
毎年国民生活センターに2000件近くの相談が寄せられているといわれる美容外科医療。トラブルに巻き込まれないようにするためには、正しい知識を身に着ける自己防衛が欠かせません。
美容外科医療を受ける前に読んでおきたい三冊をご紹介します。
Contents
美容外科手術 受ける前に絶対読む本
美容外科医療のトラブル防止をめざして陣頭に立ち続けてきた医者がいます。形成外科・美容外科医の保坂善昭さんです。
美容外科は術後に患者が満足すれば成功です。しかし、手術を始める前に患者が正しい知識を身に付けられず、治療法なども理解できていないと満足に至らない確率が高まります。
保坂医師が努力してきたのは患者に自己防衛に努めてもらうこと。つまり正しい知識を身に着けてもらうことでした。
正しい知識を身に着けると患者の側にもめりっとがあります。それは適正価格がわかること。受ける手術のリスクの高さがわかるようになることです。そしてトラブルになったときの解決法も見えてくるといいます。
32歳の悩める女子が美容外科医に聞いてみた「痛い?」「こわくない?」「いくらなの?」
自他共に認める「手術オタク」。「賢い消費者になってほしい」と、自らカウンセリングも行い、1人ひとりの患者さんと丁寧に向き合う。業界屈指のリピーターを誇る美容外科医の書いた本。
美容外科の選び方のほか、目の手術、脂肪吸引など六つの箇所にポイントを絞って深堀したものです。
32歳の女性と対談という形式で美容外科選びや手術の際患者が知りたいこと、メリット・デメリットなど知っておくべきことが分かりやすく書かれています。
化粧品を使わない! 水とワセリンで美肌になる
皮膚再生医療の名医として知られる北條元治さんが化粧品に頼らずに、美肌になる方法をわかりやすく紹介してくれる本です。
- 美白化粧品でシミはなくならない
- コラーゲンは肌から吸収されない
- ヒアルロン酸で皮膚は若返らない
高級化粧品だからといって美肌になるとは限りません。
化粧品に頼らずに費用のかからない方法で美肌になる理由が述べられています。
肌の保湿のカギを握るのは角質層です。角質層を守るにはワセリンを薄く塗るだけで十分というのです。
まとめ
とりわけ印象的だったのが、「美容外科手術受ける前に絶対読む本」の著者保阪善昭さんのインタビュー記事でした。
美容外科とは、客観的には病気ではないけれど、大きな悩みの種になっている外観を修復し、生活の満足度を向上させる診療科です。
保坂さんは1971年千葉大学医学部を卒業後、昭和医大で形成外科の道を歩まれます。当時は美容外科や形成外科という分野はあまり知られていなく、命は救うことができても術後のケアまで行き渡らない時代だったのだそうです。
人間の顔かたちや患者さんの外観への思いに配慮する大事さを痛感するなかで、私は外科医として歩み始めることになるのですが、ちょうどその頃、昭和大学に形成外科が開設されることになり、それを専門とする道を選んだのです。
私たちは生活を向上するための情報源として本を求めますが、単なる情報にとどまらず著者との出会いを通じて情報以上の知識や生き方を得ることができます。
美容医療を出発点に、安心で質の高い医療サービスとは何か考えてみるのもいいかもしれません。