
美容に投資すると収入増につながります。身長や年齢は自分の力ではなんともなりませんが、美容は時間とお金をかければ変えられます。
なぜ人は見た目がいちばんなのか。小林盾の著書をご紹介します。
美容資本
美容におカネをかけている人はどれだけ得をするのだろうか。素朴な疑問に数理社会学の観点から調査した本です。
特に興味深いのは第二部、美容のインタビュー分析です。整形外科手術などに投資を惜しまない職業では、整形の投資は収入に直結するというインタビューは予想はしていたものの衝撃的でした。
500万円かけて数か所せいけいすれば、見た目は5段階評価で最低から2~3ランクアップします。
1000万円かけると、4~5ランクアップして最高位になれます。
2~3ランク見た目がアップしただけで毎月の収入が50万円から100万円あがるのだといいます。投資は半年で元が取れるのです。
- なぜハンサムや美人は、恋人が1.5倍、世帯年収が147.6万円多いのか
- エビデンスが取れているものを読むと意識が変わります
- 美容に投資すると自己評価は高くなる
小林盾とはどんな人
(こばやし・じゅん)1968年生まれ.成蹊大学文学部教授,成蹊大学社会調査研究所所長.専門:社会的不平等,ライフスタイル,数理・計量社会学.著書に「ライフスタイルの社会学」「アクティブ・ラーニング入門」、共著に「変貌する恋愛と結婚:データで読む平成」など
- 出版日:2020/03/28
- ページ数:240ページ
- 序章・美容資本の理論と方法
- 第一部:美容の統計分析
- 美しさに偏りはあるのか
- どのようにして美しさに佐生資するのか
- 投資できれいになるのか
- ハナサム、美人はモテるのか
- ハンサム、美人は金持ちになるのか
- ハンサム、美人はしあわせなのか
- 第二部:美容のインタビュー分析
- 美容整形はビジネスですから-キャバクラ嬢へのインタビュー
- 人は見た目が100%、内面も100%-美容師へのインタビュー
- 素肌美人を目指そう-皮膚科医へのインタビュー
- 終章・美しさの本質と可能性
- 知的障害を持つ黒人少年の肖像が胸に迫る
書評まとめ
「お客さんがどういう人かは、ひとめ見ればわかります」と年季の入った飲み屋の女将に聞いたことがあります。
心理学では人が伝える情報の中で言葉の内容が占める比率は七%に過ぎないという研究結果があります。
交渉ごとなどで、初対面の相手を見た瞬間に結果が直感的に予想できるのも、人は見た目が9割という法則があるからなのでしょうか。
見た目がよければ得をするという事実を知ることで、自己評価や幸福度アップに結び付く。そんな時代のしのぎ方が学べる論文です。