【順位】 本格ミステリ 2025 ベスト10 国内編ランキング

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 本格ミステリ を書きます。※本ページにはPRが含まれます

――「あぁ、やっぱりミステリって最高だな」と思える傑作たち。

いやぁ、2025年もね、出ましたよ!「本格ミステリ」ってやつが。

もうね、読んでて「え?うそでしょ!?」って声が出ちゃうようなやつ。ほんとに勘弁してほしい。でも最高。

今日はですね、「2025年版本格ミステリ・ベスト10」を紹介していきたいと思います。

ただ単に「この本がいいです」って並べるだけじゃなくて、読んでて思わずニヤけた瞬間とか、胸をぎゅっとつかまれた場面とか、そういう“読んでほしい理由”をぜんぶぶっちゃけます。

本格ミステリ 2025 ベスト10 国内編ランキング

1位「地雷グリコ」青崎有吾

トップはやっぱりこれ。

都立頬白高校の文化祭を舞台にした「愚煙試合」。名前からしてちょっと不穏でしょ?でも中身は…子どもの遊びを徹底的に大人の頭脳戦に変えた、とんでもない心理ゲーム。

「地雷グリコ」や「坊主衰弱」なんて、誰でも遊んだことあるゲームなんですよ。でも、これが青崎有吾の手にかかると、もう手に汗握るバトルに変貌する。例えば「グリコ」の一歩を踏み出すかどうか、その小さな選択ひとつで勝敗が決まる瞬間――読んでる自分まで足がすくむ。

主人公・真兎のセリフに「相手がどう考えるかじゃない、どう考えると思わせるかだ」ってのがあるんですけど、これを読んだ瞬間、背筋に電流走りましたね。心理戦の醍醐味ってこういうことだなぁって。

ル系JK。実はとんでもない頭脳の持ち主。グリコにじゃんけん、だるまさんがころんだなど、誰もが知ってる遊びにルールが加わり知的ゲームの騙し合いが展開される。

2位「ぼくは化け物きみは怪物」白井智之

もうタイトルからして怖いでしょ。でも、白井智之っていう人はね、「怖い」じゃ済まないんです。

この短編集、いきなり小学生探偵がクラスメイトの襲撃事件を追う話から始まるんですけど、ページめくるたびに「いや、待って…え、ここでそうなるの?」って感情を置き去りにされる。

特に「大きな手の悪魔」。これはね、人類が“知性”を試される場面が出てくるんですけど、その結末の冷酷さたるや…読み終えた後しばらく放心しました。

怖いけど、美しい。醜悪なのに無垢。白井智之って、ほんと容赦ないんですよ。でもそれがたまらない。

クラスメイト襲撃事件を捜査する小学校の名探偵。滅亡に瀕した人類に命運を託された“怪物”。郭町の連続毒殺事件に巻き込まれた遊女。異星生物のバラバラ死体を掘り起こした三人組。見世物小屋(フリークショー)の怪事件を予言した“天使の子”。凶暴な奇想に潜む、無垢な衝動があなたを突き刺す。白井智之は容赦しない。

3位「六色の蛹」櫻田智也

いやぁ、これはね…読んでて涙がにじんだ。

エリ沢泉っていう昆虫好きの青年が、いろんな事件に出会っていく連作短編集なんですけど、とにかく温かい。推理で事件を解くんだけど、それ以上に「人の心を解きほぐす」みたいな話ばっかりなんです。

例えば「赤の追憶」。少女が季節外れのポインセチアを欲しがるんですけど、その理由を泉が推理していくんです。真相にたどり着いたときの、あのじんわりくる感じ…。ミステリなのに人の優しさで泣ける。

青年が主人公。6色の色をテーマに虫大好き人間の主人公が解く事件の鍵。人間の奥に潜む善意と本性。温かな余韻に包まれる連作短編集。

4位「伯爵と三つの棺」潮谷験

舞台は18世紀ヨーロッパ。もうこれだけでワクワクしません?

三つ子が容疑者で、誰が父親を殺したか分からない。証人はいるのに全員「顔が同じで分からない」って言う。現代みたいにDNA鑑定も指紋もない時代ですよ。もうね、「論理だけで犯人を突き止めろ!」って作者に挑まれてるような感覚。

D伯爵の推理がまた気高いんですよ。論理と人間性がせめぎ合う展開は、フランス革命後の価値観の揺らぎとリンクしていて、読みながら「推理小説って歴史小説にもなれるんだ」って震えました。

フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。
容疑者は「四つ首場」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。
DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか?

5位「永劫館超連続殺人事件」南海 遊

はい出ました、“館もの”。しかも“タイムループ”。そして“魔女”。全部盛り。

妹が密室で殺されるんですけど、魔女の「死に戻り」で一日前に戻る。そこでまた殺される。また戻る。この繰り返しで真相に迫っていくんですけど、もう読んでるこっちの頭もぐるぐる回る。

一番ゾクッとしたのは、魔女リリィが「私の目を、最後まで見ていて」って言う場面。いやいや、泣かせにくるなよって思った瞬間、また血が流れる。心臓に悪いけど最高。

「私の目を、最後まで見つめていて」
そう告げた『道連れの魔女』リリィがヒースクリフの瞳を見ながら絶命すると、二人は1日前に戻っていた。
母の危篤を知った没落貴族ブラッドベリ家の長男・ヒースクリフは、3年ぶりに生家・永劫館(えいごうかん)に急ぎ帰るが母の死に目には会えず、葬儀と遺言状の公開を取り仕切ることとなった。
葬儀の参加者は11名。ヒースクリフ、最愛の妹、叔父、従兄弟、執事長、料理人、メイド、牧師、母の親友、名探偵、そして魔女。
大嵐により陸の孤島(クローズド・サークル)と化した永劫館で起こる、最愛の妹の密室殺人と魔女の連続殺人。そして魔女の『死に戻り』で繰り返されるこの超連続殺人事件の謎と真犯人を、ヒースクリフは解き明かすことができるのかーー
『館』x『密室』x『タイムループ』の三重奏(トリプル)本格ミステリ。

6位「サロメの断頭台」 夕木 春央

夕木春央、ついにきたな…って感じ。

大正時代を舞台に、元泥棒と画家が謎を追うんですけど、事件がどれも「美術」と絡んでる。盗作、贋作、戯曲『サロメ』を模した連続殺人。美と死がごっちゃになって、息が詰まるほど耽美的。

例えば、舞台女優が最後に「私の顔を描いて」と呟くシーン。これがね、物語全体をひっくり返す意味を持っていて、ページ閉じたあともしばらく頭から離れなかった。

全ての謎が解けるとき、『サロメの断頭台』が読者を待つ。
天才芸術家の死、秘密を抱えた舞台女優、盗作事件に贋作事件、そして見立て殺人。大正ミステリを描き抜く『方舟』著者の本格長編。
油絵画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れて、祖父と縁のあったオランダの富豪、ロデウィック氏の元を訪ねた。
美術品の収集家でもあるロデウィック氏は翌日、井口のアトリエで彼の絵を見て、「そっくりな作品をアメリカで見た」と気が付いた。
未発表の絵を、誰がどうして剽窃したのか?
盗作犯を探すうちに、井口の周りで戯曲『サロメ』に擬えたと思われる連続殺人が発生してーー

7位「少女には向かない完全犯罪」方丈貴恵

これはもう、設定がズルい。

両親を殺された少女と、幽霊になった犯罪者がタッグを組んで「完全犯罪」に挑むんです。少女が言うんですよ。「幽霊も子供も一人じゃ何もできない。でも一緒なら、大人にはできないことができる」って。

いやぁ、背筋がゾワッとしました。二人が繰り出す“子供ならではのトリック”がまた鮮やかで、「こんなの思いつかないだろ」って叫びたくなった。

れた少女・音葉に出会う。
彼女は、出会い頭に彼に斧を叩き込んで、言う。
「確かに、幽霊も子供も一人じゃ何もできないよ。
でも、私たちが力を合わせれば、大人の誰にもできないことがやれると思わない?」
天井に足跡の残る殺人、閉じ込められた第一発見者、犯人はこの町にいる。

8位「黄土館の殺人」 阿津川辰海

大晦日の地震で孤立した屋敷、そこで起きる連続殺人。はい、クローズドサークル大好き人間にはたまりません。

外では交換殺人を持ちかけられる男、内では助手・田所が命をかけて推理する。この“二重構造”がめちゃくちゃ面白い。

特に、地震で館が揺れた直後、静まり返った廊下で最初の悲鳴が響く場面。震災の恐怖と殺人の恐怖が同時に襲ってきて、ページをめくる手が止まりませんでした。

地震による土砂崩れで滞在する荒土館に閉じ込められた田所と三谷の2人。そこで起きる惨劇。頼みの綱の葛城はいない。果たして2人は生き残れるか。館四重奏シリーズ第3作目

9位「冬期限定ボンボンショコラ事件」 米澤穂信

〈小市民〉シリーズ、ついに完結。15年ぶり。泣くでしょ、これは。

小鳩くんが交通事故に遭い、病院のベッドで目覚める。そこに小佐内さんからの「犯人を許さない」というメッセージ。もうね、この時点でファンは涙目ですよ。

「小市民」を目指す二人が、最後に選んだ道。静かな雪景色の中で解き明かされる真相は、あまりにほろ苦くて、でも美しい。チョコレートの甘さと苦さを同時に味わうような読後感でした。

交通事故で入院中の主人公。小市民をめざす彼が思いめぐらしたののは、三年前、同じ場所で
同級生が巻き込まれた交通事故のことだった。15年ぶりの新作。シリーズ完結編。

10位「案山子の村の殺人」楠谷 佑

雪に閉ざされた村、あちこちに立つ案山子。そして毒矢が刺さった案山子。いや、怖すぎでしょ。

現場は「雪の密室」。足跡がない。村人たちは皆どこか影を抱えていて、村全体が不気味な舞台装置になっているんです。

読んでて一番ゾワッとしたのは、夜の雪原に並んだ案山子の影が月明かりに揺れる場面。ここでまた殺人が起きるんですけど、映像的な恐怖と論理的な推理が両立していて、「あ、これぞ本格」って思いました。

案山子だらけの宵待村で、案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し、ついに殺人事件が勃発する。現場はいわゆる雪の密室の様相を呈していた――。“楠谷佑”のペンネームで活動する合作推理作家の大学生コンビが謎に挑むシリーズ第一弾。本格推理の俊英が二度に亙る〈読者への挑戦状〉を掲げて謎解きの愉しみを満喫させる、渾身の推理巨編! 

  • 巧緻で美しいロジック
  • トリックや動機に関してはちょっと無理がある
  • 限界集落が舞台で、ゆる~いクローズドサークル設定で、多彩な村の人物描写も丁寧だし、語り口もスムーズ。

まとめ

2025年の本格ミステリはね、とにかく「多彩」でした。

心理戦あり、タイムループあり、歴史あり、青春あり。どれも「論理」で解き明かす爽快感があって、でも心の奥に何かを残していく。

もし「どれから読めばいいの?」って聞かれたら、僕は迷わず『地雷グリコ』を推します。でもね、どれを選んでも「本格ミステリってやっぱり最高だな」って思えるはずです。

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