのは、花恵と夢幻の祝言だった。花を一途に愛する二人の活躍が光る最終巻。

「香港陥落」

1941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた―― 元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞のダブル受賞作『名誉と恍惚』を凌ぐ、傑作長篇。

「若さま同心 徳川竜之助【十三】-最後の剣<新装版>」

悩み苦しむ市井の人々を助けるために、自ら封印していた風鳴の剣を解き放った徳川竜之助。新たな覚悟を胸に、竜之助は同じく新陰流に伝わる秘剣雷鳴の剣の遣い手である徳川宗秋との対決の時を遂に迎える。徳川の名を冠するもの同士で行われる死闘の果てに、竜之助が見る新たな時代の景色とはー?傑作時代小説シリーズ新装版、感動の最終巻!

「ワーキングガール・ウォーズ」

三十七歳、未婚、入社十四年と十ヵ月。だけど、それがどうした?総合音楽企業の企画部係長・墨田翔子。仕事は出来る。収入もそこそこ。でも対人関係はちょっと…。仕事に疲れ、ある日ふと思い立ったオーストラリア旅行。そこで出会った二人の女性との奇妙な友情を力にして、翔子は、オフィスに渦巻く悪意や嫉妬と闘いつづける。働く女性のリアルな本音と弱音。

「十津川警部捜査行 怪しい証言」

今井明子は認知症予防も兼ね、彦根城の観光ボランティアをしていた。 その日、明子は男女5人組みを案内したが、1人の女性が行方不明に。 しかし、グループは最初から4人だったといって、翌日、明子の前に消えた女性が現れ、あれは悪戯だったという。 1週間後、東京・月島の冷凍倉庫でその女性の他殺体が発見された。 捜査に当たった十津川警部が絞り込んだ容疑者には完璧なアリバイがあり、十津川は犯人逮捕に老婦人の記憶にすべてを賭けることにしたのだが……。

「夫は泥棒、妻は刑事22 泥棒は世界を救う」

女子高生が大統領を狙撃した!?  邪悪な陰謀から世界を守れ! 元祖ユーモアミステリ シリーズ第22弾。 来日中のN国大統領が狙撃された!  犯人として逮捕されたのはまさかの女子高生。 今野淳一の元同業者・草野広吉の孫娘だった。 祖父が元泥棒で前科者だからと 犯人扱いされてしまったらしい。 「泥棒のどこがいけないっていうのよ!」 ――誤認逮捕を明らかにした刑事の真弓は、 真相を追い始める。 そこへジャーナリストの 江口のぞみが現れて……。 ある政治の思惑で世界が動き始めた!

「警察庁私設特務部隊KUDAN エレウシス・プラン」

テロなどの未曾有で凶悪な犯罪を起こる前に処理するため、警察庁で秘密裡に組織された〈KUDAN〉。元公安の橋本泉南のもと、集うメンバーは様々な技能を持つが法律ギリギリなヤツら。そんな彼らの活躍に、ネットを駆使して犯罪を起こし、それを賭け事にして、巨額を儲ける〈INCO〉にとっては、目障りとなっていた。そこで〈INCO〉のメンバーのひとりは、怪しげな教義を信奉している教団が擁する少女たちの暗殺集団、それにアメリカの怪しい組織ばかりか、日本の政治団体と手を組み、〈KUDAN〉を消そうと仕掛けてきた。 追いつめられていく〈KUDAN〉は、日本を巻き込んだ大規模な陰謀に、どう立ち向かうのか? 書下し痛快アクション最終巻!

「浪人若さま 新見左近 決定版 【十】 江戸城の闇」

貞享元年八月、世を震撼させる事件が起きた。 江戸城本丸御殿で、大老堀田正俊が、若年寄の稲葉石見守に斬り殺されたのだ。 前代未聞の凶事に幕閣内に不穏な空気が漂う中、稲葉の後釜となる若年寄の座をめぐる争いが起こり、有力な候補の一人だった旗本の本間大和守が暗殺される。 幕府が揺れる状況を憂えた左近は、本間暗殺の黒幕を突き止めるべく動くのだが──。葵一刀流が悪を斬る! 最強の傑作王道シリーズ、決定版第十弾!

「ふたり道 父子十手捕物日記」

茶を商う砂栖賀屋が押し込みに入られたという報せがあり、南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介と中間の勇七が駆けつける。家人、奉公人とも皆殺しの凄惨な現場では、鉄板が貼りつけられた蔵の扉が四つ斬りに割られており、さらにかすかにおしろいの残り香が…。下手人はとてつもない遣い手の女なのか?好評シリーズ第十七弾!

「怪異の掃除人・曽根崎慎司の事件ファイル 生ける炎は誰が身を喰らうか」

オカルト関連のフリーライターをしている曽根崎慎司は、警察でも手に負えない名状しがたい難事件を取り扱う「怪異の掃除人」。彼のもとでアルバイトをしている竹田景清は、そんな不可解な事件に巻き込まれていく――。街中で見つかる切り取られた指。中毒性のある真っ黒なタバコ。体の一部が取られる夢。そして、生ける炎を信仰する宗教団体。狂気に呑み込まれてしまえば、終わり……。闇の底から這い寄る怪異に立ち向かう、ホラーサスペンス開幕です。

「ドールハウスの惨劇」遠坂八重

舞台は鎌倉にある名門・冬汪高校。 同高二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに、生徒や教師から依頼を受け、思ってもみない方法で解決を図る”学内便利屋”として活動している。その名も「たこ糸研究会」。会長は蓮司、副会長は麗一。取り壊しの決まっている古い校舎の一角が、ふたりの部室にして”事務所”だった。 ある日蓮司は、道を歩けばスカウトが群がり学内にはファンクラブすら存在する超絶美少女、藤宮美耶という同級生から、ある依頼を受ける。 その依頼とは――。 蓮司と麗一が依頼を引き受けたがゆえ、惨劇の幕は開く! 舞台は、鎌倉に佇む白亜の豪邸。ふたりは特異な家族にまつわる、おぞましい事件の真相をひもといてゆく。 新進気鋭の著者が放つ、渾身のミステリー!

「神々の宴: オーリエラントの魔道師たち」

罪を犯さぬ人などいようか 罪を赦すことなく、そのまま抱いてこそ魔道師なのだ 市井に生きる魔道師たちの生き様を描いた文庫オリジナル短編集 巻末にコンスル帝国の神々に関する資料を付す 本の魔道師ケルシュが町で拾った少年は、狐に似た獣を連れていた──「ジャッカル」、生命の魔道師が向き合うことになった過去の亡霊とは──「ただ一滴の鮮緑」など5編を収録。自らのうちに闇を抱え、ときに迫害を受け、人々の欲望の澱(おり)を引き受けながら、賞賛を浴びることもない、そんな市井(しせい)に生きる魔道師たちの姿を描いた短編集。巻末に、コンスル帝国の神々の系図を付す。

「3分で仰天! 大どんでん返しの物語」

シリーズ累計120万部突破! 宝島社の大人気「ショートショート」シリーズの中から“最後の1行”“最後の1ページ”であっと驚くどんでん返しの物語だけを集めた傑作選、第2弾です。 「チーム・バチスタ」シリーズの海堂尊、「岬洋介」シリーズの中山七里、「珈琲店タレーラン」シリーズの岡崎琢磨、『元彼の遺言状』の新川帆立、『木曜日にはココアを』の青山美智子など、ベストセラー作家が勢揃い!

「祝祭のハングマン」

法律が裁けないのなら、他の誰かが始末する。 司法を超えた復讐の代行者――それが〈私刑執行人(ハングマン)〉 現代版〝必殺〟ここに誕生! 警視庁捜査一課の瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父と暮らす。ある日、父の同僚が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。さらに別の課長が駅構内で転落死、そして父も工事現場で亡くなる。追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない……。疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海(とかい)が現れる。彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走った――。

「ある愛の寓話」

原点回帰にして到達点。猫、犬、馬、人形など、異質な存在との交歓によって導かれるカタルシス、圧倒的な熱量をはらんだ作品集です。

「名探偵のままでいて」

かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は、七十一歳となった現在、幻視や記憶障害といった症状の現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。 しかし、小学校教師である孫娘の楓が、身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻すのだった!   そんな中、やがて楓の人生に関わる重大な事件が……。【2023年・第21回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】

「書楼弔堂 待宵」

舞台は明治30年代後半。鄙びた甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやって来て、坂下の鰻屋に徳富蘇峰が居て本屋を探しているという。 なんでも、甘酒屋のある坂を上った先に、古今東西のあらゆる本が揃うと評判の書舗があるらしい。その名は “書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。 思想の変節を非難された徳富蘇峰、探偵小説を書く以前の岡本綺堂、学生時代の竹久夢二……。そこには、迷える者達が、己の一冊を求め“探書”に訪れる。 「扠(さて)、本日はどのようなご本をご所望でしょう――」 日露戦争の足音が聞こえる激動の時代に、本と人とのを繋がりを見つめなおす。 約6年ぶり、待望のシリーズ第3弾!

「ふたつの星とタイムマシン」

あの頃のあの人にもう一度、会いたい。 少し不思議なできごとが、思いもよらない結末へとあなたをいざなう。ひとつひとつの物語を大切に読みたいショートストーリー集。 ●美歩が、あの頃のあの人にもう一度会うために乗り込んだタイムマシン(過去ミライ)、 ●広文君の気持ちが知りたい、でも知るのも怖い(熱いイシ)、 ●超能力で時間を操る中学生・大道がテレビ番組に出演することになり・・・(自由ジカン) ●一ノ瀬が会社で、ここではない何処かへと念じたら・・・(瞬間イドウ)など全7編。

「北斗」

現代日本の警察官、江戸時代へ跳ぶ……!? 山口北斗は交番勤務の警察官。ある日「不審者が暴れている」という通報を受け、北斗が文京区の小石川植物園に駆けつけると、そこには袴姿で日本刀を振り回す謎の男がいた。時代錯誤もはなはだしいコスプレ不審者を確保しようとした北斗は、そのまま男と共に植物園の池に落ち――ハッと気づくと、そこは見知らぬ場所だった。謎の地にたどりついた北斗が一番最初に知り合ったのは、若武者姿の初音という女性。彼女は言う。 「ここは小石川養生所。つい最近、八代将軍徳川吉宗さまによって作られた、誰でも受け入れる診療所さ」 そう。どういう運命のいたずらか、北斗は吉宗のいる時代へとタイムスリップしてしまったのだ。 元いた現代へ戻る方法もわからぬまま、江戸の町へ飛ばされて途方に暮れる北斗だが、わずかに救いもあった。それは現役警察官ゆえに剣道のたしなみがあり、父や兄が医者なので、ケガの応急処置や病気に対する知識が一般人より豊富なこと。それを活かして、小石川養生所の手伝いをすることになったが、ここでさらに問題がひとつ。なんと北斗の顔は、ときの将軍・吉宗とうりふたつだというのだ……。時をかける警察官の運命や如何に!?

「耳袋秘帖 南町奉行と犬神の家」

とある神社で殺しが起きた晩、神社の狛犬が別の犬の像に置き換わった。「犬神の家」と噂される武家屋敷との関わりに南町奉行が迫る。

「希望のカケラ 社労士のヒナコ」

社労士4年目のヒナコのもとに、家具会社のワンマン社長から、男性社員の育休申請の相談が持ち込まれた。古い価値観の社長にヒナコは困惑。そればかりか、転職サイトに「育児休業を申請したが男性は無理だと断られた」と書き込みがあったことがわかり……(代表作)。労務問題×ミステリー、人気シリーズ第3弾! 

「陰陽師 鼻の上人」

妙法寺の僧、善智内供の悩みは、顎の下まで垂れ下がる、赤く腫れた長い鼻だ。 ある時、蘆屋道満が連れて来た女童が、その鼻を吸って吐き出せば、 九十九匹の色とりどりの虫が出てくる、出てくる。 道満いわく「百に、あと一匹足りぬ」。 シリーズ百本目を寿ぐ、神と人と眷族の優しい物語。 

「鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ」

主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることになります。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。 本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。

「冷たい誘惑」

「私は拳銃を構える。恐怖にひきつった顔を思い描くだけで、胸のもやもやが晴れていく」―。久しぶりの同窓会で、歌舞伎町に流れ、家出少女から受け取った包みの中身はなんと拳銃。なぜか主婦は警察に届けない。日常に倦んだ市井の人々を狂気に変えていくコルトの魔力。巧みな構成で魅了する連作短篇集。 

まとめ