こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
本を読む理由はネタ探しのため。そんな生活をはじめたのは放送局に入ってからのことでした。文学や学術書といったかっちりとした本というよりは、著者の経歴や取り上げられたテーマが目新しいものを中心にざっと目を通すような読書でした。
ヒントを求める本探しが、私の読書体験を支えてきたといえます。
その経験からようやく見えてきたのが「読み終わった後なにか新しい気づきを得られる本」はいい本であるということ。中に書かれていることの99%は周知の事実であっても1%でも役に立つことが書いてあれば良い本であるということです。
今日開いたこの本は、スイスの作家が書いた自己啓発書です。52の項目をたてて人生をよりよく乗り切るための方法が書いてあります。
Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
書かれているのは5~6分で読み切れるサイズの思考法。生き方のヒントです。団子のように小さく丸めて書かれたスタイルは人によっては断片的に映るかも知れませんが、スキマ時間を使って読みすすめるにはちょうどいい仕様だと思います。
なかでも興味を引いたのがこの提言です。
- 良質な本だけを2度読む
- 質問に即答しない+分からないことは分からないと回答し、無理に答えを探して発言する必要はない
「二度読み」も「即答しない」も、すでに実践していることなので、私にとっては取り立て新しい提言ではありません。
ではなぜ興味を引かれたかというと、初めて評価してくれる本に出会ったから。それまで自分が実践していたことは自己流で、たまたまそうしていただけだったからです。
質問されてもムリに答えない。わからないことはわからないという。簡単なように見えて実は難しい。わからないと答えると「バカではないのか」と受け取られるのではないかと、おびえていた時期がありました。
しかしそれは自分を偽るものだということが分かりました。「わからないことは分かりません。調べます」と言えばよかったのです。
放送番組でもおなじこと。わからないことは聞けばいいのです。番組は結果が全て。取材や撮影の段階で知ったつもりになると大失敗が待っています。
むしろ、分からない点はなぜそうなのかと聞いて廻った方がいいのです。聞くことによって新しい事実や物の見方が見つかるのです。
いわば、同じ事を考えている人に出会い、正当に評価される経験が新しかったからなのです。評価されることによって、私の中にあったモチベーションに火がついた気持ちになりました。
自己啓発本は、本を読んで実践しないことには本を読んだ価値はありません。読んだ気になってカラダを動かさないと知識が血肉にならないからです。ところがこの本は自分が実際カラダを動かしていることに対して光りを当て、もっとよく動かすための提案をしてくれました。
肩の荷が下りるようなアドバイス満載の本です。
週刊ダイヤモンド
2019.06.13号のランキングです。
- メモの魔力
- FACTFULNESS
- 父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
- 学びを結果に変えるアウトプット大全
- 超効率勉強法
- Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
- 1分で話せ
- 嫌われる勇気
- アウトルック最速仕事術 年間100時間の時短を実現した32のテクニック
- トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ
Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
複雑な世界を生き抜くための、鮮明なる指針!
この複雑な世界を生き抜くために、
私たちは、何を指針にすればいいのか?
「よい人生」とはいったいどういうものなのか?
古代の伝統的なモデルから最新の心理学研究の結果、
ストア派をはじめとする哲学や、バリュー投資家の思考まで、
膨大な研究結果をひもときながら、
「よい人生」を送るための52の思考法を本書で明らかにする。