ヴィンテージ・プロダクトに注目

ヴィンテージ・プロダクト

最近の新しい動きといえるのが、素材と素材の組み合わせ。
古い家具と古い道具の組み合わせで、「なんだこれは」とか「使い方がわからないけどかっこいいな」と感じることがあります。
「何にするかわからないけどとりあえず買っておこう」と想像力を膨らませることができるイベントが、渋谷の東急ハンズ渋谷店で開催されています。

ヴィンテージ・プロダクトの味わいⅡ(東急ハンズ渋谷店 2017年9月25日~10月15日)

「ヴィンテージ・プロダクトの味わいⅡ」
古い家電製品と北欧ヴィンテージ家具を組み合わせようという斬新なコラボレーション企画です。


井の頭通りに面した入り口を入るとまず目に付いたのが古い自転車。
ハンドルの前に大きな荷台がついているレトロな作業用自転車です。
周りには北欧調のシンプルな家具が置かれていて、不思議な空間を生み出しています。

店内を飾るのが70年代に製造販売されたカセットレコーダーの棚。
カセットを3本入れることができる製品もありました。値札が付いているので紛れもない商品です。

別の棚にはあのアップルが売り出していた中古パソコンがありました。
ターゲットはDIYを自らの形で発信していく人々です。
感度の高いインテリア好きな人々がどのような形で古い工業製品に光りを当て蘇らせるのか試すような企画です。

レトロフィッターという仕事

家電鬼集家・松﨑潤一さん

この企画の中心人物が、足立区をホームグラウンドとして家電再生活動を続けるのが松﨑潤一さんです。
子どもの頃から電気製品に興味を持ち、ラジオの製作・電子工作・アマチュア無線等を趣味にしてきた「秋葉少年」としても知られています。
デザイン学校を卒業して社会人としてデザイナーの仕事を続けてきましたが、2003年に独立し「デザインアンダーグランド」設立。
足立区西新井にショップをオープンさせて本格的な電子オブジェ製作の仕事を始めました。
企画イベント・ラジカセを使用したアート展等の活動の傍ら、1970年代以降の近代工業製品(主にラジカセ)の発掘・蒐集・整備・カスタマイズを続け、今では「レトロフィッター」という肩書きが全国に知られるまでになりました。

中古家電が価値を持つ時代

古くなったラジカセやパソコン。生活家電や家具。あなたのお宅ではどうしていますか。
ネットオークションに出品する。メルカリなどで個人売買する。
古いラジカセを集めた展示会に人気が集まる時代が今なのです。
まさに、捨てる神あれば拾う神あり。

AERA(2017年9月25日号)

最近のアエラによると、「ガラクタがお宝になる」時代なのだそうです。
処分に困る不要品も買い手はつきます。
さらに中国など外国から安くて優秀な工業製品を目当てにわざわざ買いに来る人も増えているようです。
手に入れたい人はきっと見つかるはずです。

産業遺産という視点

粗大ゴミとして処分するなんてもったいない。
まだ使える工業製品は、見方を変えれば貴重な”産業遺産”です。
とりわけ、1970年代以降の近代工業製品の中には、洗練されたデザインや機能美を誇る製品も多く、鑑賞に堪えるものも少なくありません。
中古家電をヴィンテージ・プロダクトとして見直す動きが広がっています。