WordPressの 記事削除 の目安とSEO対策4選

ブログを伸ばすため、毎日記事を積み上げてきました。

3年かけて書いた記事はおよそ1200。

しかし最近になってアクセス数が伸びなくなりました。

記事を見直したところ次のような問題が見つかりました。

  • 検索順位が圏外に消えたままの記事がある
  • 表示回数は多いのにクリックされない(CTRが低い)記事がある
  • サイトのテーマからずれた内容の記事がある
  • リライトするだけの意味がない古い記事がある

そこで思い切ってリライトに取り掛かり、不要な記事を削除することにしました。

記事の効果的な見直し方法をまとめました。

WordPressの 記事削除 の目安とSEO対策4選

さて、本題に入る前に注意してほしいことがひとつあります。

それはやみくもに記事のリライトや削除をはじめないこと。

なぜかというと、記事の評価にはある程度の時間が必要だからです。

開設したばかりのサイトは検索エンジンに評価されません。

記事は、検索順位が安定するまでに、約3〜6ヶ月ほどはかかるといわれています。

なので、サイトの見直しは記事数がある程度たまり、アクセス数が安定してきたところで見直すのが無難です。

また、運営する立場に立つと、ある程度余裕のある記事数があった方が削除に踏み切る決断がしやすくなります。

闇雲に記事をリライト・削除するのではなく方向性を見極めた上で計画的に進めるのがポイントです。

削除・リライトの方向性が決まったら、次の手順で作業にとりかかりましょう。

  • 削除対象記事を見極める方法
  • WordPress から記事を削除する方法
  • リライトする方法
  • 記事の削除後にやること

削除対象記事を見極める方法

読まれていない記事を放置したままにすると、検索エンジンの評価が下がります。

読まれていない記事が多いと、Googleからユーザーの役に立たないサイトだと評価されます。

なので、評価を高めたければ読者に読まれるサイトにしなくてはなりません。

予算もパワーもない個人サイトでできることは専門性を高め「特化サイト」を目指すことです。

特化サイトをめざす

「特化サイト」とは特定の視聴者を想定して書かれたサイトのことです。対して、幅広い視聴者むけに書かれたサイトを「雑記サイト」といいます。

特化サイトは、扱うテーマが限定されるため、好きなことを書いてバズったり、幅広い読者を確保したりすることは期待できません。

しかし、読者の満足度を高める記事を提供していくことでコアなリピーターを増やすことは可能です。

例えるなら雑記サイトは雑貨店の経営。特化サイトは横丁のスナックバーのようなものです。

前者は大量の客を集客し続けなければならないのに対し、後者は少ない顧客でも長い商売を続けられるのがポイントです。

なので、特化サイトを育てるにはここでしか手に入らない情報やサービスを絞って提供することを目指しましょう。

記事を見極める4つの基準

SEO効果を上げるには成績が上がらない記事を見つけ出すことが最重要です。

削除対象として検討したい記事は次のようなものです。

  1. アクセス数のわりにクリックが低い記事
  2. 検索順位が50位以下の記事
  3. 公開後3年たった記事
  4. 内部リンクがなくテーマ的にも関連性がない記事

このような記事を洗い出し、最優先で対策します。

①アクセス数のわりにクリックが低い記事

アクセス数の割にクリックが伸びない記事とはCTRの数値が低い記事です。

CTRの数値から検索で読者の目に入っているけどクリックされない記事がわかります。

問題は、見出しや概要欄の工夫で乗り切れるかもしれませんが、極端に低い成績は無理して上げる意味がないかもしれません。

②検索順位が50位以下の記事

検索順位の低い記事は読者のニーズが低い記事かもしれません。

また、内容的に正解でも、強い競合が上にいることも考えられます。

結論からいうと強い相手と喧嘩はムダ。順位が50位以下の場合は効率が低いので働き損です。

③公開後3年たった記事

公開してかなり時間がたった記事の中には、賞味期限が切れている記事があります。

アクセス数が長期間低迷している記事は削除を検討しましょう。

注意する点は、記事の中には突然バズることがあること。

普遍的な内容が描かれている記事の中には埋もれた価値が再評価される記事もあります。

なので最低2年程度様子を見て、それでも伸びない記事を削除候補にしましょう。

④内部リンクがなくテーマ的にも関連性がない記事

内部リンクがなくテーマ的にも関連性がない記事とは、サイトのテーマからぶっ飛んでいる記事のことです。

サイトのテーマが動画関連なのに、芸能人のゴシップや株価の話をしても読者ニーズに合いません。

検索エンジンは記事と記事がリンクでつながり、読者が長い間逗留するサイトを好みます。

そのため積極的に記事と記事の間に内部リンクと呼ばれるリンクを貼り関係性を強化することが重要です。しかし、関連性のない記事は記事同士のリンクが貼れません。

なので、たとえ内容がバズったとしても一過性でサイトに貢献しません。

テーマに特化したいわゆる「特化ブログ」にはかえって邪魔な記事になります。

①のクリック率や②の検索順位から記事を調べるには専門のツールを使います。

ツールを使って記事を洗い出す

記事の洗い出しに使うツールは二つあります。

一つは「Google のSearch Console」もう一つは「順位チェッカー」です。

Search Consoleはその日の記事の表示回数やクリック数、検索順位がわかります。

「順位チェッカー」はその記事の時間ごとの変化がわかります。

Search Consoleで記事を炙り出し、順位チェッカーで日々の人気の変化を観察することで記事の価値を判断することができます。

Search Consoleを使った記事の探し方

Search Consoleで使うのは「検索結果のパフォーマンス」です。

「検索結果のパフォーマンス」を開いたらグラフに表示される項目にチエックを入れます。

期間を「過去16ヶ月」とします。

クエリの右横にある「ページ」をクリックします。

するとデフォルトでクリック数上位の記事からurlが整列されました。

今回の目的はサイトの役に立たない記事をさがすことなので、[CTR]をクリックして逆順に並び替えます。

こうすることで

  • アクセス数のわりにクリックが低い記事
  • 検索順位が50位以下の記事

以上の二項目にあてはまる記事を探し出すことができました。

記事の成績を見るには任意の記事列を選択します。

すると選択したurlの経年変化がグラフに表示されます。

この値を見ながら、削除するかどうか判断することができます。

この記事の場合は検索エンジンの評価も50位以下。クリックもされていないことから査定の対象になることがわかります。

気になる記事があれば検索クエリを確認します。

検索クエリとは、ユーザーが実際に検索をしたキーワードのことをいいます。

検索クエリがないということは、「検索結果で表示されたことがない」ので、需要がないと判断できます

こちらの記事は公開してから日が浅いこと、キーワードによっては検索上位にあることから様子を見てもいい記事であることがわかります。

以上の結果から最終的に削除候補を10記事ほど選びます。

記事は読み直し、タイトルの変更やリライトが可能かどうか検討し、明らかに低品質な記事は削除します。

WordPressで記事を削除する方法

リライトや削除候補が見つかったら記事の対策を始めます。

ここではWordPress から記事を削除する方法を解説します。

削除を選択するだけで記事はurlごと削除されます。

WordPressに対策がしてあれば、urlを辿っても「404エラー」表示となります。

これで読者からは削除されたことがわかり、記事削除は完了です。

削除したくない記事の対処法

どうしても削除したくない記事の対処法の一つが[下書き]にもどすことです。

編集画面の右上にある[下書き]保存をクリックすると、記事は非公開になります。

下書きから公開にもどすことも簡単にできます。

その場合は記事のurlは変わりません。

記事は一度公開されているため、urlは残りますが、urlを辿っても「404エラー」表示となります。

もう一つの方法は、検索エンジンから検索されないように記事にnoindex表示にすることです。

「noindex」はgoogleの検索エンジンに検索されないための標識にあたります。

「noindex」の設定方法はWordPressのテーマによって様々です。

Storkでは、設定から簡単に「noindex」をつけることができます。

「noindex」のデメリットは多用してしまうと、サイトへ流入を減らしてしまう恐れがあることです。

なのできちんと理解しておくことが必要です。

サイトを伸ばしたいのであれば、記事の内容を精査してリライトする方法が賢明です。リライトで記事が再構成されるので、SEO的にも効果があります。

削除と非公開どちらがいいの?

WordPressには削除と非公開という二つの選択肢があります。

記事を削除せず非公開にする方法はSEO的にメリットはありません

なぜかというと、非公開にされた記事は削除扱いされず、読者がページを開いても中身が表示されないからです。

Googleはこれを嫌がりサイトの評価を下げます。

なので、ユーザーの役にアクセスが見込めない、サイトに必要ない記事は削除しましょう。

非公開にする必要があるのはリライト作業中の記事にとどめましょう。

また、非公開にする場合は期間はなるべく短くすることをお勧めします。

伸びない記事の残し方

内容的には問題ない記事の中にはアクセス数が伸びない記事があります。

こんな記事は削除せずに記事をまとめて別の記事にリンクさせる奥の手があります。

検索エンジンに特定の類似したURLが実際には同じであることを伝えるcanonical(正準)化という方法です。

内容が薄い記事をまとめて別の記事にリンクさせ、薄い記事のcanonical(正準)項目に別の記事のURLを貼り付けます。

すると薄い記事は別記事の一部として検索エンジンにカウントされ、低い評価が帳消しになります。

リライトする方法

記事のリライトには目的があります。

それは読者に役立つ記事にすることです。

記事を読んでもらうには検索流入を増やす(検索順位を上げる)ことを目指します。

上位に掲載されるためには検索キーワードを見極めることも大切です。

検索キーワードによっては競合相手が強すぎることがあるので、勝てない喧嘩は避けます。

検索数が多いわりに、クリック率が低く、強そうな競合がいないキーワードを中心に記事をリライトします。

リライトは、タイトルと記事の内容が乖離していないかはもちろん、記事内容に間違いはないか、掲載した情報が古くなってはいないか、説明不足な部分はないかなどを確認します。

中身の確認が済んだら

  • キーワードやタイトルを修正する
  • 見出しの順番を入れ替える
  • 新しい情報に変更する
  • 記事の文字数を競合以上にする
  • 関連記事とのリンクを貼る

などに留意しながら「質の高い記事を作る」ことをめざします。

この過程で伸びが見込めない記事が多数見つかると思います。

内容はあるけれど文字数が足りない記事は役に立つ記事にcanonical(正準)化します。

検索順位が二十位以内で、別のキーワードに変えて勝負できそうな記事はリライトします。しかし、五十位以下で無理そうなら、削除しましょう。

アクセスの見込みのない記事をリライトするよりも、新記事作成に注力した方が効率良いです。

検索流入を増やす(検索順位を上げる)ことで読者のサイト回遊率を高め、目的のページに遷移させることを目指しましょう。

記事の削除後にやること

ブログ記事を削除したら検索エンジンに削除したことを伝える必要があります。

なぜなら、削除しただけで放置しておくと、SEOの評価が下がる可能性があるからです。

なので、記事を削除したらその記事のurlの削除依頼をGoogle Search Consoleを使って「インデックス削除申請」する必要があります。

インデックス削除申請を申請することで検索結果から記事が消去されます。

削除依頼のメリットは、記事が検索結果から早めに消去されることです。

読者が誤ってクリックしない分だけサイトの評価が守られます。

インデックス削除申請の手順

やり方は下記の通りです。

削除申請の手順
①Google Search console「削除」→「新しいリクエスト」

②削除した記事URLを貼り付ける→「このURLのみを削除」→「次へ」をクリック

③最後に「リクエストを送信」で完了です。

一時的に削除することでキャッシュにも削除したページのURLがなくなる

404ページにアクセスさせるようにして時間が経つことで完全に検索エンジンからのページの削除が完了

もしサーチコンソールで削除依頼をしなかった場合でも、時間が経過すると検索結果から削除されます。

まとめ

私のサイトの問題点は、記事のボリュームの割に記事全体の質にムラがあり、検索エンジンに評価されなかったのです。

私がブログを始めたのは今から5年前のことでした。最初の三年間はほぼ毎日更新で記事を積み上げてきました。記事が増えるにつれ収益が伸び始めました。ところが千記事を超えたあたりから先にすすめなくなりました。

当時「毎日更新しないとブログで稼げない」といわれていましたが、半分はウソだったことに気づきました。

そこでサイト内の記事を見直し、半年かけて100記事ほど削除・リライトを始めました。約一割の記事を見直したことになります。

せっかく書いた記事を削除するのには抵抗を感じました。ブログ記事を削除すると、当然、削除した記事の分だけサイトのアクセスは減るからです。しかし、見直しを始めた結果は逆でした。劇的な変化とまではいきませんでしたが、アクセス数平均CTRが0.3%向上しました。

  • 記事を書き続けてきたけれどアクセスが伸びない
  • 特化サイトに記事を見直したい

そんなお悩みを感じたら、記事の見直しを始めてみてはいかがでしょうか。