新入社員の心得として読む「左ききのエレン」

左ききのエレン
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

『進撃の巨人』や『呪術廻戦』を押さえて、国内の漫画クラウドファンディングプロジェクトとして最も支援を集めたマンガがあります。

それが『原作版 左ききのエレン』です。

左ききのエレン

『左ききのエレン』は広告業界で働き始めた新人デザイナーの成長譚です。ウェブ版に注目した少年ジャンプがリメイク版として連載し、人気に火が付きました。

左ききのエレン|かっぴー|cakes(ケイクス)

『左ききのエレン』は、「朝倉光一」という天才に憧れた一人の男が、「エレン」という才能と出会ったことではじまる、さまざまな才能をもったクリエイターの群像劇です。

2016年3月24日から2017年9月21日まで『cakes』上にて連載され、同年10月7日からリメイク版が『少年ジャンプ+』にて連載中。大手広告代理店を舞台にした群像劇が描かれます。

原作版はウェブ上でしか読むことができませんでしたが、それを出版化しようというプロジェクトです。集まった額は5,368万円。その再編集単行本が発売されます。

原作版『左ききのエレン』(ナンバーナイン)再編集単行本発売記念トーク&サイン会 かっぴー × nifuni × 小林 琢磨 | 本屋で.com

【左ききのエレン】“原作版”と“リメイク版”どっち読むべきか問題。|かっぴー(漫画家)|note

どちらを読むべきかについては著者のかっびーさんの記事が参考になります。社会をこれから担う若者たちのリアルを知る上で参考になります。

新卒は組織にとって役に立つ存在

「左利きのエレン」の画像検索結果

物語の舞台は華やかな広告業界。地味なサラリーマンの仕事とは違った世界でもがき苦しむ若者の日常が描かれます。

物語のストーリーがはっきりしていることに加え、現場のリアルが丁寧に書き込まれているので読者層も同世代にとどまりません。

したがって様々な読み方ができるのが作品の特徴です。

「新卒で入社したときの最初のつらさをくぐり抜ける考え方」という論評をしたのは起業家のけんすうさんです。

新卒に期待されているのは、個人の成果ではないんです。何を求められているかというと・・・
– 組織の暗黙知などを質問することによって、言語化されていく
– 新卒に教える事によって、業務の知識が深まる
– 未熟な新卒をマネジメントすることで、マネジメント能力があがる
– 新卒に業務を任せて、失敗させて、それをカバーすることで、組織の練度があがる
– 組織メンバーの目が、新卒の課題に向かいやすいのでチームビルディングになる
– 新卒がいることで、上のメンバーたちの対立が減る
– 組織の常識が固まりつつあるところを、まっさらな知識で壊す
などだったりするんです。

新卒で入社したときの最初のつらさをくぐり抜ける考え方|けんすう

社会に出たばかりの新人が、自分の存在意義に疑問を感じて迷うのは今も昔も変わりません。自分の力を信じることは最も大切なことですが、客観的に自分の姿を見ることもまた必要です。

必要なのは壁にぶつかったときのしのぎ方です。 というメッセージが自分を支えてくれる作品です。

第二部スタート

第二部「左ききのエレン HYPE」が、3月28日(木)からcakesで連載スタート。 第一部から8年後の2019年、主人公の前に再び「左きき」の影が現れます。 刮目して読め。