閉所の闇【海外編】 密室ミステリー 6選

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 密室ミステリー を書きます。※本ページにはPRが含まれます

密室ミステリー とは

密室ミステリーは、施錠された部屋などの「密室」で起こる殺人事件の謎を解く話です。犯人がどこからも出入りできないはずの場所で犯行を行い、読者はその不可能性を解き明かします。

「死と奇術師」(2023)トム・ミード

1936年、ロンドン。高名な心理学者リーズ博士が、自宅の書斎で何者かに殺されているのが発見された。現場は密室状態。凶器も見つからず、死の直前に博士を訪れた謎の男の正体もわからなかった。この不可能犯罪に、元奇術師の探偵ジョセフ・スペクターが挑む。

  • 犯人が分かってみると動機に無理があるような気もするが、この袋とじミステリ、手に取るだけでワクワクして楽しかった。
  • 本格ミステリの雰囲気たっぷりで、設定といい文章といい好きだなあ。
  • 記述として不親切なところと親切な所どちらもあるので、何とも言えない部分がある。

「黄色い部屋の秘密」新訳版(2015)ガストン・ルルー

真夜中、令嬢の寝室から助けを求める悲鳴と銃声が響いた。居合わせた父親らがただ一つの扉を打ち破って部屋に入ると、令嬢は昏倒し、部屋は荒らされ、黄色の壁紙には大きな血染めの手形が残されている! だが部屋は完全な密室で、犯人の姿はどこにもなかったのだ! 18歳の少年記者ルールタビーユが、この怪事件に挑む! 密室ものの嚆矢として、常にオールタイムベストの上位に名を連ねる名作中の名作ミステリが、最新訳でここに登場! 

  • 王道ミステリー。城で襲われる令嬢。密室&消失の謎。うん、普通に面白かった。
  • ミステリ的には粗があったり、少し情報の後出しが目立つかなぁと。それでも法廷でのルールタビーユの推理という演出はめちゃくちゃ良い。
  • 登場人物も少なめでキャラクターも立っていますし、人間ドラマもあって、やや冗長で読むには時間がかかったけれども飽きはしませんでした。

「そして誰もいなくなった」新訳版(2010)アガサ・クリスティー

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく! 強烈なサスペンスに彩られた最高傑作! 新訳決定版! 

  • 1939年の作品というと、日本では昭和14年。戦前にこの作品が発表されたということに驚きを感じつつ、映像化作品を見て、結末を知っていても、充分に楽しめる。
  • 演劇のような設定なのに圧倒的な没入感と臨場感。一人ずついなくなる緊張感。あとがきにもあったが、過不足のない、必要にして十分な描写。長年親しまれてきたミステリーの最高傑作というのもうなずける。
  • 一行一行じっくりと読み進めていくのがあまりにも楽しい。今までに経験したことのない鳥肌級の読書体験であった。

「最後の審判の巨匠」(2005)レオ・ペルッツ

突如鳴り響いた二発の銃声、密室状態のあずまやで発見された瀕死の俳優は「最後の審判」という謎の言葉を残して事切れた。新たな犠牲を求めてウィーンの街を徘徊する「怪物」の正体とは? 第一次世界大戦前のウィーンを舞台に展開される、全篇、悪夢の中を彷徨うような異色幻想ミステリ。都筑道夫、鮎川哲也らの言及でも知られる伝説的作品。

  • 論理性にやや欠けるが、ミステリーとしても面白く読めた。

「三つの棺」新訳版(2014)ジョン・ディクスン・カー

ロンドンの町に静かに雪が降り積もる夜、グリモー教授のもとを、コートと帽子で身を包み、仮面をつけた長身の謎の男が訪れる。やがて二人が入った書斎から、銃声が響く。居合わせたフェル博士たちがドアを破ると、絨毯の上には胸を撃たれて瀕死の教授が倒れていた! しかも密室状態の部屋から謎の男の姿は完全に消え失せていたのだ! 名高い〈密室講義〉を含み、数ある密室ミステリの中でも最高峰と評される不朽の名作が最新訳で登場!

  • 超凝ったトリック見せてやんよ!という作者の気概を感じる推理小説。
  • 密室・足跡のない積雪などの不可能犯罪は古典的ながら、読後はカタルシスがあり大満足です。
  • 新訳だし、と甘く見ていたら結構読みにくい。

「ユダの窓」(2015)カーター・ディクスン

メアリとの結婚を認めてもらおうと、アンズウェルは彼女の父、エイヴォリーを訪ねる。通された部屋で、エイヴォリーが作ったウィスキーソーダを口にしたアンズウェルは、気を失ってしまった。そのあと目が覚めると、なんと!エイヴォリーは矢で胸を突かれて絶命していた!しかも、部屋には二人以外誰もいないし、ドアも窓も施錠された完全な密室状態だった。

  • ほぼ全編にわったっている法廷劇という構成からトリックの前にプロットの面白さで読ませる内容になっていた。
  • 本作品は結末まで退屈な海外ミステリとは違い、起承転結の「承」がとにかく素敵。どんどん読ませたくなる魔法をかけられたかのようにページをめくってしまいました。
  • トリックそのもの、『ユダの窓』の正体も楽しめたが、法廷ドラマ感も大いに楽しめた。卿のキャラが良い。

まとめ

閉所ミステリーの話題作をご紹介しました。
いずれも評判がよく、読みごたえのある小説ばかりです。この記事を参考に、自分に合った1冊を選んでください。

Amazonには「Amazonチャージ」というサービスが用意されています。この「Amazonギフト券 チャージタイプ」に現金でチャージすると、Amazonポイントが還元されるのがポイント。
例えば、プライム会員が現金で1度に10万円チャージすると、2,500円相当のAmazonポイントが貯まります。さらにプライム会員は通常会員よりも還元率が高くなります。
Amazonチャージを使って本を買うとポイントが還元された分だけ実質的な値引きになります。
Amazonギフトカード チャージタイプ(直接アカウントに残高追加)
クレジットカードで決済するよりも、あらかじめ現金で「Amazonギフト券 チャージタイプ」でチャージしておく方がお得です。