
世界には、私たちの想像を絶するような暮らしが数多くあります。極端な環境、貧困、治安状態など様々ですが、それでも人間はそこで命を紡いでいます。
テレビ東京の深夜番組に、そんな土地を訪ね、そこで生きる人たちが何を食べているのか記録し続ける番組があります。
番組の担当ディレクターが4つのエピソードを軸にまとめたルポルタージュ本です。
Contents
ハイパーハードボイルドグルメリポート
「ヤバい世界のヤバい奴らは何食ってんだ!?」「食の現場にすべてが凝縮されている」テレ東深夜の単発番組としてスタートしながら、“他じゃ絶対にありえない”その内容で視聴者に衝撃を生んだ人気番組が書籍化。人食い少年兵・マフィア・カルト教団……。何が正義で何が悪か、“ヤバい”と“ふつう”の境界線とは―――。
圧倒的な貧困、裏社会、宗教
グルメという冠がついているからといって、食リポ番組ではありません。罰ゲームのようにゲテモノ料理を味わうエンタメでもなく、軸は社会派、いわば超硬派なドキュメンタリーです。
取材の記録をまとめた書籍を読みました。著者の観察眼と筆力に圧倒されました。ヤバい人とは人間の存在そのものが露出している人です。人に対するリスペクトが響いてきました。
— フルタニケンジ@動画制作者 (@kenfru3) July 19, 2020
この本のエピソードはどれもヤバくて興味深い話だけど、リベリアとケニアの圧倒的な貧困には”こんな世界があったのか”という言葉しかない
— ハクモクレン (@white_magnolia2) July 28, 2020
地獄はあの世か絵本の中にあると思っていたけど自分が生きる世界に現実として存在しているとは思わなかった#ハイパーハードボイルドグルメリポート#上出遼平 pic.twitter.com/mFRxPCmkxu
おお、ハイパーハードボイルドグルメリポートの番外編がyoutubeで見れる..
— しらつか (@shira_tsuka_) July 24, 2020
??「人肉は甘いが、人を食うと足は浮腫み、腹は不自然に膨らむ。食った奴は皆死んだ。」 pic.twitter.com/9Bxufzsb9D
上出遼平「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を読んだ。
— Yuzu (@Yuzu94195073) July 22, 2020
内戦が起きた国の元人喰い兵士、ロシアの宗教の街、台湾マフィアの宴会、ヤバい奴らの食の現場。「食」から「生きること」が伝わってくる一冊。テレビの方は見ていないが、活字からでも強く感じられた。#読書 #読書好きと繋がりたい
日本のように治安が行き届いた国は世界に数えるほどしかありません。世界で暮らすの大半の人々は何かしら安全を保障されない世界で生きています。
その人たちも私たちとおなじ人間。つまり何かを食べないと生きていけない人たちです。番組の企画は食べることではなく、食べるために生きる人に寄り添うこと。
危険を覚悟でその人たちの懐に入り込んでいくところに、テレビの残された秘境はあるように思えてきます。
著者の上出遼平さんとは
上出遼平(かみでりょうへい)1989年東京都生まれ。テレビディレクター・プロデューサー。早稲田大学を卒業後、テレビ東京に入社。「ハイパーハードボイルドグルメリポート」シリーズの企画、演出、ロケも撮影、編集まで番組制作の全過程を担う。