漫画好きの有志が推す マンガ大賞 2024

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 マンガ大賞 を書きます。※本ページにはPRが含まれます

マンガ大賞は、書店員を中心とした有志による選考員・実行委員が「人にぜひ薦めたいと思う漫画」をコンセプトにして選ぶマンガ賞です。選考対象は、前年の1月1日から12月31日に出版された単行本の内、最大巻数が8巻までの作品です。

大賞「君と宇宙を歩くために」泥ノ田犬彦

勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみなヤンキーの小林。ある日彼のクラスに変わり者の宇野が転校してくる。小林が先輩から怪しいバイトに誘われているところを宇野に助けられ、その出来事をきっかけに2人の距離は縮む。宇野のことを知れば知るほど彼の生き方に惹かれ、自分も変わろうと行動する小林だったが…。「普通」ができない正反対の2人がそれぞれ壁にぶつかりながらも楽しく生きるために奮闘する友情物語。

  • 人より苦手なことがあっても、諦めずにそういう時どうするか考えていくことが大事、というメッセージを読み取りました。
  • 出てくる人みんな不器用で、苦手なことが多くて、相手のことが良くわからない人たちが、周りの人・自分のことを理解する(してもらうため)に何ができるかを一生懸命考えて生きていく人達の物語。
  • 宇野くんのノートに書かれている「悔しくても泣くのは家に帰ってからにする」って言葉に胸がギュットする。正反対に見える二人が友情を育んでいく姿にもほっこり。

2「黄泉のツガイ」荒川弘

山奥の小さな村落で暮らす少年のユルは、野鳥を狩り、大自然の中で静かに暮らしていた。しかしユルの双子の妹のアサは、何故か村の奥にある牢の中で「おつとめ」を果たしているという。それはまるで幽閉されているかのように…。穏やかな村に浮かぶ不自然な謎、この村に隠された秘密とは一体…!?未曾有のツガイバトルここに開幕!!

  • 二体一対の異形の存在「ツガイ」とその主「ツガイ使い」が強大な力を求めて暗躍する物語。
  • いったい何が描かれているお話なのか、毎回よく分からないまま全力疾走に伴走している思いで、ゼーハー言って読み終える。いつも通り速い展開で面白さが持続しています。今後の展開が楽しみ。
  • 子どもにも分かりやすいのに、毎回手を抜いてない複雑なキャラクター造形、設定。基本的にダークなファンタジーを笑いとともに今回も楽しむことができた。

3「神田ごくら町職人ばなし」坂上暁仁

「金なんざどうだっていい。心意気の話さ。わかるだろ?」ただひたすらに、ひたむきに……
桶職人、刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官。
伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く歴史的傑作。

  • 本当に絵のうまさが職人技の繊細な仕事をズシッと伝えてくるんだよね。職人ワールドに夢中になりました。うーん、すごいなぁ。
  • とにかく絵のディテールがビックリするほど細かく、よほど細かく調べたのだろうという著者のマニアぶりに感じ入るし、何度も眺めていられる作品。
  • 江戸時代の職人って一部を除いて男性社会で女性は就かせて貰えても名前が表に出ない場合が多かったそうで。こちらの作品では女性が頭(かしら)や弟子を持っていて意表を突かれた。

4「平和の国の島崎へ」瀬下猛、濱田轟天

幼少期に国際テロ組織LELに拉致され、戦闘工作員となった男・島崎真悟。
30年の時を経て組織からの脱出に成功した彼は、故郷である日本に帰ってくる。
島崎は新天地で”平和”な暮らしを手にできるのか――。

  • 退役軍人のPTSDというと現代日本ではほとんど無縁のテーマだけど、世界では現在進行形の問題。
  • 島崎の「そのだいじな「誰か」をもうきずつけずに生きていきたいな」という願いはカウントダウンからして無理なんだろうなと想像できてしまうのが悲しい。
  • 島崎が平和の国の日本になじんでいくたびに、なんだかぐっときてしまう。このまま日本にいられたらいいのだけど。

5「ダイヤモンドの功罪」平井大橋

運動の才に恵まれた綾瀬川次郎は何をしても孤高の存在。自分のせいで負ける人がいる、自分のせいで夢をあきらめる人がいる。その孤独に悩む中、“楽しい”がモットーの弱小・少年野球チーム「バンビーズ」を見つける。みんなで楽しく、野球を謳歌する綾瀬川だったが…。

5「天幕のジャードゥーガル」トマトスープ

後宮では賢さこそが美しさ。13世紀、地上最強の大帝国「モンゴル帝国」の捕虜となり、後宮に仕えることになった女・ファーティマは、当時世界最高レベルの医療技術や科学知識を誇るイランの出身。その知識と知恵を持ち、自分の才能を発揮できる世界を求めていたファーティマは、第2代皇帝・オゴタイの第6夫人でモンゴル帝国に複雑な思いを抱く女・ドレゲネと出会う──。

7「正反対な君と僕」阿賀沢紅茶

元気いっぱいだけど周りの目を気にしてしまう鈴木は、自分の意見を言える物静か男子・谷くんに絶賛片思い中。だが周りの目が気になって普通に接せず、いつも谷くんにダル絡みばかり…。しかしある日勇気を出して、一緒に帰ろうと誘ってみたところ…!? 共感マックスの等身大ラブコメ、開幕!!

8「環と周」よしながふみ

家族、恋、友情……さまざまな関係性で綴られる“好きのかたち”。 ――現代編 中学生の一人娘が同級生の女の子とキスをしているのを目撃して動揺する妻。実は夫にも、かつて同級生の男の子を好きになったことがあった。 ――明治時代編 大切な“お友達”になった女学生の環と周。周の縁談が決まり二人は離れ離れに……。 ――70年代編 病気で余命わずかと知った環は、同じアパートに住む少年と出会い交流が始まる。 ――戦後編 復員兵の周は元上官の環と再会し、闇市で一緒に店を始めるが、環には秘密があった。 ――江戸時代編 周の夫を斬った相手は、幼馴染みの環だった。仇討ちのため再会したことから、二人の運命が変わり始める。

8「ひらやすみ」真造圭伍

生田ヒロト、29歳、フリーター。定職なし、恋人なし、普通ならあるはずの?将来の不安も一切ない、お気楽な自由人です。そんな彼は、人柄のよさだけで、仲良くなった近所のおばあちゃん・和田はなえさんから、タダで一戸建ての平屋を譲り受けることに。そして、山形から上京してきた18歳の従姉妹・なつみちゃんと2人暮らしを始めました。しかし、彼の周りには生きづらい“悩み”を抱えた人々が集まってきて…

10「ファミレス行こ。」和山やま

大学1年生の岡聡実くんは、東京で「普通の大人」になるべく学業に勤しんでいた。
しかし、ひょんな出来事から始めた、深夜のファミレスのアルバイトをきっかけに
奇妙な縁は、再びめぐり始める。バイト先のファミレスに現れるマンガ家・北条先生、
マンガオタクでバイトの先輩・森田さん、そして、あの夏の日に出会ったヤクザ・成田狂児など、個性豊かなメンツが聡実くんの日常に関わってきて……。