これからの暮らしかた展

未来のカタチを創りだす

住まいや食べ物、流通や製造などでこれまでの常識にとらわれない暮らし方を続けている人たちがいます。
でも、夢や理想だけでは食べてはいけません。
ではどうやったら理想に近づくことが出来るのか?

現実の社会生活と折り合いながら、できることを一歩ずつ踏み固めながら前に進めば、これまで出来なかったこともできる。
そんな気持ちにさせてくれるのが渋谷・ヒカリエで開催中の「これからの暮らしかた-Off-Grid Life–」展示イベントです。
ヒカリエ8階のイベントスペースいっぱいに47の展示台が並んでいます。
展示台一つ一つは都道府県の名前が振られ、その土地で活躍している人や団体が活動内容を紹介しています。


鳥取県のコーナーでは渡邉格さんが紹介されています。

渡邉さんは山間の里で天然の酵母菌を使ってパンを作り続けているパン職人です。
地域の支援活動を行った人ならわかる筋金入りの仕事人です。

台の上には渡邉さんがつくった存在感のある天然酵母パンがありました。
このように存在感ある人たちこのイベントに名を連ねています。

近江八幡を拠点に全国展開するたねやグループCEOの山本昌仁さんの顔もあります。

手前に見えるのは和菓子の型。
全国に知られるようになった今も、昔ながらの方法を大事にしながら新しいものにチャレンジしていることを示しています。

三重県で懐石料理店を営む田中祐樹さんは、三重の食材の生産者を訪ねるスタディーツアーの実践者です。
流通や消費、食べ物との向き合い方などの関係性を改めて見つめ直そうという試みを続けています。

写真撮影もウェルカムということは、情報発信を第一に考える主催者のコンセプトだということがわかります。
ひとりの人物に絞ったテーマで都道府県の情報を紹介するスタイルは見る者の心に響いてきます。
企画したのは暮らし方冒険家の伊藤菜衣子さん、ミュージシャンの後藤正文さん、建築家の竹内昌義さんの3人。
各都道府県から1人ずつ、住まいや食べ物、エネルギーや流通などの多様な暮らしかたを実践している人を紹介するという試みです。

魅力ある人の魅力ある暮らし

このスタイルをデザインしたのは、ロングライフデザイン活動家のナガオカケンメイさん。
展示会の公式ガイドブックに近い出版物「これからの暮らしかた -Off-Grid Life-」を見ると、地域の今が見えてきます。
物販・飲食・出版・観光など地域の文化を創っている人物と彼らが発信するメッセージからは、地に足をつけながら前向きに暮らしを楽しもうとする若々しいエネルギーを感じます。

地域をつくり、くらしを育てる

共同企画者の一人竹内昌義さんは東北芸工大で教鞭をとる建築家です。
私も2年間芸工大がある山形市で暮らしながら市内を見下ろす小高い岡にある芸工大キャンパスに通ったことがあります。
大都市と違い地域は人もモノもリソースも限られています。
しかし、実験が許されるおおらかな文化風土があることや、ものを作り出すことに対する応援や期待といった都会にはない豊かさがあることを山形の生活の中で感じました。


「ひとり一人の自己決定が社会を変えていく仕組みをつくる」千葉の藤田和芳さんが語るように、
未来を変えて行くのは私たち自身だということを展示イベントを見て深く実感しました。

「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた — Off-Grid Life —」
会場:d47 MUSEUM(渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ8F)
会期:2017年8月3日(木)-10月9日(月・祝)※9/11、12は休館
時間:11:00-20:00(最終入館19:30)