
会社勤めをしながら副業をうまくやるにはどうしたらいいか悩みますよね。私もそうでした。会社によっては兼業や副業を禁止しているので、ルールに抵触しないか自己責任で決断しなければならないからです。
とはいえ、副業やフリーランスといった「ダブルワーク」はこれからの日本では避けて通れない働き方になるはず。最近読んだ本の中でヒットだなと感じた本をご紹介します。
Contents
知識経験ゼロからのフリーランス働き方相談所

◆「働き方」「お金」「営業」「保険」「契約」…
働き方/お金のプロが、フリーランスのあらゆる悩みにお答えします!
生きていく・食っていくために絶対必要なことが、この1冊で全部わかる。
- これまでは会社の保険に入っていたけれど、会社を辞めたら今度はなんの保険になるのかわからない。
- どこに行って何を手続きをしたらいいかわからない。
- 会社を辞めた後、フリーランスを始めるまでの間、ハローワークの給付をもらいたい場合どうしたらいいかわからない。
- フリーランスでもらう報酬の決め方がわからない。
フリーランスの働き方について書かれた本はたくさん出ていますが、「そこんところがもっと知りたい」という答えが書いてある本 はそんなに多くありません。
この本は、ビジネスコンサルタントで社会保険労務士の著者が、ダブルワークを始めた人が直面する問題を、障子の桟(さん)に積もったほこりを取り除くように答える非常にわかりやすく、中身の濃い本です。
興味深いのは、ナイトビジネスで働く人も読者になることを想定して描かれている点。だけが読んでもわかるように、切れのいい四コマ漫画も使うことでなす会になりがちな労働の知識をかみ砕いて解説しています。
給与と報酬の違いってわかりますか。給与は「労働の対価」なのに対して、報酬は「契約に基づいて支払われるもの」です。
業務遂行の責任を負う契約が委託で、100%の仕事の完成と成果や成果物が強く求められるのが請負です。請負は成果物に対する責任が重いのですが、手離れが良いという利点があります。なお、継続的な業務は委託で、単発での仕事は請負になります。仕事を受ける側ならなるべく業務委託契約の方が有利です。
こうした知識を頭に入れておくだけで作戦が立てやすくなりますよね。
副業と兼業のポイント
これから副業をはじめようと考えている若い人が知っておくべきなのが服務規程の話。
例えば多くの会社が定めている兼業禁止の規定。兼業はOKでも注意が必要な事柄がありますが、本書では具体的に兼業のポイントが書かれています。
勤務以外の時間や休みの日を使った就労について。最近の判例では「就労義務のない就業時外あるいは休日であれば、他社で就労した場合であっても、労働に支障がなければそこまでは拘束することはできない」
兼業はOKでも、兼業内容によっては注意する必要があります。勤務先での業務を、その会社を通さずに自分自身や自分と関係のある会社と取引してしまうのはアウト。これは闇営業に当たります。
自分を高く売るには
年齢を問わないのが仕事とお金の話。良い仕事を取るには世間が自分に寄せる信頼度を上げることが早道であり王道であるということは納得できます。
受託する仕事内容と投下する時間、自分のスキルを照らしあわせ、自分が事業として「イケる」と思うかの価格が自分の値段です。
ポイントは見積書を作ること。税込みか否かまで書き込み、価格設定を明確にすること。投下時間に対する報酬額で自分の首が閉まらないようにすること。
安い価格で受注すると仕事が雑になります。雑な仕事は悪い評価に繋がり、下がった評価は挽回できず、客離れにつながります。
そのため本来価格を提示した上で割引を明記して請け負った仕事を自分の実績として紹介できるという条件を交渉材料にするなど戦略と設計を立てることが大切です。
まとめ
会社員ではなくなったので、れっきとしたフリーランス。定年後も引き続き業務委託契約を結んでもらい仕事を続けています。
金のこと、営業のこと、契約のこと。全て自分で考えなければなりません。
もちろん確定申告対策は万全の姿勢で臨むつもりです。そのため会計ソフトのfreeeを使って税務署に開業申請をして、ついでに青色申告も行いました。
フリーランスというと、若い人がなるものと決めつけてはいけません。定年後の年金をやりくりして知恵が問われます。
そのためには知識を集め自分で理論武装することで生きていくフリーランスに学ぶべきところが大きいと痛感しました。