全国の本好きが愛読する本とコミックと娯楽のマガジン「ダ・ヴィンチ」。毎年年末の楽しみが読書家の声が集結した大特集「BOOK OF THE YEAR」です。
2023年10月〜2024年9月に発行された小説のランキングが発表されました。
- ダ・ヴィンチ 2025年1月号が選ぶ小説ランキング
- 1位「成瀬は信じた道をいく」 宮島 未奈
- 2位「地雷グリコ」青崎有吾
- 3位「冬期限定ボンボンショコラ事件」 米澤穂信
- 4位「狐花 葉不見冥府路行」京極 夏彦
- 5位「ここはすべての夜明けまえ」間宮 改衣
- 6位「死んだ山田と教室」金子 玲介
- 7位「なれのはて」加藤 シゲアキ
- 8位「シャーロックホームズの凱旋」森見登美彦
- 8位「海を破る者」今村 翔吾
- 10位「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。6―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―」永野水貴
ダ・ヴィンチ 2025年1月号が選ぶ小説ランキング
1位「成瀬は信じた道をいく」 宮島 未奈
成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!? 読み応え、ますますパワーアップの全5篇!
2位「地雷グリコ」青崎有吾
ル系JK。実はとんでもない頭脳の持ち主。グリコにじゃんけん、だるまさんがころんだなど、誰もが知ってる遊びにルールが加わり知的ゲームの騙し合いが展開される。
3位「冬期限定ボンボンショコラ事件」 米澤穂信
交通事故で入院中の主人公。小市民をめざす彼が思いめぐらしたののは、三年前、同じ場所で
同級生が巻き込まれた交通事故のことだった。15年ぶりの新作。シリーズ完結編。
4位「狐花 葉不見冥府路行」京極 夏彦
美しき死人は誰が為に現れたのか? 作事奉行の娘・雪乃の前に現れた、この世のものとは思えない美しさを持つ萩之介。彼岸花の着物を纏う彼は、”この世に居る筈のない男”だった。この幽霊騒動を知った雪乃の父・上月監物は、過去の因縁と関わりがあるのではないかと疑うが……。絡まりあった謎を解きほぐすため、武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が”憑き物落とし”へと乗り出す。京極堂の曾祖父が相対する、悲しい真実とは――。
5位「ここはすべての夜明けまえ」間宮 改衣
いやだったこと、いたかったこと、
しあわせだったこと、あいしたこと、
一生わすれたくないとねがったこと
◇老いない身体を手に入れた彼女の家族史
2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。
かいていったらなっとくできるかな、わたしは人生をどうしようもなかったって。
6位「死んだ山田と教室」金子 玲介
夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。
7位「なれのはて」加藤 シゲアキ
作者不明の一枚の絵。イベント事業部に異動になった元記者の主人公は展覧会の開催のため謎の作者を追い始める。戦前戦後と油田開発に携わった一族の悲劇が明らかになる。
- テーマが多少散在しすぎている感はあるが、面白かった。
- 現代の進行と過去を語る真実の並び等、先を読ませるよく出来たミステリだったと思います。
- 謎が一つ一つパズルが解けるように解決していき、最後に過去のことが迫力とともに明かされて思わずため息をついた。
8位「シャーロックホームズの凱旋」森見登美彦
舞台はヴィクトリア朝京都。
洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!?
- 京都を右往左往する登場人物たちの可笑しくも哀しい様に笑った。聖なる怠け者の破綻でスランプに陥ったという作者の苦悩が想像できた。これはモリミーの凱旋でもある。
- 途中のどんでん返し等あり、最後まで不思議な話だった。
- ヴィクトリア朝京都を舞台にしたシャーロック・ホームズと言われれると、なんじゃそら!?と思わず声に出てしまうが森見登美彦が書いたとあれば読まずにはいられまい。
8位「海を破る者」今村 翔吾
なぜ、人と人は争わねばならないのか?
日本史上最大の危機である元寇に、没落御家人が御家復興のために立つ。
かつては源頼朝から「源、北条に次ぐ」と言われた伊予の名門・河野家。しかし、一族の内紛により、いまは見る影もなく没落していた。
現在の当主・河野通有も一族の惣領の地位を巡り、伯父と争うことを余儀なくされていた。
しかしそんな折、海の向こうから元が侵攻してくるという知らせがもたらされる。いまは一族で骨肉の争いに明け暮れている場合ではない。通有は、ばらばらになった河野家をまとめあげ、元を迎え撃つべく九州に向かうが……アジア大陸最強の帝国の侵略を退けた立役者・河野通有が対峙する一族相克の葛藤と活躍を描く歴史大河小説。
10位「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。6―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―」永野水貴
「あなたはもう、ただの師じゃない――」
この脆く曖昧で心地の良い関係が崩れていこうとしている。決定的に。弟子の毅然とした視線に絡め取られながらウィステリアは思った。二人だけの異界での師弟関係が、元の世界に戻って変わらないわけがない。わだかまりを残して、王都へ戻るロイドと別れを告げる。彼には求婚した王女・アイリーンが待っていると言い聞かせつつ、当面の間はベンジャミンの弟夫妻のところに身を潜めることに。一方、はるか遠くで《未明の地》を巡って大きな渦が生まれようとしていてーー? あなたへの想いを胸に、今だけは別々の場所へ。孤独な元令嬢×天才肌の貴公子の師弟恋愛ファンタジー第6巻!
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 ダ・ヴィンチ 2025年1月号が選ぶ小説ランキング を書きます。※本ページにはPRが含まれます