春は新たなスタートや出会いの季節。そんな季節にぴったりな本を、代官山蔦屋書店がセレクトした「春をイメージする本」からご紹介します。
桜が舞う情景を描いた辻村深月の作品や、新しい始まりを感じさせる恩田陸の名作、青春の痛みを紡ぐ住野よるなど、多彩な作品がラインアップ。この春、心を動かす1冊を見つけてみませんか?
春 の訪れを感じるおすすめ本20選|代官山蔦屋書店セレクト
1. 『サクラ咲く』辻村深月
「春にぴったりの心温まる物語。人とのつながりが新たな季節を感じさせてくれる一冊。」
2. 『ツナグ』辻村深月
「死者と再会できる使者の物語。後悔や感謝、さまざまな感情が胸に刺さる感動作。」
3. 『象の消滅』村上春樹
「象が忽然と姿を消す奇妙な世界。春樹ワールドの不思議な余韻が楽しめる短編集。」
4. 『回転木馬のデッド・ヒート』村上春樹
「どこか非日常的な短編が集まった一冊。春の柔らかい陽射しの中で読んでほしい作品。」
5. 『重力ピエロ』伊坂幸太郎
「家族の絆と過去の謎に挑むミステリー。春の新生活に、前を向きたくなる名作。」
6. 『三月は深き紅の淵を』恩田陸
「一冊の小説を巡る謎と驚きの展開。春の始まりにぴったりの知的なミステリー。」
7. 『麦の海に沈む果実』恩田陸
「閉ざされた学園を舞台に繰り広げられる、甘美で不穏な物語。春の夜長にぜひ。」
8. 『不連続の世界』恩田陸
「記憶と現実が交錯する世界で繰り広げられるミステリー。春らしい不思議な余韻が残る。」
9. 『何者』朝井リョウ
「就職活動を描いたリアルな群像劇。春の新生活に読むと考えさせられる青春小説。」
10. 『きみは赤ちゃん』川上未映子
「育児というテーマを通して語られる日常のドラマ。春の柔らかな気持ちで読める一冊。」
11. 『春のこわいもの』川上未映子
「春らしい温かさの中に潜む”怖さ”を描いた短編集。日常の裏側にゾクっとする作品。」
12. 『君たちは今が世界』朝比奈あすか
「高校生の青春と葛藤を描いた群像劇。春の新たな出会いを感じさせる物語。」
13. 『卒業』東野圭吾
「加賀恭一郎シリーズの原点。春らしい別れと再出発のテーマが印象的なミステリー。」
14. 『卒業』重松清
「別れと成長が描かれる青春小説。春の切なさと温かさが詰まった作品。」
15. 『青くて痛くて脆い』住野よる
「大学生の友情と裏切り、成長を描いた物語。春のスタートに考えさせられる一冊。」
16. 『Another』(上下)綾辻行人
「春の新学期に訪れる恐怖の連鎖。読むほどにゾクゾクする学園ホラー。」
17. 『Another 2001』綾辻行人
「『Another』シリーズの続編。新たな展開が春の夜を震えさせる!」
18. 『はなとゆめ』冲方丁
「与謝野晶子の人生を描いた物語。春の生命力を感じさせる歴史小説。」
『サクラ咲く』辻村 深月
塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを? やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。
『ツナグ』辻村 深月
死者は、残された生者のためにいるのだ。一度だけ、逝った人との再会を叶えてくれるとしたら、何を伝えますか――。死者と生者の邂逅がもたらす奇跡。心に染み入る感動の連作長編小説。
『象の消滅』村上 春樹
1993年Knopf 社で編集、出版された短篇選集『The Elephant Vanishes』は英語圏で好評を博し、ロング・セラーとなっている。その日本語版がついに刊行! 英語版から著者みずから翻訳を試みた、新バージョンの「レーダーホーゼン」など初期短篇17作品。更にNew Yorkerデビュー当時を振り返る書下ろしエッセイも収録した話題作。ニューヨーカーに選ばれ、世界で読まれ、日本に再上陸した初期短篇の数々。アメリカデビュー当時を語るエッセイなど話題満載の短篇集。
『回転木馬のデッド・ヒート』村上 春樹
「それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。それは定まった 場所を定まった速度で巡回しているだけのことなのだ。どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。誰をも抜かないし、誰にも抜かれない」人生という回転木馬の上で、人は仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートをくりひろげる。事実と小説とのあわいを絶妙にすくいとった、村上春樹の8つのスケッチ。
『重力ピエロ』伊坂 幸太郎
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
『三月は深き紅の淵を』恩田 陸
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に2泊3日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、10年以上探しても見つからない稀覯本(きこうぼん)「三月は深き紅の淵を」の話。たった1人にたった1晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。
『麦の海に沈む果実』恩田 陸
北の果ての湿原の、青い丘に佇む修道院跡。そこに、世間から隔絶された学園がある。お金持ちばかりの、そして事情持ちばかりの生徒たちのなかに転入した理瀬は、「二月の転校生」という伝説があることを知る…。
『不連続の世界』恩田 陸
妻と別居中の多聞を、三人の友人が「夜行列車で怪談をやりながら、さぬきうどんを食べに行く旅」に誘う。車中、多聞の携帯に何度も無言電話が・・・・・。友人は言った。「俺さ、おまえの奥さん、もうこの世にいないと思う。おまえが殺したから」(「夜明けのガスパール」)他4篇、「月の裏側」の塚崎多聞、再登場。恩田陸のトラベルミステリー!
『何者』朝井 リョウ
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。
『きみは赤ちゃん』川上 未映子
35歳で初めての出産。それは試練の連続だった!つわり、マタニティーブルー、分娩の壮絶な苦しみ、産後クライシス、仕事と育児の両立…出産という大事業で誰もが直面することを、芥川賞作家の観察眼で克明に描き、多くの共感と感動を呼んだ異色エッセイが待望の文庫化。号泣して、爆笑して、命の愛おしさを感じる一冊。
『春のこわいもの』川上 未映子
感染症が爆発的流行を起こす直前、 東京で6人の男女が体験する、甘美きわまる地獄めぐり。ギャラ飲み志願の女性、深夜の学校へ忍び込む高校生、 寝たきりのベッドで人生を振り返る老女、 親友をひそかに裏切りつづけた作家……
かれらの前で世界は冷たく変貌しはじめる。
これがただの悪夢ならば、目をさませば済むことなのに……
『君たちは今が世界』朝比奈 あすか
「文ちん、やれるよな?」人気者とつるむようになってから、文也は自分がクラスの中心にいるような気分がする。担任の幾田先生は地味で怖くないし、友達と認定してくれるみんなと一緒にいるのが一番大切だ。ある日、クラスを崩壊させる大事件に関わってしまうまでは――。(「みんなといたいみんな」)
今の自分は仮の姿だ。六年生の杏美は、おとなしい友人の間で息をひそめて学級崩壊したクラスをやりすごし、私立中学に進学する日を心待ちにしている。宿題を写したいときだけ都合よく話しかけてくる”女王”香奈枝のことも諦めているが、彼女と親友同士だった幼い記憶がよみがえり……。(「こんなものは、全部通り過ぎる」)
学校も家庭も、子どもは生きる世界を選べない。胸が苦しくなるような葛藤と、その先にある光とは。
2020年、難関中学校の入試問題に数多く取り上げられた話題作に、文庫でしか読めない特別篇「仄かな一歩」を加えた決定版!
『卒業』東野 圭吾
7人の大学4年生が秋を迎え、就職、恋愛に忙しい季節。ある日、祥子が自室で死んだ。部屋は密室、自殺か、他殺か?
心やさしき大学生名探偵・加賀恭一郎は、祥子が残した日記を手掛りに死の謎を追求する。しかし、第2の事件はさらに異常なものだった。茶道の作法の中に秘められた殺人ゲームの真相は!?
『卒業』重松 清
「わたしの父親ってどんなひとだったんですか」ある日突然、十四年前に自ら命を絶った親友の娘が僕を訪ねてきた。中学生の彼女もまた、生と死を巡る深刻な悩みを抱えていた。僕は彼女を死から引き離そうと、亡き親友との青春時代の思い出を語り始めたのだが――。悲しみを乗り越え、新たな旅立ちを迎えるために、それぞれの「卒業」を経験する家族を描いた四編。著者の新たなる原点。
『青くて痛くて脆い』住野 よる
人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。――それから三年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。
『Another 』(上下)綾辻 行人
『Another 2001』綾辻 行人
多くの犠牲者が出た1998年度の〈災厄〉から3年。
春から夜見北中三年三組の一員となる生徒たちの中には、3年前の夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。
〈死者〉がクラスにまぎれこむ〈現象〉に備えて、今年は特別な〈対策〉を講じる想たちだったが、ある出来事をきっかけに歯車が狂いはじめ、ついに惨劇の幕が開く!
相次ぐ理不尽な“死”の恐怖、そして深まりゆく謎。
〈夜見山現象〉史上最凶の〈災厄〉に、想と鳴はどう立ち向かうのか――!?
『はなとゆめ』冲方 丁
なぜ彼女は、『枕草子』を書いたのか――。28歳の清少納言は、帝の妃である17歳の中宮定子様に仕え始めた。華やかな宮中の雰囲気になじめずにいたが、定子様に導かれ、その才能を開花させていく。機転をもって知識を披露し、清少納言はやがて、宮中での存在感を強める。しかし幸福なときは長くは続かず、権力を掌握せんとする藤原道長と定子様の政争に巻き込まれて……。清少納言の心ふるわす生涯を描く、珠玉の歴史小説!